記事・インタビュー

2021.04.06

【特集】医師×海外留学

コネクト_留学
医師のみなさんが一度は考える「海外留学」。医師の海外留学についての情報は今や巷にあふれています。多くのウェブサイトや動画配信サービスが、医師の海外留学について多くの情報を発信しており、情報を自分で取捨選択して判断しなければいけない時代になりました。また、苦労してまで留学する意義やメリットがあるのかなど、様々な理由によって留学に二の足を踏んでいる医師も多いのではと思います。医師が海外に留学する際には、渡航先によって条件や必要資格が異なるため、早い段階から計画性をもって準備を進めることが重要です。そこで今回は、「海外留学」をテーマに、その意義やメリット、さらに留学の目的や渡航先によって異なる条件、資格、費用などについての有益な情報を、多忙な医師のみなさんが限られた時間で目を通せるように、各項目ごとにまとめて解説していきたいと思います。

1. 意義とメリット
2. 種類
3. 国別の特徴や条件など
国別の特徴や条件など アメリカ
国別の特徴や条件など カナダ
国別の特徴や条件など イギリス
国別の特徴や条件など オーストラリア
国別の特徴や条件など ドイツ
国別の特徴や条件など ベルギー
国別の特徴や条件など タイ
4. グローバルな環境で働く

1. 意義とメリット

さまざまな分野で活躍している医師の経歴を見ると、多くの方が○○大学留学、○○研究所留学など、「海外留学」を経験しています。現在、日本の医療は世界トップレベルにあると言っても過言ではありませんし、インターネットが発達して世界との距離感が小さくなった現代において、「果たして海外留学をするメリットが本当にあるのか」と疑問に思う医師もいることでしょう。
しかし、「海外留学」を経験した医師に留学について話を聞くと、まず間違いなく「一度は海外に行くべき」とみな答えます。確かに海外での生活には言葉や文化の壁が立ちはだかるでしょうし、経済的にも負担がかかります。しかし、最新の医学研究や臨床技術の多くは海外から発信されています。世界のトップランナーたちの医療を間近で経験することは、医師としてのキャリアアップに間違いなくつながります。国際的視野が広がって医師としての自信がつく、英語など他国語を通じたコミュニケーション力の習得によって国際学会や英語論文への苦手意識がなくなる、グローバルな人脈を築くことができるなど、「海外留学」を経験することで医師としての様々な可能性が確実に広がっていくでしょう。

【研究留学】「海外留学」をする医師で最も多いのが研究留学です。
文字通り、研究を目的に留学するもので、日本で大学院に進学して博士号を取得後、教授や医局とコネクションがある海外の医療機関や研究室に留学することが一般的です。
研究分野において、世界の最先端が発信されるのはアメリカとヨーロッパが主であり、研究留学先のほとんどがアメリカ、次いでヨーロッパとなっています。
【臨床留学】臨床留学は、実際に海外の大学や医療機関に勤務し、患者の診療に携わりながら、臨床医としてのスキル向上を目指すものです。当然、その国の医師免許がなければ臨床をすることができません。例を挙げると、アメリカに臨床留学するにはアメリカの医師国家試験に合格する必要があります。さらに臨床現場ではカンファレンスやディスカッションをする場面も多く、高い語学力も必要となるため、研究留学と比較して難易度は高くなります。

研究留学 〜 必要な条件、資格、費用など 〜

条件と資格

研究留学をするにあたり、日本で医局に属して大学院に進学して、博士号を取得してから5年以内に、日本国内に籍を残した状態(大学病院の医局など)で、博士研究員(ポスドク)として留学をする医師が歴史的に大多数を占めてきました。研究留学の受け入れ先を自力で探すのは難しいため、こうして医局に所属することで、その医局と何らかのつながりのある海外の大学や研究所に留学する道が開けます。積極的に研究留学を支援している医局や病院もあり、その場合は帰国後に戻る場所があるため、安心して研究に励むことができます。

かつては、このように研究留学者の多くが医局を経て留学していました。しかし、2004年(平成16年)から導入された卒後臨床研修制度研修により、研究留学者のキャリアも多様化しています。必ずしも医局に属さずとも、国際学会などで積極的に留学先を自ら探したり、知人のコネクションを活用したりと、医局や病院などの斡旋に頼らずに研究留学している方も増えつつあります。

研究留学の準備としては、履歴書(CV)や推薦書などの書類作成、ビザの取得などがあります。
研究留学の場合は語学力試験(英語圏であればTOEFLまたはIELTS)の受験や提出は必ずしも必須ではありませんが、英語や留学先の母国語を話せることに越したことはありません。国別の医師免許試験などは一般的に受ける必要はありません。

世界的に有名な大学や研究所であれば、無給で働いてくれる博士研究員(ポスドク)を優先して雇うため、留学先から給与が出ないことは決して珍しくありません。海外での生活はお金がかかるため、生活費の確保が重要になります。

費用

海外留学の準備費用として、渡航先や家族形態(独身 or 配偶者やこどもを伴う)によって差はありますが、家賃を抜かした毎月の生活費だけでも、日本円にして最低で20万~30万円は必要になります。渡航先が車社会である場合は、車の購入費・維持費・保険費も念頭に入れなくてはいけません。配偶者がいる方は、その配偶者も車が必要になるかもしれません。また、受け入れ先が医療保険を負担してくれない場合は、自ら支払う必要が出てきます。研究留学の場合、給与が無い場合も多いため、1年の留学なら、家賃を抜かした生活費だけでも、30万×12カ月=360万は準備したいところです。

ただし、費用の準備が難しくても、研究費、滞在費や給与補填などの奨学金(補助金、助成金)を日本で受けることができます。奨学金制度を実施している団体や医療機関はいくつかあり、受給にあたっては「○年以上の留学であること、留学中の収入が○○万円以下であること、支給は1年で○○万円まで、留学前後は一定期間○○に勤務すること」などの条件があるので注意が必要です。また、応募した全ての医師に奨学金が支給されるわけではありません。採用枠が決められているため複数の応募は必須だと言えます。

研究留学の奨学金(補助金、助成金)の種類や詳細について、別途詳しくまとめています。
下記URLの記事をご覧ください。
››› 医師の海外留学 奨学金・研究助成金について

臨床留学 〜 必要な条件、資格、費用など 〜

条件と資格

臨床留学にあたり、個人間でベストのタイミングが異なります。かつては卒業直後から臨床留学した医師もいましたが、卒後臨床研修制度研修が2004年(平成16年)から導入されたことにより、最短でも初期臨床研修終了後に臨床留学を目指す方が主流です。外科系医師の場合は、国内で一通りの手技を学び、国内で専門医取得後に更なるスキルアップや最先端の手技を学ぶためにフェローとして臨床留学するパターンも多いです。

研究留学とは異なり、臨床医として留学先で医療行為を行うための最低条件として、その国における医師免許を取得する必要があるため、臨床留学の敷居はさらに高くなります。たとえば、アメリカでレジデントを開始する場合はUSMLE(米国医師免許試験)のStep1とStep2を合格して臨床研修資格を取得しなければなりません。しかし、日本では病院勤務医は忙しく、勤務の間に全て合格するのは大変です。そのため、USMLE専門の予備校に医学生のうちから通っている方もいます。

このように海外で臨床を経験するためには各国の基準を満たす厳しい条件をクリアしなければいけません。最短ルートとして、アメリカの場合は、東京海上日動メディカルサービス主催の臨床医学レジデンシー・プログラムに若手医師を派遣する民間のプログラム(N Program)や、日米医学医療交流財団の海外留学支援プロジェクト、野口医学研究所の医学交流プログラムなどを利用する方法があります。

また、Cadaver(献体)を用いた手術トレーニングを目的とした臨床留学や、見学や交流を目的とした数週間からの短期留学(オブザーバーシップ)に関しては特に条件もなく、資格も必要ありません。

費用

臨床留学に至るまでの費用(国別の医師免許取得までの費用など)の負担に加えて、病院に応募して試験や面接を受ける期間などは当然ながら無給状態となります。また、実際に働き始めても給与は日本の給与に比べて決して高くありませんし(例として、アメリカのレジデントの年間給与は日本円で500-600万ほど)、採用されても海外での生活には出費も多くなりがちであり、留学前には貯金が必須です。

医療機関によっては海外留学支援制度があり、「○○で3年間勤務する代わりに米国への3年間の臨床留学を認める、留学期間と同じ年数だけ○○に勤務する」などの条件を元に、助成金の支給を設けているところがあります。また、都道府県によっては、帰国後に一定の勤務期間を義務づけた奨学金を実地しているところもあります。

医師として働きながらも、海外で勉強してみたい

そのような強い思いをお持ちの先生は、ぜひ弊社「民間医局」にご相談ください。
医師の海外留学を推進し、積極的にサポートを行っている医療機関や企業などもご紹介しています。海外留学に関する情報をメールマガジンにてお届けしております。
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3. 国別の特徴や条件など

アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、ベルギー、タイについて、各国の特徴や留学条件などを紹介します。
臨床を伴わない研究留学に関しては、一般的に各国ともに特別な資格や試験は必要ありません。留学施設の了承さえあれば多くの国で研究留学は可能です。
臨床留学に関しては、資格や条件が国によって異なるため注意が必要です。
(各国における生活環境の詳細や、渡航や就労に必要なビザの申請などについては大使館・総領事館のホームページを記載していますので、そちらからご確認ください。)

アメリカ留学の特徴

アメリカの医療は世界最高水準にあり、世界に向けて最先端を発信し続けています。従来の方法では治療が難しいと診断された患者たちが世界各地からアメリカの地に降り立ち、多くの医師がアメリカに留学しています。しかも優秀な人材が集まっていることが特徴であり、人脈づくりにおいても非常に有効だといえます。だからこそ、アメリカへの臨床留学は非常にハードルが高いです。

■ アメリカでの臨床留学への条件
臨床留学者の渡航先として最も多いのがアメリカであり、必然として臨床留学に関する情報が最も多く、集約化されています。

アメリカへ臨床留学するには、まずECFMG Certification(外国人がアメリカで臨床研修をしてもよいという許可証で、実質上の医師免許証に相当)の取得が最低条件となるため、USMLE(米国医師免許試験)を受験する必要があります。この試験概要は最近、大きく変革を遂げているので、最新情報を逐一確認する必要があります。

もともとは、USMLEはStep1(基礎医学)、Step2CK(臨床知識)、StepCS(模擬患者を診察する臨床実技)に分けられていました。ところが、2021年になり、Step2CSが正式に中止となることが発表されて、代わりにOET(Occupational English Test)という試験が本採用されることになりました。OETとは英語が母語でない方を対象とした医療現場でのコミュニケーション能力を測る英語の試験で、リスニング(40分)、リーディング(60分)、スピーキング(20分)、ライティング(45分)に分かれています。日本の受験会場は大阪のUK PLUS大阪という英会話スクール一か所のみで、またはオンラインでの受講も可能です。OETは英語を母語としない外国人が英語力を証明するために使用される試験として、数多くの国で使用されています(アメリカ・イギリス・オーストラリア・ニュージーランドなど)。まだ本邦のOET受講者は少なく、これからの情報の集約化が期待されます。

Step3は臨床医学全般の試験であり、アメリカ領内でしか受験できません。日本在住の医師であれば、比較的近いハワイやグアムで受験される方が多いです。レジデントに応募するにあたり、Step3は必須ではありませんが、取得していた方が選考の際に有利に働きます。

USMLE Step1、Step2CK、OETを合格すればECFMG Certificationを取得できます。それからレジデンシー・プログラムに参加するのですが、プログラムへの応募者数が多いため、USMLEスコアや推薦状などによってスクリーニングされて、最終的に面接を通じて臨床留学の受け入れが決まります(注:Step1は2022年1月1日よりスコア制ではなく、合否制に変更予定)。

アメリカのレジデント面接に呼ばれるためには卒後年数も重要であり、一般的には卒業してから年月が経てば経つほど不利になります。プログラムによっては、卒後5年前後を目処に足切りしているところもあります。また、外国の医学部卒業者も全く採用しないプログラムも数多くあります。応募する際にはそのプログラムのウェブサイトを確認して、どんな方がレジデントにいるかを確認するのが良いでしょう。

また、近年問題となっているのが「2023年問題」です。 ご存知の方も多いと思いますが、2010年9月にECFMGより 「2023年以降、国際基準で認定を受けた医学校の出身者にしか申請資格を認めない」
との通告がありました。卒業した医学部によってアメリカで臨床ができないということがないよう、認定を受けていない医学部では国際基準に合わせ、臨床実習時間を増やす(72週以上)、実技を評価する、教育の質を評価するなどの仕組みづくりが、急ピッチで進んでいます。

※2020年2月12日、USMLEのポリシーを3点変更すると発表しました。

  1. ●USMLE STEP 1がスコア制からpass / failへ変更
  2. ●各STEPの受験可能回数が6回から4回に変更
  3. ●STEP 2CS受験にはSTEP1合格が必須

移行期間は11ヶ月~24ヶ月となっているため、今後受験を考えている方は公式サイトでご確認することをお勧めいたします。
››› USMLE公式サイト

また、この発表に関して、瀬嵜先生が詳しく解説しています。こちらも併せてご覧ください。
››› USMLE概要⑪~2020年2月12日に発表された3つの重大な変更点:変更点と考察編~
››› USMLE概要⑫~2020年2月12日に発表された3つの重大な変更点:対策前編~

詳細は日本医学教育評価機構のホームページをご覧ください

USMLE勉強法、おすすめ参考書はこちらをご覧ください。
››› USMLE勉強法(2)

カナダ留学の特徴

自然豊かな広い国土を有し、バンクーバー、トロント、モントリオールなどの都市圏が共存し、観光地としても世界的に知られています。寒さに厳しいというイメージがありますが、北極圏の極北地域以外はそれほどでもなく、穏やかな気候の地域が多いです。また、日本からの留学生や観光客が多く治安も比較的良いことが特徴です。カナダの医療もアメリカと並んで世界最高水準にあり、臓器移植やがんについても最先端の治療が行われています。

■ カナダでの臨床留学への条件
カナダへの臨床留学する場合、アメリカと大きく異なるのは、現在ではレジデントからの臨床留学は非常に難関になっていることです。アメリカ以上に数が少ないレジデントの枠数を優秀なカナダ人と争うことになり、外国人がカナダのレジデントに入るのは「ほぼ不可能」と言われています。そのため、日本からカナダに臨床留学する場合、「フェロー(専門研修医)」から入るのが現実的な選択肢となります。

カナダにフェローとして臨床留学するにあたり、日本の医師免許に加えてある分野の専門医資格を持っていることが条件となります。加えて、多くの州でMCCEE(Medical Council of Canada Evaluating Examination)という臨床医学試験の合格が求められます。一部の専門性の高い分野に限って、MCCEEを免除している病院もあり、施設ごとに問い合わせなくてはいけません。

加えて、2012年から、どの施設でもまず例外なくIELTS(International English Language Testing System)という英語の試験が課せられており、「スピーキング」「リスニング」「ライティング」「リーディング」の全てにおいて7点以上(9点満点)を要求しています。IELTS 7.0はTOEICに換算するとほぼ満点に近いスコアと言われており、英語を母国語としない日本人には非常に難易度が高く、このIELTSの存在がカナダへの臨床留学をより一層難しくしています。

イギリス留学の特徴

イギリスは世界最古の大学であるオックスフォード大学など世界的にレベルの高い教育機関が揃っています。医療教育においても、ケンブリッジ大学、UCL、バーミンガム大学、オックスフォード大学、マンチェスター大学など、世界を牽引する多くの有名大学があります。MBA(経営学修士)の名門校も数多くあるため、MBA取得のために留学する日本人も多くいます。気候は穏やかで、犯罪率が低く治安が良いので、生活しやすいことも特徴です。

■ イギリスでの臨床留学への条件
イギリスへの臨床留学には、まずGMC(General Medical Council)へ医師登録をする必要があり、その条件としてIELTS(先述)という英語試験で規定の点数を満たすことが必要ですが、カナダ同様に相当高いレベルの英語力が求められています。

さらにアメリカのUSMLEのように、イギリスでもPLAB(Professional and Linguistic Assessment Board:イギリス国外の医学部卒業生がイギリスで医師として働くために必要な医学知識と技能をチェックする試験)に合格する必要があります。この試験はWHO認定の医学校の卒業生なら誰でも受けることができ、日本の医学部卒業生も受験が可能です。

またイギリスでは、外国人医師が医師登録をする方法として複数の学会が実施しているInternational Sponsorship Schemeという制度があります。この制度は日本を含む専門医制度を持つ国でその学会に見合う専門医を取得し、英語試験をクリアすることが条件で、さらに身分を保証してくれる医師1名(本国)と推薦の医師2名を確保することで申請をすることができ、医師登録が可能となります。

オーストラリア留学の特徴

国土は広大で世界有数のリゾート地をもつオーストラリアは治安が良く、国民は親日家が多く、日本食レストランや日系のお店が多いのが特徴です。気候は一年中温暖で、日本と比べて湿度が低いため、夏は暑くても嫌な暑さではありません。冬でも、日中は夏のように気温が上がる日もあります。日本人留学生が多いこともあり、日本ではオーストラリア留学をサポートしてくれる企業もいくつか存在し、医師の留学サポートをしている会社もあります。オーストラリアは世界屈指の医療先進国であり、多くの医師に留学先として選ばれています。

■ オーストラリアでの臨床留学への条件
オーストラリアには日本の医師免許のように国家資格と呼べる制度はなく、各州の定める法律に則って医師の登録が行われる登録制になり、オーストラリアへ臨床留学をする場合は、この医師登録を行う必要があります。

登録方法はいくつかありますが試験が必要であり、「AMC(Australian Medial Council)が行うAMC Examinationに合格し、実技審査で認めてもらう」、「AMCが認定する医療専門査定期間で技術や知識を認めてもらい認定をもらう」などの方法があります。
また、オーストラリアの医科大学に入学して卒業資格を得ることができれば、AMC受験は免除され、実技審査のみで登録ができます。

いずれにしろ、英語を母語としない外国人がオーストラリアで医師登録をする際には、高い英語力を証明しなくてはいけません。そのために、IELTS(先述)やOET(先述)を受験して、高い点数で合格しなくてはいけません。

ドイツ留学の特徴

ドイツは世界第4位の経済大国であり、学問の分野でも大学の国際化では世界一と評価されており、ノーベル賞受賞者数は、アメリカ、イギリスに次いで多い国です。治安も良く、夜間の外出も危ないことはほぼないといえます。さらにドイツは環境意識が高く、ごみの分別システムや再生可能エネルギーの先進国であり、街並みは美しく、生活しやすいのも特徴です。

古くから医療先進国として世界をリードしてきた歴史があり、日本の医療の多くがドイツの医療を参考にして発展してきました。医療水準は高く、多くの分野で世界トップレベルの医療を提供している医療機関が数多く存在しています。

■ ドイツでの臨床留学への条件
ドイツでは、アメリカやカナダなどと異なり、日本の医師免許があれば、ドイツの医師国家試験が免除されます。ただしドイツで臨床を行なう資格を得るためには、医師としての労働許可が必要であり、取得には州ごとに定められた条件をクリアしなければなりません。最低条件として、ドイツ語の検定試験のB2以上に合格することが条件となります。B2とはヨーロッパ言語共通参照枠というガイドラインで定められた能力のことで、上級レベルのドイツ語力が求められます。

さらに、労働許可を得ても、ドイツを含むEU圏では滞在・就労ビザの許可が下りるかどうかは状況によって変わります。医師過剰の状況であればビザが発給されない、という事もあり得るため注意が必要です。ただし、ドイツでは医師不足の状況のため、ビザは発給されやすくなっています。

ベルギー留学の特徴

ベルギーは、オランダ、ルクセンブルグと合わせてベネルクス三国と呼ばれ、北部のフランドル地域(オランダ語圏)と南部のワロン地域(フランス語圏)、中央に位置しフランス語とオランダ語が公用語のブリュッセルの3つに別れ、連邦制をとっていることが特徴です。ブリュッセルにはEUの本部も置かれ、ヨーロッパの金融の中心地となっており、また日本企業も多いため、邦人が多く住んでいます。

また、交通システムも発達しているため、 ロンドンやパリ、アムステルダムといった都市へ列車で1、2時間足らずで行くことができます。ベルギーなどのヨーロッパは最新の医療機器の臨床応用と普及が日本より早く、日本ではまだ実施されていない治療を経験できることが魅力です。

■ ベルギーでの臨床留学への条件
ベルギーへの臨床留学には特別な試験は特になく、外国人は原則として大学病院においてのみ臨時の許可によって臨床に従事することが認められていています。ベルギーの公用語は、北部のフランドル地域ではオランダ語、南部のワロン地域ではフランス語であり、一部の地域ではドイツ語も話されているため、留学先によって使用されている言語を学ぶ必要があります。オランダ語は英語と似ている部分が多く、さらに歴史的に日本語の由来となった言葉も多いことで知られています。

日本からベルギーに臨床留学された日本人医師は主に心臓外科医が多いのが特色です。例として、横浜市立大学外科治療学教室はベルギーに強いコネクションがあることで有名な医局です。

タイ留学の特徴

タイ王国は国土の大部分が熱帯モンスーン気候であり、一年の平均気温は約29℃、湿度は平均70~80%となっており、一年を通して温暖な国です。日本人に対しては非常に友好的で大の親日国であり、物価は日本に比べて非常に安いことも特徴です。外食でも50バーツ前後(約150円)から食べることができ、他国と比較して月々の生活費を大きく抑えることができます。

医療事情は、首都バンコクなどの主要都市の基幹病院や大きな私立病院の医療水準は高く、日本の病院と比較しても遜色はありません。タイは医療ツーリズム(居住国とは異なる国や地域を訪ねて診断や治療などを受けること)発祥の地とも言われ、タイ政府は2004年に「タイをアジアの医療拠点として開発する」という5ヵ年計画を策定し、医療ツーリズムを国家政策としてきました。欧米やシンガポールなどよりも安価に治療を受けられることもあり、世界各国から患者が訪れています。

タイは医師数が少ないこともあり(人口当たりの医師は日本の約1/5-1/6)、留学医師でも早い段階から手技を任され、充分な症例数を経験することができることもあり、日本からは特に開心術執刀のチャンスがなかなかめぐってこない若手心臓外科医たちが、バンコクやチェンマイといったタイの大都市に臨床留学してきました。しかし、最近はタイの若手心臓外科医が育ってきていることもあり、今後は留学医師に回ってくる症例が少なくなってくる可能性もあります。

■ タイでの臨床留学への条件
留学先の施設が必要な資格は医師免許以外に特になく、コミュニケーションもほとんどが英語で通用するため、他国の臨床留学と比較してハードルが低いことが特徴です。

4. グローバルな環境で働く

海外の医師免許を取得せず、グローバルな環境で日本の医師免許を活かして勤務することも可能です。詳しくは下記リンクをご覧ください。

医師として働きながらも、海外で勉強してみたい

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【 記載データ・記事内容について】※この記事の内容は下記の資料やデータなどを参照しています。

・UMIN大学病院医療情報ネットワーク研究センター 各種助成(研究助成、海外留学助成、留学生受入助成等)公募情報
https://center6.umin.ac.jp/cgi-open-bin/josei/select/index.cgi?serv=jlist&func=search&nendo=now&order=end_date
・USMLEプログラムのご紹介 KAPLAN(カプラン)認定 東京テストプレップセンター
https://www.kcep-tokyo.com/program/#2152
・東京海上日動メディカルサービス N Programについて
http://www.tokio-mednet.co.jp/nprogram.html
・野口医学研究所の医学交流プログラムについて
http://www.noguchi-net.com/program/index.html
・在日アメリカ大使館・領事館
http://www.tokio-mednet.co.jp/nprogram.html
・在日カナダ大使館
http://www.canadainternational.gc.ca/japan-japon/index.aspx?lang=jpn
・駐日英国大使館
http://www.canadainternational.gc.ca/japan-japon/index.aspx?lang=jpn
・在日オーストラリア大使館
http://japan.embassy.gov.au/
・在日ドイツ大使館
http://www.de.emb-japan.go.jp/nihongo/
・在ベルギー大使館
http://www.be.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
・在東京タイ王国大使館
http://site.thaiembassy.jp/jp/

【特集】医師×海外留学

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