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2018.07.17

海外で医師として働くためのステップ

海外で医師として働くためのステップ

医師としてのキャリアアップを考えるなかで『海外での勤務』という選択肢があります。
海外を視野に入れると、海外の病院に所属する、海外で開業する、そして各国に居住する日本人向けの医療機関に所属するなど、選択肢の幅が広がります。
すでに将来の展望を考えている方も中にはいることでしょう。
今回は将来海外留学や就労をしたい人のために、必要な資格とその取得方法をご紹介します。
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海外での医師免許の取り方

海外で医師として働くには、原則その国での『医師免許』が必要になります。
海外での医師免許は、大きく分けて2つの方法で取得できます。
1つは、日本の医師免許を取得してから現地の臨床研修と試験を受けるという方法です。
すでに医師免許を持っている先生方は主に「臨床研修」で海外の医師免許取得を目指すことになるでしょう。
この方法ならば就労という形になるので、すぐに海外の医療現場の第一線に身を置けるというメリットがあります。
また、通常は安いながら給与も支払われるため、多少、金銭面でのメリットもあります。
もう1つは研究留学で海外に行くことです。
研究留学での立場はあくまで研修生・研究生です。そのため、コネクションなしでの留学が可能となることもあります。
しかも国によっては、資格試験のみにて現地医師免許を取得できるケースもあるのです。
ただし立場が研修生・研究生であるため、「働きながら勉強する」というよりは「勉強」に重きが置かれてしまい、生活費を現地で稼ぐことは難しいでしょう。
給与がでないことも多く、奨学金で必要な資金を賄う必要がある場合もあります。

英米で医師としてはたらくには

日本人医師が臨床研修できる国はさまざまです。今回はその代表として、アメリカ・イギリスについて言及します。
この2カ国で就労や留学をするには、以下のような条件を満たしていなければいけません。

アメリカ

アメリカの医師免許は州ごとに発行されるため、各州で資格審査と試験を行ない、受かればその地域で通用する医師免許証を得られます。
医師免許は2、3年ごとに更新され、更新の時には講習を受講しなければなりません。
そして外国人医師が医師免許証を取得するには、1、2年間の臨床研修が必要です。
ただしアメリカは医師の数が多い傾向にあるため、外国人の臨床研修が制限されています。
さらに、臨床研修ができるようになるには、USMLE(United States Medical Licensing Examination)に合格しなければいけません。
一方、研究留学の場合は留学先の確保のみ必要で、試験がないことが特徴です。

イギリス

イギリスでは、外国人医師が診療行為を行うためには医師登録の必要があります。
医師登録をするための条件は2つ。まずはIELTSという英語試験で規定の点数を取り自身の英語力を証明し、その後PLABというWHOが認定した医学校出身の者が受けられるテストに合格する必要があります。
日本の医学校を出ていれば受験可能です。PLABテストはインド・オーストラリアで受けられる第一段階の筆記試験と、ロンドンで開催される第二段階の実技試験から構成されています。
イギリスではもう1つ、外国人医師が医師登録する方法があります。
いくつかの学会が実施しているInternational Sponsorship Schemeと呼ばれる制度を利用する方法です。
その制度では、日本を含む専門医制度を持つ国でその学会に見合う専門医を取得し、その後試験を受けなければなりません。
そして規定の点数を超え、さらに本国(出身国)で身分を保証してくれる医師1人と、推薦してくれる医師2人を確保できれば、この制度に申請できます。
その後、雇ってくれる病院が確保できて、晴れて医師登録が可能となるのです。
また、臨床を行わない研究留学の場合は、アメリカと同様に試験は必要なく留学先の確保のみで可能になります。

留学を支援してくれる病院に転職する

海外で医師として働くためのステップ

学ぶことの多い留学は、医師のスキル・キャリアアップの手段として人気です。
しかし、この留学を全て自分1人の力で準備して行くのは、かなりの労力と時間がかかります。
そこでおすすめしたいのが、留学支援を行っている病院への転職です。
院内の医師が留学をして力をつけ、病院に戻ってくることは、病院にとっても大きなメリットとなります。そういった理由から、医師の留学を支援する病院も少なくありません。

2018.07.17作成(最終更新日2022/06/22)

※2020年2月12日、USMLEのポリシーを3点変更すると発表しました。

  • USMLE STEP 1がスコア制からpass / failへ変更
  • 各STEPの受験可能回数が6回から4回に変更
  • STEP 2CS受験にはSTEP1合格が必須

移行期間は11ヶ月~24ヶ月となっているため、今後受験を考えている方は公式サイトでご確認することをお勧めいたします。
››› USMLE公式サイト

 

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