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2023.10.20

書評『ぼくらのリアル!メディカル英会話フレーズ集』 臨床で生きるフレーズを学ぼう

民間医局が、専攻医・研修医・医学生におすすめ書籍を集めた「医書マニア」。

医学書を読むのが大好きな先生方が初学者に向けた医学書解説・比較の医学書レビューと、日々医師のために医学書を作る出版社の担当者がおすすめの良書をこちらで集めて発信していきます。

購入先のリンク(Amazon)も掲載していますので、お気に入りの書籍があればご購入ください。

レビュー:三谷雄己先生(踊る救急医先生)

外国人の患者さんがやって来たとき

  • どれくらいお腹が痛いのか、どうやって聞けばいいんだろう…?
  • 今から採血検査をしますってどう説明すればいいんだろう?

などと戸惑うことはありませんか。外国人患者さんを診療する機会は、意外にも多いのではないでしょうか。

私もつい先日、救急外来で観光に来ていた外国人患者さんを診察しました。

しかし、普段英語を使わない自分はとっさの一言が出てこず、落ち込むことも多いです。

この本を手に取ったきっかけは、私の憧れである米国で医師として勤務されているこの本の編著者、マウントサイナイ医科大学老年医学科アシスタント・プロフェッサーの山田悠史先生と、マウントサイナイ・ベスイスラエル病院内科レジデントの原田 洸先生からのご贈呈でした。

お二人は、日本だけでは経験したり学んだりすることができない生きた医学英語のフレーズを、この本を通して私たちに伝えてくれています。

本書を読むことで、

今後海外から来られた患者さんに出会ったとしても自信を持って対応することができます!

今回、これから留学をする学生さんや、日本国内で英語で診療する機会がある方にぴったりの一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです。

ぼくらのリアル!メディカル英会話フレーズ集
山田 悠史 ( 編著)、原田 洸 ( 編著)/ メディカル・サイエンス・インターナショナル 発行
価格:3,300円(税込)
発刊:2023/6/27
Amazon

書評『ぼくらのリアル!メディカル英会話フレーズ集』
    1. 1.本書のターゲット層と読了時間
    2. 2.本書の特徴
    3. 3.個人的総評
    4. 4.おすすめの使い方・読み進め方
    5. 5.まとめ
    6. 6.医書レビュー

1.本書のターゲット層と読了時間

【ターゲット層】
・医学英語に気軽に触れてみたい医療学生・医療従事者
・外国人患者さんとスムーズにコミュニケーションが取れるようになりたい方
・海外留学を志している医療従事者の方々

【推定読了時間】
・7~8時間程度

2.本書の特徴

本書は、山田悠史先生 、原田洸先生による編著です。

●北米の臨床現場で日常的に使用している「生きた」必須のフレーズを編さんした医療英会話フレーズ集
●場面ごとにまとまった、明日からすぐに使えるフレーズを学べる

が特徴の一冊です。

本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります。

【本書で学べること】
●出勤・外来・病棟・退勤の各場面ですぐに使えるフレーズ452本
●臨場感を持って「読む」だけでなく、音声をダウンロードし「聴いて」学べる
●外来、病棟で頻出の、ネイティブが用いる特殊な英語用法

これらは、英語での診察を行う可能性のある先生方、海外で働くことに興味がある先生方にとっては今後どのような診療科に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。

3.個人的総評

本書の特徴はなんと言っても、北米で働く現役の日本人医療従事者らが、臨床現場で日常的に使用している「生きた」必須のフレーズを編さんした医療英会話フレーズ集であることです。

場面ごとに使用する頻度の高いフレーズをまとめており、具体的には出勤・外来・病棟・退勤の各場面ですぐに使えるフレーズを452本も収載しています。

私自身、本書を読みながら「このフレーズを知っていれば……」と診断を思い出すことが幾度となくありました。

全体を通して実践的でわかりやすいビジュアルで構成されており、すらすらと読むことができました。また、音声を収録した音源データ付きであるため、臨場感を持って「読む」だけでなく、音声をダウンロードし「聴いて」学べるのは、非常に便利ですよね。

なんと言っても、何度も聴き込める音源までついて価格は3300円(税込み)! コスパが良すぎます。さらに、米国で臨床経験を長く積まれている著者の先生方が語る“米国医療の現場の生の声をもとにしたコラム”がとても面白く、読み進めるペースが倍速になったと感じました。

読みやすく実践的な英語フレーズがまとめられている本書は、医学英語に気軽に触れてみたい医療学生・医療従事者、外国人患者さんとスムーズにコミュニケーションが取れるようになりたい方、そして海外留学を志している医療従事者の方々にぴったりの一冊ではないでしょうか。

これらは本書への個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は本書は、これから留学をする学生さんや、日本国内で英語で診療する機会がある方にぴったりの一冊である!と感じました。

4.おすすめの使い方・読み進め方

【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●場面ごとに、自分が使うことを想定しながらまず通読!
●音源を聴き、リスニング力を鍛える
●その後はスキマ時間で読み直し・聴き直しをして復習!

個人的におすすめの使い方をご紹介します。

私個人の意見としては、自分が遭遇するであろう場面ごとに、まずは通読することがおすすめです。

その際、音源を何度も繰り返し聴くことで、ネイティブ英語で語られる主訴を聞きのがさないよう、速い英語に耳を慣れさせることが重要です。

実際に患者さんを目の前にした状況を想像しながら、読み進めてみて下さいね。その後は移動中や休憩時間など、スキマ時間も活用しながら復習に努めることをおすすめします。

本書では、北米の臨床現場での実践的で興味深いコラムも多々収録されています。そのため、これから留学をする学生さんや、日本国内で英語で診療する方に、ぜひこの本を一度手に取ってみていただければと思います。

5.まとめ

本書は、これから留学をする学生さんや、日本国内で英語で診療する機会がある方にぴったりの一冊である!

まとめると、本書は臨床現場で使われる医学英語について、わかりやすく、さらに楽しく学ぶことができる、医学英語に興味を持つ先生方には本当におすすめの一冊です。

この一冊を通じて学ぶことで、今後海外から来られた患者さんに出会ったとしても自信を持って対応することができます!

以下に要点や基本事項をまとめましたので、購入する際にはぜひ参考にしていただければ幸いです。

6.医書レビュー

基本情報 タイトル:ぼくらのリアル!メディカル英会話フレーズ集
著、編集:山田 悠史、原田 洸
出版社:メディカル・サイエンス・インターナショナル
発行年月日:2023/06/27
ターゲット層

●医学英語に気軽に触れてみたい医療学生・医療従事者
●外国人患者さんとスムーズにコミュニケーションが取れるようになりたい方
●海外留学を志している医療従事者の方々

推定読了時間

7-8時間程度

本書の特徴

●北米の臨床現場で日常的に使用している「生きた」必須のフレーズを編さんした医療英会話フレーズ集
●場面ごとにまとまった、明日からすぐに使えるフレーズを学べる

本書で学べること

●出勤・外来・病棟・退勤の各場面ですぐに使えるフレーズ452本
●臨場感を持って「読む」だけでなく、音声をダウンロードし「聴いて」学べる
●外来、病棟で頻出の、ネイティブが用いる特殊な英語用法

評価
購入先

本書の読み方・活用方法

●場面ごとに、自分が使うことを想定しながらまず通読!
●音源を聴き込み、リスニング力を鍛える
●その後はスキマ間時間で読み直し・聴き直しをして復習!

本書のまとめ 本書は、これから留学をする学生さんや、日本国内で英語で診療する機会がある方にぴったりの一冊である!

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★今回の書籍以外にも、踊る救急医先生の医学書レビューはこちらのページで読むことができます!
想定読者や各診療科ごとにわかりやすくまとめられているので、興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
詳細はこちら≫https://dancing-doctor.com/2021/03/31/review-reader/

<プロフィール>

三谷 雄己先生

三谷 雄己(みたに ゆうき)先生
救急科専門医
日本医師会公認健康スポーツ医
JATEC・ICLSインストラクター

立派な救急医を目指し、指導医の先生方に教えていただきながら日々修行させていただいています。
信念である「知行合一」を実践できるよう、臨床で学んだ内容をアウトプットすることで心掛けております。


【踊る救急医】
Twitter https://twitter.com/houseloveryuki
ブログ https://dancing-doctor.com/

三谷 雄己【踊る救急医】

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