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2018.03.04

海外の医師免許を取得する方法

海外の医師免許を取得する方法

「医師のキャリアアップ」と一口にいっても様々な手段がありますが、その一つに挙げられるのが「海外での就職」。日本人医師が現地で医師として働くためには、その国の医師免許が必要になることがほとんどです。海外の医師免許取得にはどのような方法があるのでしょうか?

海外で医師免許を取得するには

日本人医師が医師免許を取得できる国には、アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリア・スイスなどがあり、国によって医師免許を取得する方法は異なります。代表的な国の例を紹介します。

<アメリカ>

アメリカでは州ごとに医師免許の資格試験と審査が行われます。
外国籍の医師がアメリカの州の医師免許を取得するにはいくつかの段階が必要です。まずは国内外の医科大学を卒業した上で「USMLE(United States Medical Licensing Examination)」という試験を受けます。USMLEはstep1から3まで存在し、勤務医として働くにはstep2まで、開業医として働くにためにはstep3までの合格が求められ、さらに1~2年間のアメリカでの臨床研修も必要です。
ただし、外国人医師の医師免許取得を制限する州も存在します。

<カナダ>

カナダもアメリカと同じく、医師免許取得には州ごとの資格審査・試験に合格する必要があります。「Medical Council of Canada Evaluating Examination」という試験の合格後、最低1年間の臨床研修を経て、資格取得を目指します。
ただし、外国人医師の医師免許の取得を制限する州も存在します。

<イギリス>

イギリスで臨床研修を行う場合は「limited registration」という在留登録をする必要で、このためには「PLAB」という試験に合格し、研修先を見つけることが求められます。「PLAB」は語学試験での成績もあわせて求められ、難易度が高いものです。既定の学習を履修後に医師登録が可能となり、医師登録をした場合はイギリスへの永住権取得が優遇される措置があります。
そのほか「ODTS(Overseas Doctors Training Scheme)」 という外国人医師のための研修システムに参加する方法もあります。

<オーストラリア>

オーストラリアの場合、国内外で既定の学問を履修した場合に医師登録が可能になります。「Medical Board of Australia」に登録する必要があり、臨床研修を行う場合には学歴と経験、英語力において既定の水準を満たす必要があります。この登録が済めばオーストラリア政府による外国人医師の移住、就職支援制度もあります。

<フランス>

フランスでは日本人医師免許取得者が診療活動や臨床研修を行うことは原則的に認められていません。研究以外で医師として働くことは難しいでしょう。

<ドイツ>

ドイツでは日本人医師免許取得者が診療活動や臨床研修を行うことは原則的に認められていません。ただし雇用情勢が好調な場合に限り、最長5年間の臨床研修が可能になります。

日本の医師免許だけでも海外活動ができる一例

そのほか日本の医師免許だけでも、海外で活躍する方法も存在します。一例を紹介します。

<国境なき医師団>

国境なき医師団は民間のボランティア団体です。国や政府からも独立した団体で、相手政府からの許諾を得た場合にその地域での医療ボランティア活動を行います。

<JICA国際緊急救助隊医療チーム>

災害で被災した国へ派遣され、被災者の診療や疫病の感染・蔓延予防に関する活動を行います。

<ジャパンハート>

ジャパンハートは日本発祥のNGOであり、医療の行き届かないエリアに医療を届ける活動を行っています。特に海外の貧困層や医師不足地域の子どもに対する無料診療に力を入れています。

まとめ
日本人医師が海外で臨床を行うためには各国の基準を満たす必要があり、さまざまなハードルがあります。しかし、その苦労に報いるだけの多様な経験が期待できるでしょう。

最終更新(2018/03/04)

※2020年2月12日、USMLEのポリシーを3点変更すると発表しました。

  • USMLE STEP 1がスコア制からpass / failへ変更
  • 各STEPの受験可能回数が6回から4回に変更
  • STEP 2CS受験にはSTEP1合格が必須

移行期間は11ヶ月~24ヶ月となっているため、今後受験を考えている方は公式サイトでご確認することをお勧めいたします。
››› USMLE公式サイト

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