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2021.11.17

書評『症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け第3版』研修医の強い味方・最新版の登場です!

民間医局が、専攻医・研修医・医学生におすすめ書籍を集めた「医書マニア」。

医学書を読むのが大好きな先生方が初学者に向けた医学書解説・比較の医学書レビューと、
日々医師のために医学書を作る出版社の担当者がおすすめの良書をこちらで集めて発信していきます。

購入先のリンク(Amazon)も掲載していますので、お気に入りの書籍あればご購入ください。

レビュー著者:三谷雄己先生(踊る救急医先生)

書評『症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け第3版』研修医の強い味方・最新版の登場です!

「入院患者さんの排便コントロールがうまく行かないな…」

「酸化マグネシウムは処方されているけれど、それ以外に薬剤を追加して排便を促すことは出来ないかな?」

「もともとBZ系を内服されている患者さんが不眠を訴えている…」

「そのまま処方薬をDO処方しても眠れないらしい…どうしたらいいだろう?」

これらは日々ICUや病棟管理をする上で後輩や同僚と仕事をする中で感じる悩みや疑問点です。その他、救急外来でのwalk inで来院される患者さんに対して、主訴に応じた処方に悩むことがよくあります。
そんな普段よく出会う主訴や疾患に対する治療薬の使い分けに悩んだ時におすすめの一冊がこちらです。
本書を読むことで、普段よく使う薬剤を、自信を持って使い分けることができます!
外来や加療での投薬について学びたい時に読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめです。

これから皆さんにご覧いただくのは、研修医時代に100冊以上の医学書を読み、その中でもオススメの医学書レビューを月5冊以上書いている、ある救急科専攻医のレビューです。医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!

書評『症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け第3版』研修医の強い味方・最新版の登場です!
    1. 1.本書のターゲット層と読了時間
    2. 2.本書の特徴
    3. 3.個人的総評
    4. 4.おすすめの使い方・読み進め方
    5. 5.医書レビュー
    6. 6.まとめ

1.本書のターゲット層と読了時間

【ターゲット層】初期研修医から後期研修医

【推定読了時間】 6-7時間程度

2.本書の特徴

本書の特徴は、

●風邪,頭痛,めまい,咳,便秘など、日常診療でよく出会う症状ごとに頻用する薬の特徴を比較しながら解説。患者背景や本人の希望などを考慮した薬選びのコツや使い分けがよくわかる

引用) 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け第3版 羊土社 (yodosha.co.jp)

一冊です。

これらはプライマリーケアの領域でもとても大切な知識ばかりであり、研修医の先生方にとっては今後どのような診療科に進んでも、学んでおくべき大切な事項であるかと思います。

3.個人的総評

本書の特徴はなんと言っても、普段よく使用する薬剤や出会う主訴が多く網羅されていることです。

読み進めていると「ああ…これ自分も悩んだことあるな…」と感じるものばかりです。例として掲示されるcommonな症例の具体例とともに、妥当な処方量や処方する理由まで記載されているため、読んだ直後から実臨床に活かしやすいのが特徴です。

何より、本書の解説は初学者にも理解しやすいよう、それぞれの症候の鑑別や原因検索なども丁寧に書いてくださっているので、いわゆる対処療法的な薬剤の使用方法だけでなく根本治療に迫ることができるのも良い点だと感じました。
一度通読して、ある程度薬剤の使用選択について学んだ後でも、悩ましい症例に出会うたびに半年後や一年後はもちろん、今後医師として診療に当たる上で一生活用することができる一冊なのではないでしょうか。

一方、個人的な印象で気になった点としては、それぞれの薬剤の比較については、表が掲載されていない主訴であるとさっと参照するだけではわかりにくいということです。
やはり、よく使用する場面の多い主訴の頁については最低限一度軽く通読して選択肢となる薬剤をざっくりと把握しておくことが大切だと感じました。これらは本書の個人的な評価であり、何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、本書は外来や入院加療中に薬剤処方についてよく悩む研修医にとって必読の一冊である!と感じました。

4.おすすめの使い方・読み進め方

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●興味のある分野について目次を通じてつまみ食い感覚で読んで見る

●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握(付箋を貼るのも良いでしょう)

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

個人的におすすめの使い方をご紹介します!

私個人の意見としては、本書は辞書的な使い方をすることが多いかと思いますので、興味のある分野やよく使用する場面が多い分野について目次を通じてつまみ食い感覚で読んで見るのが重要だと感じました。

目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握しておくことで、急いだときもすぐに参照できて便利です。場所を把握するために付箋を貼るのも良いでしょう。その後は経験した症例の前後で読み直して復習します。薬剤の使用方法はもちろん、原因検索や鑑別似関してまで自分なりにフィードバックするとより学びが多いかと思います。一度知識を学んだ後は、実際の症例を通じてインプットとアウトプットをたくさん経験していきましょう。

5.医書レビュー

基本情報

編著者:藤村昭夫/編
出版社:羊土社
発行年月日:2021/8/6
A5判
336頁
ISBN 978-4-7581-2377-8
価格:定価 3,960円(本体 3,600円+税10%)

ターゲット層

初期研修医から後期研修医

推定読了時間

6-7時間程度

評価 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け第3版
購入先
ご購入はこちら ≫

6.まとめ

本書は外来や入院加療中に薬剤処方についてよく悩む研修医にとって必読の一冊である!
まとめると、本書は普段よく使用する薬剤選択について、わかりやすく学ぶことができる研修医には本当におすすめの一冊です。こちらを通じて学ぶことで、今後、薬剤を処方する際に悩むことが少なくなるため、仕事の際のストレスは激減します!

今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい書籍です。

この記事を読んで参考になった方、面白いと思ってくださった方はハートマーク(お気に入り)をタップして今後も定期的に覗きに来ていただければ幸いです。今後も定期的に記事を更新していく予定ですので、みなさまのリアクションが今後の記事を書くモチベーションになります!

★今回の書籍以外にも、踊る救急医先生の医学書レビューはこちらのページで読むことができます!
想定読者や各診療科ごとにわかりやすくまとめられているので、興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
詳細はこちら≫https://dancing-doctor.com/2021/03/31/review-reader/

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<プロフィール>

三谷 雄己(みたに ゆうき)先生
広島大学救急集中治療医学所属
広島大学病院 救急科 医科診療医
日本医師会公認健康スポーツ医
日本救急医学会認定ICLSインストラクター

立派な救急医を目指し、指導医の先生方に教えていただきながら日々修行させていただいています。信念である「知行合一」を実践できるよう、臨床で学んだ内容をアウトプットすることで心掛けております。
【踊る救急医】
Twitter https://twitter.com/houseloveryuki
ブログ https://dancing-doctor.com/

三谷 雄己【踊る救急医】

書評『症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け第3版』研修医の強い味方・最新版の登場です!

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