記事・インタビュー

2022.06.23

≪開催報告≫本当に知りたかった「グラム染色」

民間医局コネクトセミナー(第96回)を開催しました。

今回は、「グラム染色」について長谷川 雄一先生にレクチャーしていただきました。
グラム染色の有効性やそこからの抗菌薬の選択など、明日の診療から活かすことのできるセミナーとなりました。
改めて講師の長谷川 雄一先生、パネリストの奥山 由梨佳先生ありがとうございました!

講師

長谷川 雄一 先生(麻生飯塚病院 感染症科)

パネリスト

奥山 由梨佳先生

スケジュール

20:00~20:05 開会・注意点

20:05~20:55  長谷川先生レクチャー  本当に知りたかった「グラム染色」

20:55~21:10 質疑応答/アンケート/閉会

質問回答

Q.グラム染色する場所が無い病院ではどうすればよいでしょうか。
A.救急外来などで染色するスペースが無い場合には自施設に検査室があるのであれば適宜コミュニケーションをとって情報を得ましょう。そもそも病院に微生物検査室が無い場合は迅速に判断ができないのは仕方がないので、抗菌薬投与前に適正な培養を提出してEmpiric therapyを行う司会と思います。
また、検査室に行く際には目的を持っていくことも大切です。検査室へは事前に都合がいい時間帯も確認してから行きましょう。

Q.救急で患者を複数人抱えているときにグラム染色をする場合、他の診察を圧迫してしまうことがあります。何かコツはありますでしょうか?
A.ERでの仕事はグラム染色をすることではなく、グラム染色による微生物の情報を参考に評価、治療介入を行うことなので、物品の問題や忙しさの問題があれば誰かに頼む、グラム染色なしでEmpiric Therapyを開始したとしても必ず翌日に培養結果を確認しましょう。

Q.グラム染色についておすすめの医学書はありますでしょうか?
A.グラム染色でおすすめの本は3冊くらいありまして、民間医局コネクトのサイトでも掲載しましたのでそちらよりぜひご覧ください。
長谷川先生おすすめの医学書はこちらから≫

アンケート結果

今回もアンケートへのたくさんのご協力ありがとうございました。

アンケートでいただいたご意見・ご感想を一部抜粋してご紹介いたします。

  • 感染症は全体的に苦手意識があったので、グラム染色という切り口でご講演いただいたのは非常に大事な一歩になったように感じます。
  • 1時間とは思えないくらい充実した時間でした。ありがとうございました。背景、原因微生物、感染臓器のトライアングルを意識して診療できるようになりたいです。
  • 本日はありがとうございました。感染症内科は、全科をまたいでいる幅広い印象があり、もともと覚えることが好きなこともあってか非常に興味があったので、講演を聞くことができて良かったです。本日の講演を通して、患者さんの病歴や細菌の形態を知らないと最適な抗菌薬治療ができないのだなと改めて復習し直そうと思いました。
  • 解説も非常にわかりやすく、写真などもあり視覚的にもわかりやすいセミナーでした。 ぜひ抗菌薬編や培養コロニー編も聞いてみたいです。
  • ポイントが分かりやすく押さえられており、明日からすぐに実践してみたいと思える内容でした。

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