記事・インタビュー
“生命だけは平等だ”の理念を掲げ、長年離島医療に取り組んできた徳洲会グループ。今回は、そんな徳洲会の離島病院のひとつである屋久島徳洲会病院をご紹介します。自然が好きな医師におすすめの職場環境や、制限があるからこそ培われるドクターとしてのスキルなど、ここならではの働く魅力について山本先生と新家先生がお話してくださいました。
<お話を伺った先生>
院長 内科
1957年生まれ。和歌山県出身。1983年信州大学卒業。
1998年より屋久島徳洲会病院に勤務。現在は同院院長を務める。
副院長 形成外科
1962年生まれ。大阪府出身。1988年京都大学卒業。
2004年より屋久島徳洲会病院に勤務。現在は同院副院長を務める。
Q:医師を目指したきっかけを教えてください。
山本 先生
理系と文系のどちらが合うか分からず。医師というのは理系の側面も文系の側面もあるので選びました。その後、内科医になったのも流れにまかせてですね。
新家 先生
女性が1人で生きていける職業として医師を選びました。島とは特にゆかりは無かったです。
Q:なぜ屋久島の病院に勤めることを選んだのでしょうか。
山本 先生
岸和田徳洲会病院に勤めていた際、都会のなかで息苦しさを覚えた時期があったんです。屋久島は良い場所だという先輩医師の話を思い出し、離島で働くことにしました。まず種子島で8年勤め、その後屋久島にきて25年が経ちます。住む場所を決める時に大きなタブノキと出会って。ここが永住の地だと確信しましたね。
新家 先生
京大形成外科の関連施設で勤めていたのですが、40歳を過ぎた辺りからだんだんと会議が増えていって。私は手術が好きやから。歳をとっても手術できるのは離島かなと考えたんです。
屋久島は意外と都会から近いんですよ。病院から飛行場まで車で10分。大阪まで2時間ちょっとでしょ。都会から完全に離れるのは不安だから屋久島はちょうど良いですよね。
Q:本土の病院と島の病院でどんな違いがありましたか。
山本 先生
島では、やりながら身につけていく、という感じですね。
岸和田徳洲会病院では外科もしましたし、循環器内科になった後もカテーテルから胃カメラ、腹部エコーとひと通りやったので何でも対応できる自信はあったんです。ですが、種子島の病院では耳にビー玉が詰まった子どもがきて大苦戦したり、虫垂炎の診断をエコーでつけるのにひと苦労したり。
何でもやらなければならない状況ですから、専門外のことは著名なドクターに電話して教えてもらったり、本で勉強したりしてやってきました。
新家 先生
島では形成だけでなく、ジェネラルもせんとあかんでしょ。勉強しました。新しいことを勉強するのは楽しかったですね。
Q:屋久島徳洲会病院の特徴はどういった点にありますか。
山本 先生
ニーズに応じて何でもやる、という点ですね。
透析はもちろんやりますし、外科的な手術もできるものはここでやる。化学療法とか在宅訪問診療とか、看取りとか、何でもやりますね。
もちろん鹿児島市内の病院を紹介することもあります。開業医や、鹿児島との連携が良いのも特徴のひとつですね。
医師不足や輸血の備蓄が無いなどの問題はあります。輸血に関しては緊急時に血液を提供してくれるボランティアの登録がある。お互い様の感覚で、みんな協力的なんです。
Q:教育という点で、研修医へはどういった対応をしていますか。
山本 先生
研修医も戦力です。分からないことがあれば、夜中でも電話して私に聞くようにしてもらっています。救急車は年間5、600位。日勤帯は研修医が救急当番です。研修医からの電話は昼夜問わずきますが、相談を受けるのはいつでも歓迎です。私は夜中に起こされても、その後すぐ眠れるのでまったく苦じゃないんですよ。
新家 先生
水曜日は研修医に教えながら手術をしています。指導医をずっと継続するのは大変ですけど、今では手術のことだけでなく、研修医の担当患者さんについての質問には、何でも答えられるぐらいにはなってますね。
Q:働き方の特徴を教えてください。
山本 先生
好きな形で医療ができる、というのが1番の特徴ですね。
週3日だけ働いている先生や、検診とか在宅とかだけ手伝ってくれている先生もいる。フルでも、週何時間だけでも、どんな働き方でも構わないんです。
島は台風の通り道ですから、1週間閉じ込められることもあります。そこで重症患者さんに何ができるか、どうすれば助かる可能性が上がるのか、戦略を練る力が付く、というのもここならではですね。
新家 先生
人手不足ではありますが、私自身マネージして、体力とか、学会とかにあわせスケジュールのコントロールができています。コロナ前は、4、5年続けて2週間休みをとり、ネパールにトレッキングに行っていましたね。
Q:どんな先生と働きたいですか。
山本 先生
キャラクター重視です。患者さんを怒らないとか、スタッフに怒らないとか、そういう人であればいいですね。
場所との相性もありますから、ここを気に入ってもらえたら長くいてもらえばいいと思っています。
新家 先生
離島だからって覚悟したりしなくていい。2年位楽しみながらやってみようか、でいいんじゃないでしょうか。お子さんのいる先生なら、小さいうちは島にいて、進学を見据える時期に他所に移るというのもありだと思います。
<徳洲会病院グループ>
【問い合わせ先】
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医療法人徳洲会 屋久島徳洲会病院
総務課・求人担当 町田 淳
〒891-4205
鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦2467
TEL:0997-42-2200(代表)
Mail:yakutoku-kyujin@yakutoku.com
屋久島徳洲会病院WEBサイト:https://www.yakushimatokushukai.com/
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山本 晃司、新家 佳代子
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