記事・インタビュー

2018.07.13

「週刊北原」vol.16 ーエクモスペシャリスト、シッター、牧師、、、病院内の色々な仕事ー

 

米国イリノイ州にあるシカゴ大学で心臓外科医として働いている北原 大翔と申します。
この企画は、日本で育ち日本で心臓外科医としての研修を受けた僕が、米国での臨床留学中に経験する医療や教育の違い、心臓外科医として、この1週間に対応した症例、手術室で起こる日本ではありえない出来事などを、真面目かつ可能な限りリアルな形で伝えることを目的としています。

今週の症例数

症例 July
1 2 3 4 5 6 7
Sun. Mon. Tue. Wed.
祝日
Thu. Fri. Sat.
HTx
心臓移植
1 1 米国独立
記念日
1
CABG
冠動脈バイパス術
1 1
Aortic surgery
大動脈手術
1
MCS
機械式循環補助関連
1

 

エクモスペシャリスト、シッター、牧師、、、病院内の色々な仕事

僕は病院内でエクモの担当(入れたり、管理したり)をしているので、エクモスペシャリストと一緒に働く時間が多いです。エクモスペシャリストの仕事は一日中エクモ患者の横にいて機械の管理をするのですが、基本暇そうにネットをしたり本とか読んでいます。面白い仕事です。病院内は様々なスペシャリストであふれていて、呼吸器はレスピラトリーセラピストが管理し、薬はファーマシスト、患者の管理はナースとAPN、オペ室で手伝いするPA、他にも病室の横で座ってるだけのシッター、祈りを捧げる牧師、争い事が起きた時になんか止めに来る強そうな人、陽気な清掃のおっちゃん達など本当に様々です。特に清掃のおっちゃん達は毎日大きな掃除機みたいな機械に乗っかって(トラクターみたいなもの)、楽しそうに働いてます。おそらく隅の汚れとかは落ちていないのだろうな、と思います。

 

今週のトピックランキング身近に起きた出来事をランキング形式でお伝えします。

インタビューwithトシくん
Toshiくんインタビュー

アメリカで働く、あるいは学んでいる日本人にインタビューをして、彼らの知っている情報を知るとともに自らの中途半端感(日本で生活をしてきて、ひょろっとアメリカに来た)を再認識するという企画を始めました。手始めに現在シカゴ大学の循環器内科で研究の手伝いをしている大学1年生のトシくんにインタビューをしてみました。どこかの媒体を通して内容は報告しますが、アメリカでの高校進学や大学進学は知らないことばかりでとても興味深く、1時間のインタビュー時間ではとても足りない充実度でした。こういった情報を日本の学生などに伝えることができたら面白いな、と思いました。

バッジの正しい付け方
必ず裏をむくIDバッジ

病院では皆ID付きバッジを胸につけるのですが、これがくるくると回って裏を向いてしまうという問題は僕が米国に来た時からあります。しかも裏を向いている確率はかなり高いのです。解決策として胸の真ん中につける、というのを試みていますが、結局くるくる回ってしまって、ほぼ裏を向いています。上司の太田先生は4点からバッジを支える、四方固め作戦を提案してくれましたが、それはお断りしました。そうこうしているうちに2年が経とうとしていますが、問題は特に解決していないですし、もはやどうでもよくなっています。

独立記念日(7月4日)に韓国料理
キムチチゲ

7月4日はアメリカの独立記念日で、アメリカではめずらしく平日が休日でした。時間もあったので、昼に病院の近くの韓国料理屋でキムチチゲを食べました。若い兄ちゃんとおばちゃんが経営していて、おそらく親子なのですが、客は僕一人しかおらず、二人で客席に座ってイヤホンをつけながらずっと携帯を眺めてにやにやしていました。おそらくnetflixとかhuluとかを見ていたんだと思います。平和です。

 

北原 大翔

1983年東京生まれ。2008年慶應義塾大学医学部卒業。モテるために心臓外科になりアメリカ留学を目指し、2016年より単身渡米。現在イリノイ州にあるシカゴ大学で心臓胸部外科医として働く。独身彼女なし。NPO法人 Team WADA(医師の海外留学情報を発信する団体)で留学ブログを担当。

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北原 大翔

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