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2024.12.04

著者が語る☆書籍紹介 『LIVE!! 輸液プラクシス 3つのRで現場に実装 輸液ど真ん中!!!』

民間医局コネクト編集部です。民間医局が、専攻医・研修医・医学生におすすめ書籍を集めた「医書マニア」。

今回は、『LIVE!! 輸液プラクシス 3つのRで現場に実装 輸液ど真ん中!!!』を、著者の柴﨑 俊一先生に紹介いただきます。

著者が語る☆書籍紹介 『LIVE!! 輸液プラクシス 3つのRで現場に実装 輸液ど真ん中!!!』

LIVE!! 輸液プラクシス 3つのRで現場に実装 輸液ど真ん中!!!
LIVE!! 輸液プラクシス 3つのRで現場に実装 輸液ど真ん中!!!
柴﨑 俊一 (著)/シチズンシップ
発刊:2024/11/26
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著者解説

「ありそうで、なかった!」「このあたりの難易度がちょうどよい!」そんな反響を期待して本書を手掛けました。本書は「入門書は読み終わった。でも臨床の現場では輸液オーダーに悩みがある。さらに本格的な本を読もうとしたけど、ちょっと難しくて何言っているかわからない」そんな、研修医~専攻医(特に卒後2~3年目)向けに実践的な輸液療法を学べる一冊です。(あるいは、そんな若手医師を指導する指導医がこっそり読んでいただくことも、もちろん大歓迎です!)「実際の現場で使える輸液の知識」をテーマに、臨床現場での判断に必要な知識や技術を、ケーススタディを交えて解説しています。

本書の特徴は、辞書的ではなく「読み物」として、「輸液の基本から実際のオーダー」を実践的に学べる点です。「生食2ポートって何?」という、基本的だけど、あまり本に書いていないことから始まり、一歩上の低カリウム血症の補正や、敗血症での輸液管理「ROSDの4つのフェーズ」の話、DKAでのメリハリつけた24時間以内の輸液戦略など、中級者向けの話題にまで話題は多岐にわたります。他にも各所にピットフォールの記載や、ちょっとしたトラブルシューティングも解説しています。

かの有名な画家であるパブロ・ピカソは言いました「基本を制するものが世界を制する」。今後、臨床医学を、ベッドサイドのケアを深めていく皆さんにとって、基本中の基本である輸液。本書が、基礎力固めの一助に、またさらに輸液に興味をもっていただき、さらに次の学びのモチベーションにつながれば、筆者としてこれほど幸せなことはありません。愛称「輸液ど真ん中」、是非ご愛読ください!

目次

Basic 1  こっそり読んでいる医大生・卒後1年目研修医向け 輸液の準備から滴下まで  ――― 002

Case 1  当直デビュー !!  肺炎っぽい人、まず見といてー。  ――― 014

コラム  市中肺炎のエンピリックセラピーにアジスロマイシンを足すか?  ――― 030

Basic 2  輸液の適応〝3R〟  ――― 032

Case 2  病棟管理デビュー !! とりあえず、点滴出しといて。  ――― 040

コラム  急性アルコール中毒患者への輸液でアルコールを wash outという迷信 ――― 056

Basic 3   リアルワールドの輸液オーダーに必要な知識・技術を俯瞰する  ――― 058

Case 3  肺炎患者さんを任された !!この患者さんの担当は今日から先生に。 ――― 064

コラム  薬の配合変化他の頻出パターンも知っておこう  ――― 080

Case 4  糖尿病患者さんを任された !!輸液とインスリンの管理はどうする?  ――― 082

コラム  患者さんを早くに退院にもっていくコツ  ――― 094

Case 5  一般成人とフレイル高齢者はどうやら違う?!フレイルの高齢者は落とし所が大事。  ――― 098

コラム  静脈栄養製剤と血流感染症 ――― 112

Case 6  ひどい嘔吐下痢による脱水の初期対応を任された !!血液データ、こじれてそうだなぁ。 ――― 114

コラム  心不全・肝硬変で代謝性アルカローシス生食入れられないよね ?! ――― 126

Case 7  心不全疑いの対応を任された !!たぶん、心不全だ。 ――― 128

コラム  循環動態の概要を把握するエコーにチャレンジ !! ――― 146

Case 8  ショックの対応を任された !!どんな準備をして待っておく? ――― 150

コラム  身体所見から〝静脈瘤出血らしさ〟を見積もる ――― 176

Case 9  胆管炎での敗血症性ショックの入院担当に !!今日の輸液戦略を一緒に考えよう !!  ――― 178

コラム  VeXUSって何?  ――― 202

コラム  〝輸液反応性あり〟≠〝有効循環血漿量低下〟 ――― 206

Case 10  胆管炎での敗血症性ショックの入院担当、その後……少し利尿かけてみたら? ――― 210

コラム  ラシックス®は〝last six hours〟利尿薬の大事なエッセンスを深堀り ――― 222

Case 11  初期治療を任された !!糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)だ。 ―――224

コラム  〝エコーでの IVC径計測〟のあれこれ ――― 250

Case 12  低カリウム血症の対応を任された !! 重度の低カリウム血症だ。 ――― 258

Case 13  低ナトリウム血症の対応を任された !!重度の低ナトリウム血症だ。 ――― 274

コラム  抗利尿ホルモン(ADH)と低ナトリウム血症の関係 ――― 292

Case 14  入院後の低ナトリウム血症の対応 !! 低ナトリウム血症、過剰補正になりそうだ。 ――― 296

コラム  尿比重と尿浸透圧の関係  ――― 306

Case 15  終末期の輸液を任された !! 終末期の輸液、どうやってケアしよう。 ――― 308

TroubleShooting 1  ルート刺入部付近が赤く腫れています。 ――― 320

TroubleShooting 2  血液ガスで乳酸が下がり止まっていますが、何かします? ――― 328

さいごに  輸液もどんどんエビデンスがアップデートされている ―――338

<著者プロフィール>

柴﨑 俊一

柴﨑 俊一

ひたちなか総合病院 総合内科
2010年、筑波大学医学専門学群医学類を卒業。諏訪中央病院にて初期研修を経て、2012年に同病院内科研修医。
その後、名古屋第二赤十字病院腎臓内科にて国内留学、諏訪中央病院にて腎臓・糖尿病内科/総合内科として勤務後に2017年から現職。
個人としては”日本の墨子”を目指し、組織としては、茨城1愛ある診療を目標にかかげる。市中病院改革:特に教育改革、ボトムアップ型組織マネジメントを進めている。

(X) https://twitter.com/sn1shibazaki
(ブログ) https://sn1shibazaki.wixsite.com/website
(coFFee doctors) http://coffeedoctors.jp/news/2951/

著者の他の書籍

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総合診療 2018年 11月号 特集 日本一マジメな「おしっこドリル」 今これだけは押さえておきたい腎・泌尿器のモンダイ

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