記事・インタビュー
“成功する医院開業”に豊富な実績を持つ開業支援コンサルティング会社の代表者3名が集まり座談会を開催。開業支援のプロフェッショナルの視点から成功する開業について大いに語っていただきました。
開業の実態や基礎知識から、開業準備に必要なこと、そして成功する開業のポイントにいたるまでを、【基礎編】、【準備編】、【活用編】と全3回にわたって紹介していきます。
現在、開業を考えている医師の方々はもちろん、将来、開業医を目指している医師のみなさんも必見です。
最終回となる第3弾の今回は、【活用編】として、開業支援コンサルティングのプロを活用した、成功する医院開業をテーマにお届けします。
- 目次
<座談会メンバー>
-第3部【活用編】-
医院開業はプロに任せる。だから成功するプロの開業支援
開業を成功させる近道は、プロを見極め、プロを活用すること
― 近年、開業支援コンサルティング会社が非常に増えてきており、どのコンサルティング会社に依頼したらよいのかわからないという意見も聞きます。信用できるコンサルティング会社の見分け方はありますか?
吉村:現在は多くの開業支援コンサルティング会社がありますが、残念ながらプロフェッショナルとしての仕事をしている会社は少ないのが現状です。コンサルティング会社の多くが開業準備の一番のポイントになる診療圏調査をパソコンソフトやインターネットによる調査だけで済ませ、実際に現地に足を運ぶことをしていません。私たちのところに相談にくる先生方から「コンサルティング会社は信用できない」という声を聞くことも多々あります。開業を成功させるためには、数あるコンサルティング会社から、実績の豊富な開業支援のプロを見極め、プロに任せることが重要です。そうすることで時間の効率化が図られ、短期間で開業準備をすることもできます。開業を成功させる近道は、プロを見極め、プロを活用することです。
福井(重):分析が甘く、なかにはエビデンスもなしに「駅前だから良い」というような感じで物件を紹介するコンサルティング会社も多いのが現状です。エビデンスが希薄ということは、そこで開業することで失敗をする大きなリスクを背負うことなんです。
福井(温):私たちは単にどのような競合がどこに何件あるというのではなく、少しでも正確な情報を掴むために厳しいチェック項目を設け、現地に何度も足を運んで競合を一件、一件、詳しく調べています。診療圏調査は確かなエビデンスがあり、数字的な評価もしっかりしていなければ意味がありませんからね。
福井(重):「承継開業」においても、精度の高い精確な診療圏調査が非常に重要となります。診療圏調査を元にエビデンスの確かな適正金額を算出することで、双方が納得する金額に近づけることができ、交渉もスムーズに進めることができます。
吉村:私たちの診療圏調査は他社と中身が全然違います。競合の調査でも、現地へたった1回だけ行って、1日に何人の患者さんが来るから1カ月で何人、1年で何人という単純計算では全く意味がないんです。曜日によっても季節によっても1日の患者数が違ってくるわけですから、それを勘案して正確な数字を出さなければ意味がありません。私たちは他社紹介物件のセカンドオピニオンも行っていますが、推定患者数を多めに設定しているコンサルティング会社もあり、私たちが調べると推定患者数が半数以下になることも多くあります。セカンドオピニオンの料金は無料ですし、簡易的な診療圏調査まで行っていますので、ぜひご相談ください。
福井(重):実際に他社で「駅前で人通りも多く、良い物件ですよ」と紹介された物件をセカンドオピニオンで調査をすると、競合が多かったり、物件のスペースが狭かったりと、ここでは開業しないほうがいいという結論になることが多いです。実際に、去年も2名、今年も2名の先生がセカンドオピニオンによって失敗するリスクを回避しています。
だから成功する、他社とは異なるプロの開業支援
― 豊富な成功実績を誇る開業支援のプロフェッショナルとして、開業を必ず成功させるためのポイントがあれば教えてください。
福井(温):精度の高い診療圏調査は開業を成功させるための必須条件であり、私たちはこの診療圏調査にどこにも負けない大きな自信をもっています。これまで20年以上、開業支援コンサルティングをしてきましたが、経営がうまくいかなくなったなどの理由で失敗(閉院)した医院、クリニックが一つもないのは、他社とは異なる独自の厳しい診療圏調査を実施しているからです。
福井(重):私たちは開業にかかる経費は多めに算出し、推定患者数や患者さんの単価を本来よりも低く設定するなどして、売上数値を算出する際は厳し目で計算をします。そうした厳しい基準でも、しっかり損益分岐点を上回ることができる物件を提案しています。
それと、現時点で競合が少ない物件であっても、開業後に競合が増えることも多々あり、私たちはそうした開業後の先までを予測した上で物件を選んでいます。市場に余裕のある物件を選んでいるため、後から競合が来ても患者さんの取り合いにはなりません。開業後、数年経って「近くに競合ができるみたいですが、大丈夫ですか?」というご相談があっても、「競合が2~3施設来ても…市場キャパに余裕があるから大丈夫です」と自信をもって答えていますし、実際に何も問題は起きていません。
吉村:開業後に、集患がどれだけできるかも開業の成否に大きく影響してきます。選挙で例えると、固定票、浮動票、無投票があります。固定票は、病気になったら必ず自院に訪れる患者さんや、慢性疾患などで定期的に診察や薬をもらいに訪れる患者さんです。浮動票は自院だけではなく競合にも訪れる未確定な患者さんです。無投票は、まだ病気になっていない住民の方です。集患、増患には浮動票や無投票を固定票に変えることです。その方法として、広告効果の高い口コミを利用する手法や、無投票の方には健康セミナーなどを開催して固定票へと繋げる方法があります。さらに、整形外科であればリハビリを組み合わることで定期的に訪れる固定票を得ることができますし、「医療モール」なら介護施設やスポーツ施設などを組み合わせることで集患の相乗効果を得ることができるなど、集患にはさまざまな方法があります。リピーターを増やし、口コミで広め、新しい患者さんを巻き込んでいく集患の戦術を私たちは知っていますし、当然、開業支援をする先生方には、集患のためのフォローもしています。
福井(重):開業後のフォローも大事なことですよね。開業をしてから、最初の2ヵ月くらいに訪れた患者さんの住所を地図上にインプットし、どのエリアから多く来院している、このエリアからはあまり来院していないなどのデータを出し、来ていないエリアの住民へヒアリングをしたり、ポスティングをするなどして、集患、増患対策に繋げています。多くのコンサルティング会社はそうしたことまでやっていません。
福井(温):開業の成功は当事者である先生にとってもそうですが、医療は地域の活性化に繋がるものであり、街づくりにも大きな影響を与えます。住民にとって身近に頼れる医師がいるというのは安心した暮らしにもつながりますからね。安心して暮らせる地域や街づくりという視点でも、私たちは開業する先生たちにどうしても成功してほしい。そのためにも私たちは他の追随を許さない、より精度の高い診療圏調査を常に目指しています。
吉村:そうですよね。開業の成功は先生のためであることはもちろん、地域や街づくりにも繋がります。私は20年ほど前から「医療モール型開業」を支援しているのですが、医療モールがいいのは、いろんな診療科や介護・福祉施設、リハビリテーション、薬局などが同一フロアや建物に揃っているため、患者さんはワンストップで多種の診療科目を受診でき、開業医にとっては診診連携によって患者を紹介しあうことができますし、高い集患効果も期待できます。また検査や服薬情報を一元化することができるため、薬の重複もなくなり医療費の無駄もなくせるなど、全ての人にとって大きなメリットがあります。医療モールそれ自体が、地域包括ケアシステムを実現したものであり、安心して暮らせる街づくりの実現にとっても非常に有効です。「医療モール型開業」にも多くの実績がありますので、ぜひご相談ください。
福井(温):先生にとって開業は人生の大きな決断であり、決して失敗は許されません。ここまでお話してきたように、私たちのコンサルティングは精度の高い診療圏調査が特徴です。さらに私たち3社はそれぞれのノウハウを活かしながらチームとしても連携し、ダブルチェック、トリプルチェック体制による開業支援を提供しています。それによって失敗を回避できることはもちろん、成功を早期に実現させることができるのです。
成功する開業医とは?
どのような開業医が大きな成功を手にするのか
― 長年にわたって多くの先生方の開業を支援してきた経験から、開業医として大きな成功を掴む先生の特徴を教えてください。
福井(重):開業を成功する先生の特徴は、まず人の話をよく聞くことができる先生です。人の話をしっかり聞けるということは、普段から患者さんの話もしっかり聞いているということです。クリニックは地域住民にとって身近な存在でなければならず、そのためにはコミュニケーションが重要となり、聞く力のある先生は患者さんからの信頼を得ることができます。それと、地域医療に貢献したいとか、そのためにはこうした医療を提供したいなど、医療の理念をしっかり持っている先生は開業してから軌道に乗るのも早いですね。
吉村:成功する開業医になるための重要な要素が、「思いやり」、「気配り」、そして「技術」です。受診時の患者さんとのコミュニケーションは非常に重要であり、相手を思いやる心があり、細やかな気配りができ、そして技術のある先生は地域住民や患者さんから信頼され、地域になくてはならない存在になることができます。
福井(重):「思いやり」、「気配り」はスタッフの方に対してもそうですよね。患者さんはもちろん、スタッフも大切にする先生は成功します。
福井(温):開業するということは診療だけではなく、スタッフを雇用し、給与を払うという経営者にもなるわけです。こういう医療をしていきたい、こういうクリニックをつくりたいなど、強い理念や想い、明確な構想をもっている方は、スタッフのこともしっかり考えていますよね。そして、開業準備も計画的で綿密であり、開業後に成果が出るのも早いですし、実際に医院やクリニックを大きく発展させています。
CORPORATE PROMOTION
気になるコンサルティングの費用について
― コンサルティングを依頼する際、多くの先生方にとって最も気になるのが費用についてです。3社に依頼した場合、コンサルティング費用はどれくらいになるでしょうか?
福井(重):コンサルティングの料金については、たとえば「診療圏調査の作成」、「事業計画書の作成」、「クリニックのレイアウト作成」、「諸官庁に対する手続き」など、各項目で金額を明示しており、合計で100万円~150万円くらいとなります。先生方がご自身でできる項目は省くことができますので30万~50万円に抑えることもできます。
吉村:なかにはざっくりとした計算で、200万円、300万円というコンサルティング会社もあります。私たちの会社は項目ごとに定額がしっかり決まっているので安心です。
福井(温):ホームページにも項目ごとにはっきりと金額を明示しています。
▼メディカルリンク
http://www.medicallink.co.jp/clinic.html
福井(重):ちなみに、開業の重要な資料となる診療圏調査は30万で行っています。診療圏調査については前にもお話したように、インターネットやパソコンソフトだけで調査したものではなく、実際に現地に足を運び、住民への聞きとり調査も行い、競合についての詳細もしっかり調べたものです。
福井(温):診療圏調査は開業の成否を左右する絶対になくてはならない基礎資料です。この調査が正確なものでなければ開業資金である何千万円という大金が失われることになりますし、先生の人生にも大きな影響を与えてしまいます。他社と比較していただけるとわかりますが、私たちが行っている診療圏調査の内容で30万という値段は非常に安いものであると思います。
福井(重):私たち3社は、新規開業はもちろん、継承開業、医療モール型開業、分院、サテライトなどさまざまな開業支援に実績があり、依頼された先生全てに「成功する開業」を実現させる信頼のおけるプロ集団です。先生方と共に開業の成功を分かち合い、先生や地域住民の方々が喜ぶ姿を見ることが、私たちにとって一番の喜びです。開業を考えている方、開業に悩んでいる方、ご相談は無料ですのでぜひお気軽にお問い合わせください。
福井 重雄、福井 温彦、吉村 磯孝
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