記事・インタビュー

2023.02.09

阿蘇の大地と地域医療

案件番号:23-AA002 医療機関名:大阿蘇病院

「阿蘇市」は、熊本県の東部に位置し、カルデラで有名な阿蘇山にある地域です。阿蘇内牧温泉や黒川温泉が観光地としては有名ですが、医療現場は過疎化が進んでおり、当地域で出産をすることも難しいというのが現状です。「阿蘇の大地」で地域医療に取り組む医療機関、「大阿蘇病院」の案内を致しますので、是非掲載の写真を見ながら、阿蘇の緑豊かな自然を想像しながら、御覧いただければ幸いです。

<今回お話を伺った方>

宇藤 一誠(うとう・いっせい)
所属先:医療法人社団大徳会 大阿蘇病院
役職:事務長
阿蘇生まれ、趣味:ゴルフ(病院周辺にはゴルフ場多数、ゴルフの環境も最高、ゴルフ好きの先生には特にお薦めです)

阿蘇の医療の実態
観光地としては有名でも、地域住民にとっての医療現場は衰退の一方

 宇藤 事務長 

先にも記載の通り、自然豊かな阿蘇は観光で訪れる人がたくさんいます。また近隣県の方であれば、別荘地として楽しむ事もできる土地です。

その医療の前に、まずは人口を数字で見ていくと、熊本県阿蘇市は人口約24,900名、2015年には約27,000名でしたが、この5年での人口増加率は、-7.73%。高齢化率は40.30%です。

全国平均は、人口増加率-0.75%、高齢化率28.00%なので、阿蘇市の人口減少や高齢化具体が進んでいることが一目瞭然で分かります。
国勢調査による、阿蘇市の将来推計人口は2040年には、2万名を切る予測となっています。

この人口状況により、医療も過疎化が進む一方にあり、医師は熊本市周辺から供給(通勤)しています。

診療科目別診療所において、産婦人科系診療所、皮膚科系診療所、耳鼻科系診療所は2021年11月時点では、施設数0という状態にあります。内科診療は何とかなっているもののその他の診療科目に至っては、診療を受ける事も難しい状態にあるというのが現状です。

大阿蘇病院で奔走する病院長
何とかこの地域の医療をより良くしたい。

 宇藤 事務長 

阿蘇の地域医療実態がなんとなくお分かりいただけましたでしょうか?

さて、そんな阿蘇市にある「大阿蘇病院」の院長・内田太郎は阿蘇の医療を何とかしたいという熱い想いで、日々医療に取り組んでいます。理事長である内田徳郎より「一隅を照らす」という理念を引き継ぎ、大阿蘇病院及び関連施設は、全床を療養型老人医療のベッドにして全力を盡しています。

現在は、内科と整形外科を基盤に地域医療を展開しています。

院長は、阿蘇という大自然の中で、美しい阿蘇の五岳を朝に夕に眺めて、心を癒やし、清浄な空気の中で、職員一丸となって病める高齢者の心身の医療に全力を盡しています。

しかし、それだけでは不足と考え、地域住民の要望に応えるべく、その他の科目についても、診療を提供したいと考え、大阿蘇病院に新たな診療科を設けるべく、熊本県だけでなく全国に目を向け、この阿蘇で働く事ができる環境整備に取り組みはじめました。

阿蘇の地域医療の為に全国に目を向けて
もっと大きな目線で採用活動を行ってみてはどうだろうか?

 宇藤 事務長 

「新たな診療科目の設立の為には、何が必要だろうか?」

内科医を見つけるのも大変なこの地域、医師は熊本県の中心地である熊本市からの通勤が大半を占めます。熊本地震後、現在は道路も整備され阿蘇へ続く道が複数確保され、交通の便も良くなった事もあり、医師においては阿蘇から少し離れた所からの通勤者が一般的となりました。ここに目を向けた院長が、もっと大きな視点で考え、飛行機利用を病院負担とし、全国から通勤できるようなシステムを作る事で、阿蘇に目を向けてもらうことはできないだろうか?という考えを発想するに至りました。

毎日飛行機通勤というわけにはいきませんが、飛行機で来ていただき、週3~4日程度勤務し、飛行機で帰っていただくという内容での勤務形態が可能です。

大自然に恵まれた土地で地域医療を行ってみたいけど、今の土地を離れたくないという方がいらっしゃいましたら、是非、この阿蘇で仕事をしてみませんか?まずは皮膚科または耳鼻咽喉科の医師の採用を目指しています。

もちろん、移住ご希望の先生につきましても住まいの支援等積極的に行ってまいります。

まとめ

 宇藤 事務長 

「阿蘇の医療をなんとかしたい」

この想いから、医師の採用活動を大きく変化させてきている大阿蘇病院。

院長はとても優しく、「地域住民の為に何とかしたい」そんな考えを持っている先生なので、人との繋がりも非常に大切される方です。一緒に働いていただければ、その良さも分かっていただけるのではないかと思います。私は縁あって令和4年より大阿蘇病院で事務長をさせてもらっており、月日はさほど長くありませんが、院長の理念を元に一緒に働くことが出来て良かったと心から言う事ができます。是非、本記事を御覧いただいた方へ、少し遠い地域であっても働く事ができる場所もあるという事を、知っていただければ幸いです。

病院外観

宇藤 一誠

阿蘇の大地と地域医療

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