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2017.03.21

医師がグリーンカードを取得するための方法とは?

医師がグリーンカードを取得するための方法とは?

通称「グリーンカード」とは、アメリカ合衆国における外国人永住権のことです。
外国人がアメリカを訪れた際には、滞在できる日数に制限があります。日本人はビザ不要ですが、観光や商用の場合、滞在日数は90日以内とされています。それ以上の期間を滞在するには、留学生であれば学生ビザ、ビジネス目的であれば就労ビザなどを取得する必要があります。そして、これらはどれも一時的な滞在を目的とする「非移民ビザ」です。アメリカに「永住」するためには、グリーンカードが必須となるのです。
それでは、どうすればグリーンカードを取得できるのか見てみましょう。

アメリカ永住権を取得する5つの方法

一番分かりやすい方法は、アメリカ国籍の人と結婚することです。この場合、グリーンカードの申請に「相手との出会いから現在までの関係」を示す共有財産の証明が必要になるケースがあります。これは偽装結婚の防止対策です。比較的シンプルな結婚のケースでも、暫定的なグリーンカード取得までに約1年、正式な発給までに2年かかるといわれています。
アメリカらしいユニークな方法に、「移民多様化ビザ抽選プログラム(DVプログラム)」があります。移民の国アメリカでは、特定地域の移民ばかりを増やさないよう、あらゆる地域からの多様性を保つために、「抽選でグリーンカードが当たる」という方法を用意しています。これも当たった場合でも、取得までに約2年かかるといわれています。
また「EB-5投資家永住権プログラム」という申請方法も存在します。一定の資金があることが条件となりますが、他の方法よりも自分の力で取得できるため人気が高まっています。具体的な方法は、アメリカの新規・再建企業に100万ドル以上の投資を実施することと、2年以内に10名の米国人従業員を直接的に雇用することです。このEB-5プログラムには、雇用促進地域であれば50万ドルの投資でグリーンカードを取得できる「期間限定優遇プログラム」もあり、世界各国から膨大な数の申請があります。
医師であることを前提としたグリーンカードの申請ステータスは以下のものになるでしょう。
まずは「EB-1」です。このカテゴリでグリーンカードを申請できる条件は、「科学、美術、教育、ビジネス、または運動の面で特殊な能力を持つ者、優れた教授または研究員、アメリカと貿易のある企業に勤める管理者」というものです。医師の場合、世界的に優れた実績がある著名な人物であれば、こちらのカテゴリでグリーンカードを申請することができます。
しかし、「EB-1」は、移民局に自分が優れた人物であることを認めてもらう必要があり、申請に時間がかかります。ノーベル賞などの世界的に著名な賞の受賞経歴や出版物の執筆など、その要件も厳しいようです。
次に「EB-2」での条件は「科学、美術、ビジネスで例外的な才能を持つ者、進んだ資格を持つプロフェッショナル、アメリカで勤務する条件を満たした医師」です。医師のグリーンカード取得にはこのカテゴリが向いています。EB-2の申請は3つのステップがあります。まずは労働証明書を取得します。次のステップでは「スポンサー企業の審査」があり、雇用主の審査が行われます。そして最後に個人の審査が行われます。
「EB-3」は、「学士号を持つプロフェッショナル、2年以上の経験を持つ熟練または不熟練技能者」が該当します。
グリーンカード以外に、永住権ではありませんが、「Eビザ」「Lビザ」「Oビザ」などのカテゴリでの申請・認可によって、アメリカ国内で就労できるケースがあります。
移民の国アメリカは、アメリカの国益につながる人や利益をもたらす人は長らく歓迎されてきました、反面、アメリカ人の職を奪うような可能性があれば移住は認められません。「アメリカで腕を磨き、実力を認めさせた(グリーンカードが与えられた)」日本人医師もこれまで多くいます。医師として、研究者としての実績を認められることが、グリーンカード取得の確実な法なのです。

医師がグリーンカードを取得するための方法とは?

医師としてアメリカでグリーンカードを取得する方法は複数ありますが、申請のハードルは高いです。実績を元にどれだけアメリカに貢献できるかが重要な尺度となってくるでしょう。

最終更新(2016/10/31)

医師がグリーンカードを取得するための方法とは?

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