記事・インタビュー

2023.11.28

【東松島市】柔軟に働き、医療圏の入院透析医療を守る

案件番号:23-AK006 医療機関名:真壁病院

宮城県仙台市から車で約1時間。風光明媚な東松島市にある医療法人医徳会 真壁病院は、石巻・登米・気仙沼医療圏で唯一、長期入院透析が可能な病院として、長年地域の医療を支えてきました。今回は、理事長の眞壁秀幸先生に、真壁病院の特徴や働く環境についてお話を伺いました。

医療法人医徳会 真壁病院の魅力

  1. 1. 働き方には柔軟に対応
  2. 2. 常勤医は当直&残業なし
  3. 3. 遠距離通勤の補助あり
  4. 4. 家賃補助あり

<お話を伺った人>

眞壁 秀幸(まかべ ひでゆき)
理事長
総合診療科部長

東松島市出身。平成12年 岩手医科大学医学部を卒業し、同大救急医学講座(現救急・災害医学講座)に入局。以来岩手県高度救命救急センターで救急医療に専従。平成23年 東日本大震災を期に医療法人医徳会 真壁病院入職。平成25年 医療法人医徳会理事長就任。
資格:医学博士、日本救急医学会認定専門医、統括DMAT、ドクターヘリフライトドクターなど
Q:まずは、医師を目指したきっかけと、学生時代の話を教えてください。

  眞壁 先生 

真壁病院は昭和54年に内科医院として私の父が開業した病院です。無医地区だったこのエリアで地域住民のために地元完結型の医療を目指したのが始まりです。小さいころから患者さんや地域の皆さんに「後を継いでくれなきゃ困る」とは言われていましたね。

小学4年で医学部に入ると決め、岩手医科大学に入学しました。大学3年生の時に救命救急センターでの実習があり、当時准教授だった遠藤重厚先生のお誘いもあって、どうせなるなら命を救う救命医になりたいと思う様になりました。

Q:先生は元々救急医療に従事されていたわけですが、どういったきっかけで真壁病院に戻り、地域医療に携わるようになったのでしょうか。

  眞壁 先生 

きっかけは東日本大震災です。当時、私は統括DMATとして、岩手県北を統括していたためもっと被害の大きかった東松島に入ることができなかったんで3月末には教授に辞意を伝え、平成23年の10月に内科医の妻とともに真壁病院に戻りました。

当初は父と共に働くつもりでしたが、同年8月に父が胃がんで倒れたため、私がそのまま患者さんを引き継ぐことになりました。元は外傷外科が専門でしたが、父同様、総合診療的に家庭医として診療することになったんです。

救急医として、とっかかりは問題なかったのですが、当時は苦労しましたね。とにかく生活習慣病から始めて、精神科的なものまで、年に1つのテーマを決めて集中的に勉強し直しました。

Q:真壁病院の特徴を教えてください。

  眞壁 先生 

東松島市には公的医療機関がありません。うちも救急はやっていますが、大きな役割で言いますと、1.5次救急から慢性期、在宅医療までを担っています。要するに、地域包括ケアシステムをうちの法人だけで回せるぐらいの医療をやらなければならない、そういう立場にある、というのが当院の特徴のひとつです。

また透析医療機関としてみると、宮城県北東部の石巻・登米・気仙沼医療圏において慢性期の長期入院透析ができる医療機関は当院のみという点も大きな特徴です。例えば透析患者さんが骨折をすることはよくありますが、そのリハビリをしながら透析もやる、というのはとても大変なことで、近隣でそれができるのはうちだけなんです。だから、その機能は是が非でも維持しないといけないわけです。

Q:真壁病院ならではの働き方の特徴や魅力はありますか。

  眞壁 先生 

1番の特徴は、常勤医には当直が無いということですね。また、現在のところ有給取得率も70%で、科に関係なく残業時間はほとんどありません。

子育て世代の医師が多いこともあり、ワークライフバランスの良い働き方を推奨しています。保育施設併設なので、女性が働きやすい環境も整っていると思います。

2番目の特徴としては、多様な働き方に柔軟に応じられる点ですね。例えば、資格試験に合格するまでとか、期間限定で働きたいということでも大丈夫です。公的な病院ですと決まった勤務形態でしか働いて頂けない場合が多いのですが、そこを柔軟に対応できるのが、うちの魅力だと思っています。

あとは、かかりつけの家庭医として仕事ができる点でしょうか。急性期だけでなく、慢性期、それから患者さんの人生の最後まで見届けるという地域に根ざした寄り添う働き方が、うちではできると思います。

また、東松島の住み良さも働きやすさの一因です。比較的温暖で雪が少なく、仙台にも近い。食べ物も美味しい。環境が良いので、目の前にあるブルーインパルスの拠点松島基地は、航空自衛隊の中でも勤務先として1番人気があるそうですよ。

Q:1日の平均患者数を教えてください。

  眞壁 先生 

だいたい180名ぐらいですね。そのうち、透析の患者さんが60名ほどです。また、救急車の受け入れは月平均で40件ぐらいです。救急は当番制で対応しています。

Q:今回メインで求人されている透析担当医について、勤務スケジュールを教えてください。

  眞壁 先生 

現在のイメージでいうと、午前午後1コマずつと考えて、大体週4コマぐらいを担当していただいています。

患者さんでいうと午前で40人、午後で20人を回しているという形です。その中で入院透析で診ているのが20人ぐらいですね。

あとは外来のコマを3コマ位でしょうか。一般外来は出来ればやっていただきたいですが、透析外来だけをしたいというのでももちろん応じます。また、例えば、病棟は診ず、外来の透析だけやるというのでも構いません。

Q:その他、整形外科や消化器外科のスケジュールも教えてください。

  眞壁 先生 

整形外科ですと、午前中は外来の場合が多いですね。午後は手術のために空けておくとか、処置のために空けておくという感じになります。手術に関しては、脊椎はやりませんが、四肢はやっています。多いのは、お年寄りの転倒による大腿骨頚部骨折と、手首の骨折ですね。

消化器外科の先生は手術以外では主に外来になります。また消化器内科の内視鏡検査は上部も下部もできますし、特殊な、例えば胆管造影とか、そういった手技の可能な先生であればやっていただく事も出来ます。

Q:最後にどのような先生と一緒に働きたいか、教えてください。

  眞壁 先生 

やはりまず1番に患者さんのことを考えて頂ける先生ですね。そして、その次にスタッフのことも考えて頂けたら嬉しいです。スタッフの幸せなくして患者さんの幸せもないと思っています。総合病院とか大学病院とは違いますので、ある程度柔軟に、できる範囲で患者さんを診て頂ける先生だといいなと思います。

うちは親族経営だとか、大学の派閥だとかいったものはありませんし、経営陣も若く風通しの良い環境です。専門医を持っていなくても構いませんし、基礎系にいたけど臨床もやってみたいとか、転科したいとか、そういった先生も歓迎しています。

医療法人医徳会 真壁病院公式HPはこちら

眞壁 秀幸

【東松島市】柔軟に働き、医療圏の入院透析医療を守る

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