記事・インタビュー

2023.10.17

【大阪府済生会野江病院/特集】「救急集中治療科」に勤務されている4名の先生の本音に迫る!

案件番号:22-AO005 医療機関名:野江病院


1951年の開設以来、大阪市東部の中核病院として発展し続けている、社会福祉法人 恩賜財団 大阪府済生会 野江病院は、大阪の繁華街の中では5本の指に入る京橋から自転車で約10分の下町エリアにある。今回、お話を伺った救急集中治療科は、ER、ICUをカバーし、総合診療内科的視点で診断、治療しております。2010年に同じ城東区内に新築移転し、急性期医療だけではなく、慢性疾患・がん疾患まで幅広くカバーするバランスのよい総合病院です。現在、その救急集中治療科で活躍する、部長の鈴木聡史先生と医員の渡辺昇永先生、永井淳先生、松本憲明先生にお話していただきました。

案件番号:22-AO005 医療機関名:野江病院

<お話を伺った先生>

鈴木 聡史

鈴木 聡史(すずき・さとし)
所属先:救急集中治療科 部長
2003年群馬大学医学部を卒業し、京都大学医学部附属病院、済生会野江病院で内科研修を経て、市立岸和田市民病院 救急診療科で勤務。その後、済生会野江病院の救急集中治療科を卒後7年目で立ち上げ、部長に就任。2020年4月からは京都大学医学部附属病院で救急初期診療科/臨床准教授も兼任している。
【専門・認定】
京都大学臨床准教授/医師臨床研修指導医/日本救急医学会(救急科専門医)/日本医学放射線学会(放射線診断専門医)/日本インターベンショナルラジオロジー学会(IVR専門医)/日本内科学会(認定内科医・総合内科専門医・指導医)/救急医学会認定ICLSコースディレクター/JMECCインストラクター/大阪府医師会認定ACLS大阪コースディレクター/日本集団災害医学会MCLS世話人/大阪DIC研究会世話人/大阪市地域メディカルコントロール協議会委員[その他・所属学会]/日本集中治療医学会/日本脳血管内治療学会

渡辺 昇永

渡辺 昇永(わたなべ・しょうえい)
所属先:救急集中治療科 医員
手に職を付けたいという思いと医師という職業への憧れから、医学の道を志し、関西医科大学に入学。2015年に同校を卒業し、済生会野江病院で初期研修を経て、一年間の海外遊学の後済生会野江病院に入職。現在、内視鏡専門クリニックで消化管内視鏡の修練も受けている。
【専門・認定】
日本救急医学会 救急科専門医、ICLSプロバイダー、JPTECプロバイダー、日本集団災害医学会認定医MCLSプロバイダー

永井 淳

永井 淳(ながい・あつし)
所属先:救急集中治療科 医員
救急医を目指して奈良県立医科大学に入学。2015年に同校を卒業し、奈良県立医科大学救急科で初期研修を経て、奈良県立医科大学高度救命救急センターに所属。その後、南奈良総合医療センター 救急科、奈良県立医科大学附属病院 救急科で勤務後、済生会野江病院へ。関西医大総合医療センター放射線科でIVR研修を経たのち、現在、大阪赤十字病院 集中治療科にて出向中。
【専門・認定】
日本救急医学会 救急科専門医、ICLSプロバイダー、JPTECプロバイダーほか

松本 憲明

松本 憲明(まつもと・のりあき)
所属先:救急集中治療科 医員
開業医として働く父親の姿を見て、医師を志す。2018年に京都大学医学部を卒業し、京都大学医学部附属病院、福井赤十字病院で初期研修を経て、京都大学医学部附属病院 救急科に所属。現在は、医師としてジェネラルな知識を深めるため、済生会野江病院 救急集中治療科にて勤務。心臓・腹部超音波検査のスキルアップのため生理検査室で修練もしている。

【救急集中治療科】院内外の診療を通じて内視鏡・IVRなどサブスペシャリティー習得が可能!ER・クリニック外来から集中治療までボーダーレスな診療ができます。救急医としてのスキルアップから開業を見据えた総合診療医・内科医を目指すドクターに幅広い志向に対応できます!

Q:まずは鈴木先生のこれまでのご経歴を教えてください。
鈴木 先生

 鈴木 先生 

一般内科の開業医を目指して医大を卒業後、京都大学の内科で初期研修を勤めました。その過程で救急医療にも興味を持ち、済生会野江病院に出向して研鑽を積みました。実際に救急外来にいると、様々な症例を経験する機会が多く、「色々な疾病を治療したい」という医師を志した時の思いを叶えられる現場だなと感じました。

医師4年目に関西医大枚方病院(現関西医科大学附属病院)の救命救急センターで働き始めてから、救急医としてのキャリアがスタートしました。4〜5年経った頃、「新築移転の際に救急科を新設するから立ち上げてくれないか」と、当時の野江病院の副院長から声をかけていただき、二次救急医療機関をしっかりと確立することが必要だと感じており、当時若手ながらも貴重なチャンスだと思い、入職を決めました。

Q:済生会野江病院 救急集中治療科はどのような特徴がありますか。

 鈴木 先生 

当科は、
①質の高い救急医療とその教育
②ボーダーレスなサブスペシャリティー研修
③病を治すのではなく、人を治す診療、を3本柱として地域の医療に貢献することを目指しています(下記の図をご参照ください)

当科は大阪市内北東部の基幹的な2次救急医療機関として年間5000台の救急搬送症例を応需しています。下町エリアではありますが、工業地帯や幹線道路もあり都市型ERとしては比較的に外傷も多く、少数ではありますが高エネルギー外傷もカバーしています。内因性疾患はもちろん多く、院内の循環器・脳神経・腹部救急部門のバックアップ体制もしっかりしておりますので、臓器別にスキマなく受け入れができています。また、他大学の救命救急センター医師なども非常勤で勤務しており、交流と知識のアップデートもできます。研修医は他大学からの受け入れもしており、院内のローテーション研修医(1年次)と選択ローテーション研修医(2年次)を含めると最も研修医が多い部署であります。
他科との連携は、診療だけではなく手技的にも密であり、救急医としてキャリアアップ・スキルアップしたい医師にとっては、いずれの診療科とも協同しサブスペシャリティーのトレーニングを積むことができる環境です。また、院外とのパイプもり、これまで関西医科大学総合医療センターの放射線科や京都大学、今は天王寺にある西下胃腸病院で内視鏡のトレーニングをしている医師もいます。
「上医は国を医(いや)し、中医は人を医し、下医は病を医す。」という言葉がありますが、研修医教育としても重点を置いています。疾病のみの治療ではなく、社会・経済・心理的な問題を抱える患者さんに対してMSWと連携し包括的に介入し、全人的医療を実践し、これからの我が国の医療を担う研修医に身に着けていただこうと考えています。

Q:常に緊張感のある部門だとは思いますが、職場の雰囲気はいかがでしょうか。
永井 先生

 鈴木 先生 

研修医が多く、堅苦しい壁はないです。私は、“やりたいときにやりたいことをやる”というスタンスで、これまでスキルアップしてきました。当科の先生たちも同じようにしてほしいと考えています。

 永井 先生 

決まった形がなく ひと言でいうと“自由”という印象です。人員は、関西医大と京都医大から非常勤や後期研修の先生が来ていることもあり、考え方がガラパゴス化していません。その自由な雰囲気で働けるのは、鈴木先生の人間性から来ているのかなと思います。威圧感がない上司でとても働きやすいです。

 渡辺 先生 

海外遊学や東南アジアの医療ボランティアも当時の病院長や部長に許可をいただきいかせていただきました。大学救急部門の国内留学や内視鏡研修も部長からのキャリアプランを含めた提案してもらい、すぐに実現しました。

Q:お休みの日はどのようなことをされていますか。
渡辺 先生
松本 先生

 鈴木 先生 

子どもと公園に行って遊ぶことが多いです。基本的にオンオフをしっかり分けて生活できています。

 渡辺 先生 

家族をキャンプや動物園に連れて行っています。当番の日を除けば、ちゃんと休息を取れていますよ。

 松本 先生 

銭湯に行ってリラックスするのが好きです。アニメを見たり、ポーカーをやったりと趣味の時間も持てています。

Q:済生会野江病院に転職するにあたってのメリットは何だと思いますか。

 鈴木 先生 

当科は、一つの教育部門と考えております。臨床研修医はもちろんのことですが、勤務されるスタッフ医師は、何を得たいかを協議しながらオーダーメードに診療ポジションを担っていただきます。早期から自らが判断して、学びたい領域の診療システム作りも担っていただきます。そういう意味では、即戦力を否が応でも身に着けることができると思います。

Q:最後に、どのような先生に来て欲しいか教えてください。

 鈴木 先生 

1.高次救命救急センターで重症症例のみ診療していた救急医で、3次症例に限定せず幅広い重症度の患者を診療したい方、あるいは特定の手技の経験を積みたい方
2.ER型救急部門ではたらく救急医で、集中治療から一般的な入院診療、幅広い手技を経験したい方
3.特定の臓器別専門医で、将来的に開業や総合診療を学びたい方
が来てほしい、、、というより向いているのではないかと考えています。

 永井 先生 

向いていると思うのは欲張りな人。ERと一般病棟、ICUと全部経験できますから。忙しくはありますが、部長がバランス良くマネジメントしてくれています。

 松本 先生 

コミュニケーションが取れる人ですね。学歴、年次は問わず誰でもウェルカムです。来た先生に合わせて形を変えていく柔軟性のある職場ですので。全人的医療が経験できるということ、これは医師5年目の私もスキルアップにつながっていると感じています。

 渡辺 先生 

やりたいことはなんでもできる自由度の高い環境なので、貪欲に色々な手技を身につけたい先生にぴったりです。私たちと一緒にスキルを高め合いながら、活躍していただける方をお待ちしています。

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鈴木 聡史、渡辺 昇永、永井 淳、松本 憲明

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