記事・インタビュー

2022.09.08

【特集】臨床以外のキャリアって、どんなイメージですか?


今回は、回復期・慢性期医療のトップランナーとして走り続ける、「平成医療福祉グループ」で、臨床だけではなく病院経営や新規事業の企画など、医師として臨床現場以外のフィールドでご活躍されている【経営企画医師】坂上先生にセミナー形式で語っていただきました。

≪第1弾 8月17日≫ 今回メイン講師:坂上 祐樹氏

医療政策マネジャー・海外事業部長
2006年長崎大学卒業。長崎県五島中央病院で初期研修後、厚生労働省に入省。
長崎の離島で医師偏在を課題として臨床研修制度の見直しに取組み、診療報酬改定や災害医療の整備を手掛け2017年に入職。病院経営・運営を学び、医療政策マネジャーとして、2病院の開設や海外事業、10病院の運営業務に携わっている。

医師を志した経緯について

幼少期から離島で生活していたこともあり離島医療に興味を抱き、また幼いながら離島には医師も少ないことを知り、自分が過ごした地域に貢献したいという想いも芽生え医師を志しました。
その後、長崎大学に進学し、大学4年生で一つのターニングポイントをむかえました。
ベラルーシへの短期留学です。現地医療の現状や医療従事者への教育、医療の仕組みづくりなど、医師の働き方は臨床以外にも多様にあるという事を知ることができた。
ただ、離島でもポリクリを行う中で、離島医療のやりがいや楽しみも感じていて、初期研修はそのまま五島列島の臨床研修病院で行いました。
基本的には全て島での完結することが必要になる為、地域の保健所との繋がりや遠隔診察・読影、ドクヘリなど離島だからできる医療を経験する事ができた。

研修医時代に感じた医療現場の課題

初期研修は、やりがいや楽しみを感じていた一方で離島や僻地医療ならではの課題や問題に直面しました。
医療人材や医療インフラが整っていなく、例えば治療を終えご自宅に帰れない患者に対して、介護施設も少なく入所先を探すことも困難な状況に直面するなど、自分一人が動いて解決できる問題ではなく、医療制度根本の仕組みを変える必要がある、変えたいと思うようになり、国のトップである厚労省に入庁することを決意しました。

そうして医系技官としてのキャリアがスタートしました。

具体的に携わってきた業務は、医師不足対策、臨床研修制度の見直し、東日本大震災の支援、新型インフルの対策、診療報酬改定、地方行政/宮崎市(保健所長、市立病院の運営等)、災害医療でDMATの統括(熊本地震)などです。
例えば、診療報酬改定については「医療資源の少ない地域に配慮した評価と対象医療圏の見直し」、離島・僻地は医療資源が少ない為、そこに配慮した診療報酬の見直しなどです。

また、宮崎市へ出向し「宮崎市での医療体制の整備」にも携わりました。
赤字の市立病院の経営改善にあたり、宮崎大学と連携し経営委託し管理運営の調整を図ったり、同県は南海トラフの親水地域にもなる為、災害拠点病院の整備などです。

その他、熊本地震におけるDMAT活動においても統括として現地に赴き対策会議や支援活動にも携わりました。

 <ここだけ・・・> 厚労省での苦労話  

厚労省での勤務時代に一番思い出されること、しんどかったことは診療報酬改定に携わったときです。

月200時間の残業が半年間も続きました。今は違いますが、当時はここでは言えないこともありますが、、、かなりしんどかったです。
ただ、厚労省での勤務は普通の臨床医では経験できない事、学べない事に携われ非常に有意義な時間を過ごすことが出来ました。
医療政策が作られるプロセスをみること、そこに携わる事が出来た点は、厚労省でしか経験する事はできません。

合意形成は図るにあたり、各領域の有識者や関係団体の方との折衝を重ね、それがどのように国会で議論され、どのように法律が決まっていくかという流れも見ることもできました。
医療業界・各領域のトップランナーの先生方と関わることもでき、様々や繋がりを作れてことも今の自分の財産になっています。

平成医療福祉グループとの出会い

医系技官としてのキャリアを経て改めて感じたことは、良い医療を提供し、良い病院を作っていきたい、それができるのはやはり現場だとかんじました。いざ現場に戻る際にも、ありがたいことに厚労省時代の繋がりで様々なオファーをいただき、その中に今勤務している平成医療福祉グループ(全国に100以上の病院・施設を展開)元グループ代表(武久洋三氏)との出会い・繋がりもありました。

当時から国内でも有数の医療グループ、そこで病院経営などにも携われることを知り、これまでの経験を活かすことができ、それが自分の成長にも繋がると感じた事、また「絶対見捨てない」、という理念への共感。簡単そうで意外とできない、見て見ぬふりをしない・良いことは損をしてもやる。この部分に一番に惹かれ、入職を決めました。

多角的な視点で医療現場の課題解決

現在は国内外問わず多岐にわたる仕事に携わっています。

国内では、新規病院の立ち上げ、関西エリア10病院の運営、新型コロナ対策、診療報酬改定など制度改正への対応、様々な部署・現場と連携し、課題解決に取り組んでいます。例えば施設の立ち上げに関しては、リハビリに特化した病院、在宅医療に特化した診療所、重症心身施設の設立など、行政や地域から当グループに「こういった病院」を作ってほしという要請に対し、各方面と折衝、計画を立て、設立に向けて進めていきます。

また、海外事業の一つを紹介します。インドネシアの医療の現状として急性期医療は伸びているが、その後のリハビリが弱く、これは新興国にありがちなケースです。当グループの強みでもある急性期後のリハビリ・回復期医療のノウハウを展開し、現地の医療貢献の為、クリニックの立ち上げ事業の参画にも携わりました。

今後はベトナムなどへの展開も考えています。
これはあくまでも私が携わっている仕事の一部です。平成医療福祉グループのフィールドがあれば、様々なチャレンジや企画を生み出し作っていくことが出来ます。
色々なことに興味があったり、新しいことにチャレンジしたい、など当グループでしかできない働き方がありますのでご興味のある方は是非ご相談下さい。

<セミナー動画>新しい医師のキャリア①ー経営企画医師とは?ー


次回以降のご案内
≪第2弾 11月16日(水)20時~21時≫講師:佐方 信夫氏

平成博愛会 世田谷記念病院 在宅医療部長
平成医療福祉グループ総合研究所 所長
筑波大学ヘルスサービス開発研究センター 准教授
2004年神戸大学卒業。手稲渓仁会病院にて初期研修後、厚生労働省に入省し医療保険制度等に携わる。
米国留学でのMPH(公衆衛生学修士)取得後、2019年に入職。筑波大学准教授も兼務。
当グループは膨大な臨床データを有しており、職員の研究活動も盛んであるが、新たに研究所を設立して研究活動を支援し、知見の創出・発信の更なる強化に努めている。

≪第3弾 2023年2月15日(水)20時~21時≫講師:天辰 優太氏

医療法人横浜平成会 平成横浜病院 内科医師
国立研究開発法人 国立がん研究センター
企画戦略アドバイザー
2012年岐阜大学卒業。岐阜市民病院で初期研修後、厚生労働省に入省。
急性期入院料やオンライン診療の診療報酬改定、医師の働き方改革、国立高度専門医療研究センターでの研究開発、COVID-19感染症対策、介護報酬改定などに従事し、2020年に入職。臨床に携わりながら、病院の企画運営や、「働き方改革」のコンサルタントを担当している。

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