記事・インタビュー

2020.12.08

<循環器専門医を取ったら発想の世界へ(3)>大阪暁明館病院

大阪暁明館病院 心臓血管病センター
小松 誠、児玉 和久

はじめに

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我々は、教育者でもあり日本の循環器の権威でもある児玉和久のグループで血管内を調べる「血流維持型汎用血管内視鏡」という技術を開発、2018年にJournal of American College of Cardiology(2018年のimpact factor 18.639)に大動脈内視鏡という新しい分野を報告。症例報告、reviewも含め多数の報告を行い、新しい臨床分野を開拓するとともに、各領域における従来の概念も変わっていく知見を発表しています。

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血管内視鏡を世界で初めて大動脈に応用する

血管内視鏡が初めて米国から輸入された際、それはバルーンで冠動脈をふさぎ血流を止めて視野を確保するというものでした。しかし事故が続いたため、米国では認可が取り消されました。

日本ではしばらくそのタイプは認可されたままでしたが、もっと安全にできないかと、当院顧問の児玉和久先生が日本オリジナルの方法を開発、20年ほど使われてきました。さらに5年前。それまでは冠動脈を見終わると内視鏡システムをさっと抜き去るのが通例でしたが、あるとき内視鏡システムが冠動脈から期せずして抜けたことで、大動脈の観察が可能なことを発見。カテを工夫して、安全に大動脈全体を5分程度で見通せるスクリーニング方法を作りました。

すると、見たことのない種類のプラークが次々と見つかりました。自然にバラバラとはがれていくプラークや、きらきら光るプラーク。どれも名前がありません。みなさんは大動脈のプラークといえばCTなど思い浮かべるでしょう。しかし、CTでは正常に見える血管でも激しい動脈硬化があり、まったく違う所見であることがわかりました。さっそく「これは大変広い分野である。広めないと」ということで研修会を開催し、これまで100名以上の先生方にこの方法を伝えています。また、10種類以上の未分類のものに名前を付けたりしていますが、まだ分かっていないことも山ほどあります。

いろいろな概念が変わる~塞栓の実態とは?

大動脈からの塞栓の頻度は、我々の報告では、冠動脈疾患及び疑い症例324例で自然破たんプラークは80.9%でした。従来の病理での大動脈塞栓の報告では、頻度は4%未満です。

これまで知られていなかった大動脈からの無症候の塞栓がだんだん組織を傷めて機能障害を起こしてくる可能性もありますし、脳梗塞をはじめとした起源不明の塞栓症の原因となっているかもしれません。下肢閉塞性動脈硬化症も、狭窄・閉塞しているその場所だけ治療しても、上流から塞栓物質が降ってくることがあるかもしれません。眼底の動脈に引っかかっているプラークであるHollenhorst Plaqueという末梢血管の塞栓や、腎臓や足のコレステロール塞栓などは、詰まった後は知られていましたが、生体内で飛んでいくところは観察されたことがありませんでした。

こうした我々の報告を受けて、大動脈からの塞栓も比較的重要な位置に占めるという考え方がされるようになってきています。(Narula et al, JACC 2019.)

塞栓物の解析~見えなかったコレステロール結晶をみえるようにする

塞栓物は病理の先生にお願いして解析してもらうのですが、我々は病理の世界でも変革を起こしました。

これまで、粥状動脈硬化のかけらであるアテローマを標準的な染色であるHE(ヘマトキシリン・エオジン)染色して、組織像のなかに針状に抜けた像が見えると、これはコレステロール結晶ですと説明されてきました。臨床医は何の疑いもなく受け入れます。しかし、実体のないものを「何々です」と言われて信じるのが科学でしょうか?体内にはほかにもいろいろな種類の結晶があります。染色の時に用いる有機溶媒で、コレステロール結晶は溶けてしまうため、欠損像になってしまうのです。

そこで我々は「ろ紙リンス法」という、コレステロール結晶を実際に観察する方法を作りました。カテーテル検査室の横に偏光顕微鏡を置き、サンプルが取れると2分程度で、そこにコレステロール結晶があるかを判定することができます。基礎分野では電子顕微鏡で観察したという報告はありますが、これを日常臨床で普通に見ることなどできませんでした。さぞかし専門的な新技術だと思われるでしょう? いえいえ、研修医の先生も臨床検査技師の方も簡単にできます。方法は何でもいいのです。工夫して、見えたら成功。手段は何でもいいのです。そうやって工夫してできた方法です。

次世代のリーダーを育てます

我々は、循環器専門医資格を取られた方がその能力を発揮する、“ポスト専門医”の施設として仲間を募集します。もちろん、これから専門医を取りたい方、専門医資格はないが新しいことに携わりたいという方も可能です。

大阪暁明館病院では、一緒に働いてくれる医師を募集しています。

〒554-0012 大阪市此花区西九条5-4-8
Tel:06-6462-0261 Fax:06-6462-0362
Mail:plaquemap@yahoo.co.jp

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循環器内科の求人情報

科目
循環器内科
勤務内容
外来・病棟業務
募集背景
人材養成、体制強化のため
募集人数
若干名
勤務地
大阪暁明館病院内
勤務日数/週
週5日(月~土のうち5日勤務)※応相談
勤務時間
9:00~17:00
当直/オンコール
当直1回/週、オンコール1回/週
休日
日、祝(週5日勤務)
休暇
年末年始休暇、夏季休暇、その他特別休暇あり
学会認定
日本循環器学会認定循環器専門医研修施設、日本内分泌学会内分泌代謝科認定教育施設、日本内科学会認定教育関連病院、日本消化器内視鏡学会指導施設、日本消化器病学会認定施設、日本高血圧学会高血圧認定研修施設、日本透析医学会認定医教育関連施設、日本麻酔科学会麻酔科認定病院、日本眼科学会専門医研修施設、日本がん治療認定医機構認定研修施設、日本血液学会認定血液研修施設、日本糖尿病学会認定教育施設Ⅰ
福利厚生
社会保険完備/退職金制度有/通勤手当有/学会参加制度有
相談可能な調整
保育施設利用/当直免除/業務調整

詳細情報

主な検査数/手術数
カテ件数:約400件、PCI件数:約150件、心臓CT:約700件、心エコー:約2600件など
外来担当平均コマ数/週
3
受付入院平均患者数/1ドクターあたり
10
主な症例
虚血性心疾患(急性心筋梗塞、狭心症)、重症不整脈(電気不整脈治療)、心不全、生活習慣病
カルテ
電子カルテ
学会補助
あり
当科の特徴
大動脈の自然破綻プラークや損傷を検索する血管内視鏡は我々が開発し、国内外から研修者、見学者が来ています。

大学病院でもなかなか採択されないJ Am Coll Cardiol誌(Impact factor 17)に2018年単施設、横断研究でありながら採択されました。

これまで100名を超えた研修、見学者の集まる民間病院のグループです。和気あいあいとした民間病院で安定した生活を送りながら、様々な症例を経験し、新しい技術にいろいろ挑戦いただき、新しい循環器内科を体験できます。学会で国内外に行けますし、希望される先生には国内外の留学を含めたチャンスもあります。

その他
■特別顧問 児玉 和久からのメッセージ

大阪暁明館(ぎょうめいかん)病院 心臓血管病センターは血管内視鏡と心臓CTについての世界的な先駆的なグループですが、グループ拡充のために、特に30-40代の先生方を募集します。今後循環器だけでなく、全身の動脈硬化にかかわる概念が変わっていくでしょう。大動脈を血管内視鏡でつぶさに観察する方法を開発して、その動脈硬化の全貌がだんだん明らかにしてきたからです。当科には病理の専門家もいて、検討会では広い視野で病気を展望できます。この分野は新しい宝の山がたくさんありすぎるぐらいです。教育機関のように気疲れや雑用をせず安定した収入で伸び伸びと臨床をしたい、できれば研究的なこともしたい、アブレーションやPCIなどなにか特技が欲しいなど、それぞれの特性や仕事内容はできるだけご希望に合わせます。我々は自然科学者、目標が経験や資格、地位だけではそれは本来の姿ではなく、同じことの繰り返しで、意欲はいずれおとろえます。長く腰を据えてチームの一員あるいは柱となってくれる人材を募集します。

■心臓血管病センター長 小松 誠からのメッセージ

大阪暁明館(ぎょうめいかん)病院 心臓血管病センターは、侵襲的な循環器内科の始まりのころから時代をけん引してこられた児玉和久先生、数少ない循環器病理の権威である由谷親夫先生をはじめとして、それぞれ個性あふれるスペシャリティが、分野の垣根なく和気あいあいと議論しています。毎日が新しい新鮮な発見があり、わからないことをどうやって解決していくかについて、議論するだけではなく、次の一手を打ちに行っています。若い先生方の「キャリア形成のモデル」がわかりにくくなっています。それは個性だ、自由だとは言いますが、パラメディカルに囲まれて見られている毎日では、「仕事上のとりえ、自信」というものが、どうしても一つの要素です。長い目で見てそこに自信をもって生き生きと仕事ができるような環境づくりをしていきます。学会研究会での発表もご希望に応じて国内外のものに発表できます。文章だけでは伝わりませんでしょうから、お話を聞きに来られるだけでも歓迎します。

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内科の求人情報

科目
内科
勤務内容
外来・病棟業務
募集背景
体制強化のため
募集人数
若干名
勤務地
大阪暁明館病院内
勤務日数/週
週5日(月~土のうち5日勤務)※応相談
勤務時間
平日:9:00~17:00、土曜日:9:00~13:00
当直/オンコール
当直1回/週、オンコールなし※応相談
休日
日、祝(週5日勤務)
休暇
年末年始休暇、夏季休暇、その他特別休暇あり
学会認定
日本循環器学会認定循環器専門医研修施設、日本内分泌学会内分泌代謝科認定教育施設、日本内科学会認定教育関連病院、日本消化器内視鏡学会指導施設、日本消化器病学会認定施設、日本高血圧学会高血圧認定研修施設、日本透析医学会認定医教育関連施設、日本麻酔科学会麻酔科認定病院、日本眼科学会専門医研修施設、日本がん治療認定医機構認定研修施設、日本血液学会認定血液研修施設、日本糖尿病学会認定教育施設Ⅰ
福利厚生
社会保険完備/退職金制度有/通勤手当有/学会参加制度有
相談可能な調整
保育施設利用/時短勤務/当直免除/業務調整/外来のみ/病棟のみ

詳細情報

主な検査数/手術数
CT検査:417例/年、エコー検査:152例/年 など
外来担当平均コマ数/週
2
受付入院平均患者数/1ドクターあたり
15~20
主な症例
肺炎:197例/年、脳血管障害:40例/年、心不全:23例/年、腎臓または尿路の感染症:40例/年 など
カルテ
電子カルテ
学会補助
あり
当科の特徴
当院で働く魅力として、急性期から慢性期まで一人の患者さんを継続的に診ていくことができます。また、患者さんや職員たちと良好なコミュニケーションを取りながら、地域内にある他の医療・介護施設と提携しているため、きめ細やかな対応ができることもやりがいにつながると思います。
その他
■副院長 内科統括部長 牧野 晋也からのメッセージ

当院で働く魅力としてまず挙げられるのが、急性期から慢性期まで一人の患者さんを継続的に診ていけること。また、地域内にある他の医療・介護施設と提携しているため、きめ細やかな対応ができることもやりがいにつながると思います。以前から在宅医療にも取り組んでおり、自宅での看取りを希望される患者さんも少なくありません。患者さんと長期にわたり、とことん向き合っていくことが可能です。

一般内科の常勤医は5名。非常勤も含むと全体で9名です。そのうちの3~4名が療養病棟で一人当たり15~20名の患者さんを担当しています。そのため、急性期を診る医師が不足しているのが現状です。できれば、外来はもとより、救急や病棟に携わっていただき、当直もお任せしたいと考えています。夜間の救急搬送は1日5件ほどで、それ以外に病棟で急変された患者さんや、徒歩や車で来院された方の対応などもあります。

患者さんや職員たちとコミュニケーションを取りながら、良好な関係性を築いていける方でしたら歓迎いたしますので、まずは気軽にお問い合わせください。

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呼吸器内科の求人情報

科目
呼吸器内科
勤務内容
外来・病棟業務
募集背景
体制強化のため
募集人数
若干名
勤務地
大阪暁明館病院内
勤務日数/週
週5日(月~土のうち5日勤務)※応相談
勤務時間
平日:9:00~17:00、土曜日:9:00~13:00
当直/オンコール
当直1回/週、オンコールなし※応相談
休日
日、祝(週5日勤務)
休暇
年末年始休暇、夏季休暇、その他特別休暇あり
学会認定
日本循環器学会認定循環器専門医研修施設、日本内分泌学会内分泌代謝科認定教育施設、日本内科学会認定教育関連病院、日本消化器内視鏡学会指導施設、日本消化器病学会認定施設、日本高血圧学会高血圧認定研修施設、日本透析医学会認定医教育関連施設、日本麻酔科学会麻酔科認定病院、日本眼科学会専門医研修施設、日本がん治療認定医機構認定研修施設、日本血液学会認定血液研修施設、日本糖尿病学会認定教育施設Ⅰ
福利厚生
社会保険完備/退職金制度有/通勤手当有/学会参加制度有
相談可能な調整
保育施設利用/時短勤務/当直免除/業務調整

詳細情報

主な検査数/手術数
CT検査:114例/2019年3月~7月 など
外来担当平均コマ数/週
2
受付入院平均患者数/1ドクターあたり
10~15
主な症例
肺炎:38例/2019年3月~7月、気管支喘息・COPD:20例/2019年3月~7月、間質性肺炎:8例/2019年3月~7月、肺がん:8例/2019年3月~7月 など
カルテ
電子カルテ
学会補助
あり
当科の特徴
当院では、急性期から慢性期まで一貫して診療しており、患者さん一人ひとりを継続して診ることができます。コミュニケーションを取りながら、信頼関係を築くことが重要になります。また、他診療科と連携し、患者さんの状況に応じて医療を提供できるようにしています。
その他
■副院長 内科統括部長 牧野 晋也からのメッセージ

此花地区はかつて工場地帯だったこともあり、当院の呼吸器内科では気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患、結核後遺症などによる慢性呼吸不全の患者さんが多く、ICSやLABA,LAMAを主とした薬物療法や非侵襲型人工呼吸器などを使用した治療を行っています。また、7~8名の呼吸療法士がいるため、彼らとディスカッションしながら、呼吸器リハビリテーションや在宅診療も実施しています。2019年3月に専門医1名が入職し、化学療法を中心とした肺がん治療にも診療範囲が広がりました。

入職後は、一般内科や他の診療科と連携しながら、呼吸器内科の患者さんを診ていただくといった勤務イメージです。子育て中のドクターも多数いるため、ある程度フレキシブルな勤務体系になっており、働き方に関しては相談も可能です。

急性期から慢性期まで一貫して診られる当院では、患者さんと長いお付き合いが続いていきますので、しっかりコミュニケーションを取りながら信頼関係を築いていくことが大切です。そうした意思をお持ちの方と、助け合いながら地域医療に取り組んでいけたらと思っています。

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小松 誠、児玉 和久

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