アンケート記事

2024.09.05

推し活の認知度は9割越で、4割が推し活経験あり。経験者の5割がグッズを購入〜医師の推し活〜

いまや市民権を得たと言ってもいい「推し活」。医師のみなさんも「推し活」をしているのでしょうか? 民間医局コネクトでは、医師・初期研修医・医学生を対象に「推し活」をテーマとしたアンケートを実施。その結果、2,398名(男性1,614人、女性695人、答えたくない89人)から回答を得ることができました。アンケートからは、多少の男女差や年代差があるとはいえ、医療関係者の中でも「推し活」文化が広く浸透してきていること、グッズを購入したり、ライブやイベントに足を運んだりと、積極的な行動をする人も少なからず存在することが確認できました。
※グラフや文章内の「%」表記は、小数点第二位以下の端数処理のため数値がずれることがあります。

[ 目 次 ]
・「推し」の認知率は93.9%、「推し活」の認知率は92.4%
・「推し」「推し活」の認知率は、いずれも20代が最も高く年代上がるにつれて下がる
・「推し活」に興味にある人は男性32.4%、女性53.1%で、女性が大きく上回った
・「推し活」の経験がある人は全体の約4割で、男性は34.4%、女性は56.5%。また、20代が最多で、年代上がるにつれて下がる
・「推し活を始めた理由」は「日々の生活からの癒し」「夢中になれる体験・経験を得る」
・「推し活をやめた理由」は、「推しへの熱が冷めた」「仕事や勉強が忙しくて時間がなくなった」
・「これまで行ったことのある推し活」は、「国内のアイドル」が1位、「ミュージシャン・バンド」が2位
・「現在行っている推し活」は、「マンガ・ゲームそのものやキャラクター」が1位、「国内のアイドル」が2位
・「最も長く続けている推し活の期間」で、最多は「10年以上」
・「現在メインで行っている推し活を始めたきっかけ」は、「テレビで見た」、「動画サイトで見た」から
・「推し活の内容で具体的に行ったことがあるもの」は、「グッズ購入」がトップで全体の5割超。続いて、「動画コンテンツを見る」、「SNSをチェックする」
・「推し活に使った年間費用」は、「3万円未満」が最多
・パリ2024オリンピック競技大会で推している競技は、「特になし」が最多の29.4%。その他では、「サッカー」が9.5%でトップ。続く「陸上競技」「バレーボール」「卓球」「バスケットボール」「柔道」は4.0%を超えた。

「推し活」を知っている人は92.4%、経験者も全体の4割

「推し活」については、全体の92.4%が知っていると回答。認知度の高さがみられましたが、性別や年代ごとに集計をしていくと、男性よりも女性の方がやや認知率が高く(男性90.7%、女性97.6%)、年代では若い世代ほど「推し活」を知っている人が増える傾向にありました。如実に男女差があらわれるのは「推し活」への「興味」と「経験」で、興味のある人は男性で32.4%。女性で53.1%という結果に。「推し活をしたことあるか」という質問では、男性は3人に1人(34.4%)、女性は2人に1人以上(56.5%)の割合で経験があることがわかりました。なお、年代別では「興味」と「経験」いずれも質問でも、年代が上がるほど興味の度合いも、経験がある人の割合も減る傾向にありました。

Q:ご自身は「①推し」「②推し活」をご存知でしょうか(回答数2,398)

最初に、「推し」や「推し活」という言葉を知っているか聞いてみました。その結果、「推し」に関しては「知っている」69.7%、「なんとなく知っている」24.2%で、93.9%が知っていると回答。「推し活」は、「知っている」66.6%、「なんとなく知っている」25.8%。92.4%が知っていると回答しました。

「推し」「推し活」ともに6.5割以上が「知っている」、2.5割前後が「なんとなく知っている」と回答し、ほとんどの人が認知していることがわかりました。

以上の結果を、「推し」「推し活」それぞれで、性別、年代別に集計してみます。まず「推し」についてです。

 

 

「推し」に関して男女別の集計結果を見ていくと、「知っている」「なんとなく知っている」と回答したのは、男性92.8%、女性98.1%。「知っている」のみを見ると、男性64.3%、女性83.7%。女性の方が、やや認知率が高いことがわかります。

続いて年代別ではどうでしょうか。「知っている」「なんとなく知っている」と回答した割合は、20代が最も高く、以降年代が上がるにつれて認知率が下がっていきます。「知っている」と回答した人を見ても、同様の傾向が見られました。

「推し活」の集計結果も見ていきます。男女別では、「知っている」「なんとなく知っている」と回答したのは、男性90.7%、女性97.6%。「知っている」のみを見ると、男性61.0%、女性80.9%。「推し活」についてもまた、「推し」と同様、女性の方がやや認知率が高いことがわかりました。

続いて年代別では、「知っている」「なんとなく知っている」と回答した割合は、20代が最も高く、以降年代が上がるにつれて認知率が下がっていく傾向がありました。「知っている」のみを見ても、同様の傾向となりました。

以上、「推し」「推し活」ともに、若い世代、そして男女別では女性により認知されているという結果となりました。

では、同様の質問を「推し」「推し活」、それぞれの意味を解説した上で、投げかけてみると、結果はどのように変わってくるでしょうか。参考までに、アンケート上では、「推し」「推し活」について、次のように説明しています。

 

推しとは・・・
人に勧めたいくらい気に入っている人やモノを指します。対象は、アイドル、ゲームやアニメのキャラ、スポーツ選手、お笑い芸人、ゆるキャラ、食べ物、乗り物など、多岐に渡ります。なお、語源に関しては諸説ありますが、一説ではアイドルグループのファンが「いちおしのメンバー」を「推しメン」と呼び、それがさらに省略されて「推し」と呼ばれるようになったと言われています。

 

推し活とは・・・
自分の「推し」に対して、グッズを買う、会いにいく、周囲に広めるなど、応援する活動全般を指します。

Q:「推し」「推し活」を知っているか?(回答数2,398) ※「推し」「推し活」の説明した上で再質問

「推し」「推し活」の意味を説明した上で、「推し」「推し活」を知っているかを聞いてみました。すると、「推し」に関しては、「知っていた」68.9%で、0.8%ダウン。「なんとなく知っていた」25.3%で、1.1%アップ。「知らなかった」5.8%で、0.3%ダウン。「推し活」に関しては、「知っていた」67.0%で、0.4%アップ。「なんとなく知っていた」26.1%で、0.3%アップ。「知らなかった」6.9%で0.8%ダウン。それぞれ「知らなかった」が微減する一方で、「なんとなく知っていた」が微増する結果となりました。また、「知っていた」と回答した人は、「推し」が微減したのと対照的に、「推し活」は微増しました。

これまでの理解と少し違ったと感じた人が多少いたようですが、全体的には説明前と後で、大きな変化は見られませんでした。

Q:「推し活」について、ご自身はどの程度興味を感じるか教えてください(回答数2,398)

「推し活」について興味があるか、聞いてみました。すると、「やや興味を感じる」24.4%が最多を占め、続いて「あまり興味を感じない」23.6%、「どちらともいえない」20.2%と続きました。興味を感じる(かなり・やや)は38.6%、興味を感じない(まったく・あまり)は41.2%で、興味を感じない人がやや上回りましたが、「どちらをもいえない」の2割を除けば、どちらも約4割で興味のある・なしは半々という結果になりました。

続いて、「推し活への興味」を、性別、年代別で集計してみました。

性別で見ると、男性は「かなり興味を感じる」10.1%、「やや興味を感じる」22.3%で、興味のある人は32.4%。女性は「かなり興味を感じる」23.6%、「やや興味を感じる」29.5%で、興味のある人は53.1%となりました。「推し活」の認知度ではそれほど男女で差は出ませんでしたが、「推し活」への関心は女性の方が高いという結果となりました。

年代で見ると、「かなり興味を感じる」「やや興味を感じる」と答えた人は、20代が最も高く、以降年代が上がるにつれて、興味のある人が減っていく傾向が見られました。

Q:「推し活」について、ご自身にあてはまるものをお選びください(回答数2,398)

「推し活」をしているかどうか質問をしてみたところ、「現在も過去も『推し活』をしたことがない」56.7%が最多で過半数となりました。また、「現在なにかしらの『推し活』をしている」21.6%、「過去なにかしらの『推し活』をしていたが、現在はしていない」19.3%で、4割は推し活の経験があることがわかりました。

続いて、「推し活」の経験を、性別、年代別で見ていきます。

性別で見ると「現在なにかしらの『推し活』をしている」人は、男性16.1%、女性34.1%。「過去なにかしらの『推し活』をしていたが、現在はしていない」人は、男性18.3%、女性22.4%」となりました。男性は3人に1人(34.4%)、女性は2人に1人以上(56.5%)の割合で推し活を経験していることになり、興味の度合いと同じような傾向となりました。

年代別に見ると、「現在なにかしらの『推し活』をしている」「過去なにかしらの『推し活』をしていたが、現在はしていない」と答えた人は、20代が最も高く、以降年代が上がるにつれて、したことがない人の割合が増えていく傾向にありました。「現在なにかしらの『推し活』をしている」単独でも、やはり年代が上がるにつれて経験者の割合が減る傾向となりました。

以上のことから、若い世代ほど、「推し活」への関心も高く、経験している方も多いということが言えそうです。

「推し活」は日々の癒しや充実のため。「今後も継続したい人」も2割近く

「推し活」を始めた理由は、「日々の生活からの癒し」「夢中になれる体験・経験を得る」がトップ2となりました。「推し活で得られたもの」という質問でも、やはりこの2項目が多くの票を獲得しています。一方で、過去に「推し活」をしていた人にやめた理由を聞くと、「推しへの熱が冷めた」、「仕事や勉強が忙しくて時間がなくなった」が、他の理由を大きく引き離しました。今後の「推し活」の意向を聞いた質問では、「今後も推し活を続けていきたい」19.2%、「推し活を始めたい/再開したい」8.9%、「推し活を始める予定/再開する予定」0.9%と、推し活に前向きな人が3割近くもいることがわかりました。

Q:「①推し活を始めた目的」「②推し活で得られたもの」をそれぞれ教えてください。(複数回答可、回答数980)

「現在なにかしらの『推し活』をしている」「過去なにかしらの『推し活』をしていたが、現在はしていない」と答えた980人に質問をしました。

一つ目の質問は、「推し活を始めた目的」です。最も票を集めたのが、「日々の生活からの癒し」464票で、「夢中になれる体験・経験を得る」437票が続きます。この2項目が400票を超えました。また、「ストレス発散」362票、「人生に張り・豊かさが出る」344票、「(日常生活への)モチベーション向上」327票、この3つの項目で300票を超えました。それ以外にも「その他」「特になし」を除いた各項目で100票以上獲得しました。日々の癒しや、充実のほか、さまざまな目的を持って「推し活」をはじめた方が多いことがわかりました。

二つ目の質問は、「推し活」から得られたものです。これもまた、「始めた目的」と同じく、「日々の生活からの癒し」532票、「夢中になれる体験・経験を得る」505票がトップ2となりました。「その他」「特になし」の2項目に関しては「始めた目的」より獲得数が減少。その以外の項目は、いずれも「始めた目的」より獲得数が増加しました。推し活を始めてみてからの方が、「得られた」と実感することが多かった様子が見て取れます。

Q:【過去なにかしらの「推し活」をしていたが、現在はしていない】とお答えいただきましたが、過去行っていた推し活をやめた理由を教えてください。(複数回答可、回答数462)

続いて、「過去なにかしらの『推し活』をしていたが、現在はしていない」と答えた462人へ、「推し活をやめた理由」を聞いてみました。その結果、「推しへの熱が冷めた」206票、「仕事や勉強が忙しくて時間がなくなった」193票が、他を大きく引き離し、それぞれ4割以上の人が理由に挙げました。その後には、「推しが解散した・無くなった」71票、「めんどうくさくなった」60票、「精神的な余裕がなくなった」43票が続きます。

推しへの熱量が推し活の原動力であり、その熱が冷めてしまうか、あるいは忙しくて推し活をする時間がなくなってしまう、また推しが解散する・無くなるというやむをえない理由が、推し活を辞める大きな理由となることがわかりました。

Q:「今後の推し活」について、ご自身のお気持ちに近いものをお選びください(回答数2,398)

今後の「推し活」の意向について聞いてみました。すると、「推し活を始めるつもりはない/再開するつもりはない」が52.2%で過半数となりました。続くのは、「今後も推し活を続けていきたい」19.2%(460人)、「わからない」16.3%、「推し活を始めたい/再開したい」8.9%(214人)です。「今後は推し活をやめたい」は0.8%(18人)、「推し活を始める予定/再開する予定」0.9%(22人)、「答えたくない」1.8%(42人)の3項目は1%前後にとどまりました。

先の「推し活をしたことがあるか」という質問では、「現在なにかしらの『推し活』をしている」21.6%であったのに対し、今回の質問では「今後も推し活を続けていきたい」19.2%という結果となったため、推し活中の人の多くが、今後も継続していきたいと考えていることがわかります。一方で、先のアンケートで推し活をしてないと答えた人76.0%(「現在も過去も『推し活』をしたことがない」56.7%、「過去なにかしらの『推し活』をしていたが、現在はしていない」19.3%)に対して、今回の質問では「推し活を始めるつもりはない/再開するつもりはない」が52.2%という結果となったことから、現在推し活をしていない人の多くは依然としてしないつもりだが、一部の人は新しく始めようと考えている、もしくはどちらともいえない状態にあることが読み取れます。

Q:前問で【推し活を始める予定/再開する予定】【推し活を始めたい/再開したい】とお答えいただきましたが、推し活を始めたい・再開したい理由を教えてください(複数回答可、回答数236)

「推し活を始める予定/再開する予定」と「推し活を始めたい/再開したい」と答えた236人に、「推し活を始めたい/再開したい」理由を聞いてみました。その結果、「夢中になれる体験・経験を得たい」の104票がトップで、「人生に張り・豊かさを持たせたい」91票、「日々の生活から癒されたい」89票、「ストレスを発散したい」87票が続きました。

先の「推し活を始めた理由」という質問でも、「日々の生活からの癒し」「夢中になれる体験・経験を得る」という理由が上位になっており、相似が見られました。

Q:前問で【今後は推し活をやめたい】【推し活を始めるつもりはない/再開するつもりはない】とお答えいただきましたが、そのようにお答えいただいた理由を教えてください。(回答数638)

「今後は推し活をやめたい」「推し活を始めるつもりはない/再開するつもりはない」と答えた1,270人へ、「推し活をやめたい、始めない(再開含む)理由」を聞いてみました。最多票は「推しとなる対象がない」の751票で、半数以上が票を投じました。また、「めんどうくさい」402票、「仕事や勉強が忙しくて時間がない」298票が続き、「金銭的な余裕がない」198票、「何をしていいのか、ピンとこない」184票も回答者の1割以上が答えました。

推しの対象は「国内のアイドル」が人気。推し活期間は10年以上になることも

「推し活」経験者に人気のジャンルは「国内のアイドル」「ミュージシャン・バンド」「マンガ・アニメそのものやキャラクター」であることがアンケートから見えてきました。また「今後始めたい推し活」という質問では、「特になし」が最多の得票数となりました。さらに、最も長く続いている「推し活」の期間について聞いたところ、「10年以上」が38.5%とトップとなりました。このことからも、推しの対象を変えることは少なく、同じ対象を長期的に推していくという、「推し活」の傾向がうかがえます。

Q:次に挙げるジャンルについて、「①これまでに行ったことがある推し活」「②今年から始めた推し活」「③現在行っている推し活」「④今後始めたい推し活」をそれぞれ教えてください(複数回答可)

「①これまでに行ったことがある推し活」「②今年から始めた推し活」「③現在行っている推し活」「④今後始めたい推し活」という質問それぞれに当てはまるジャンルを答えていただきました。なお、①と②は、「現在なにかしらの『推し活』をしている」「過去なにかしらの『推し活』をしていたが、現在はしていない」と答えた980人に質問。③は、「現在なにかしらの『推し活』をしている」518人へ質問。④は、「今後も推し活を続けていきたい」「推し活を始める予定/再開する予定」「推し活を始めたい/再開したい」と答えた696人へ質問しています。

まず、「これまでに行ったことがある推し活」ですが、「国内のアイドル」362票、「ミュージシャン・バンド」296票、「マンガ・アニメそのものやキャラクター」261票がトップ3。「食べ物」181票、「スポーツチーム・選手」169票、「俳優・タレント・モデル」134票が続きました。国内アイドルやミュージシャン・バンド、次にマンガ・アニメそのものやキャラクター、さらにスポーツチーム・選手という順で多いことがわかりました。「その他」「特になし」「答えたくない」を除いた項目すべてで60票以上獲得しており、さまざまな対象で推し活を行っていることが見えてきます。

続いて、「今年から始めた推し活」は、「特になし」が633票で断トツ。3人に2人は、今年新しく推し始めた対象はないことがわかりました。具体的な項目で得票が多かったのは、「食べ物」62票、「国内のアイドル」58票、「ミュージシャン・バンド」57票ですが、最小票の「インフルエンサー」も27票を獲得しており、多岐にわたっています。

「現在行っている推し活」では、トップ3は「マンガ・ゲームそのものやキャラクター」149票、「国内のアイドル」116票、「ミュージシャン・バンド」105票となりました。「これまで行ったことがある」は「国内のアイドル」「ミュージシャン・バンド」「マンガ・アニメそのものやキャラクター」の順だったのに対し、この質問では「マンガ・アニメそのものやキャラクター」がトップとなったのが特徴的です。これは、アイドルやミュージシャンは、推したことがある母数は多いが、引退や解散、脱退などがあるため、現在行っている人の減少幅が多くなったのではないかと推察されます。

「今後始めたい推し活」は、「特になし」が最多の274票を獲得し、約4割が、はじめたいが、対象は特に考えていないことがわかりました。「食べ物」127票、「ミュージシャン・バンド」111票が、100票を超えましたが、そのほかも60票以上を獲得し、さまざまな対象に興味をもっていることも見えてきます。

Q:前問でお答えいただいた「現在行っている推し活」について、始めてから期間が「①最も長い」「②最も短い」推し活をそれぞれ教えてください(回答数441)

前問の「現在行っている」518人のうち、「特になし」60人、「答えたくない」17人を除いた441人へ質問をしました。

まず「現在行っている推し活で最も長いもの」という質問では、「国内のアイドル」18.1%、「マンガ・アニメそのものやキャラクター」15.2%、「ミュージシャン・バンド」12.0%、「スポーツチーム・選手」11.1%に、それぞれ1割以上の人が回答しました。対して、「現在行っている推し活で最も短いもの」という質問でも、「国内のアイドル」13.6%、「マンガ・アニメそのものやキャラクター」11.1%、「ミュージシャン・バンド」9.8%、「スポーツチーム・選手」9.1%と、同じような結果となりました。この4つのジャンルは、これまで行ったことのある推し活でも、上位4つにランクされており、人気が高いことから、長く続けている人、最近始めた人が多いのではないかと推察されます。

Q:「推し活」を始めてから期間が「①最も長いもの」「②最も短いもの」について、始めてからの期間をそれぞれ教えてください。※推し活の種類が1種類の場合、①②どちらも同じものをお選びください(回答数441)

前問と同じ対象者に、始めてから期間が「①最も長いもの」「②最も短いもの」について、始めてからの期間をそれぞれ教えていただきました。

最も長い推し活期間は、「10年以上」が38.5%とトップで、「1週間未満」の3.6%を除くと、期間が短くなるにつれ得票率も減少しました。また「3年未満」10.9%、「5年未満」14.7%、「10年未満」20.6%、「10年以上」38.5%と回答し、約8.5割が1年以上、約6割が5年以上続けていることがわかった。最も短い推し活期間は、「3年未満」21.8%、「1年未満」15.0%、「10年以上」12.5%となりました。1年未満は42.8%で、6割弱の人は最も短いものでも1年以上続けていることがわかりました。

グッズ購入経験者は5割超。「推し活」年間費用は「1〜10万円」が多数

推し活の対象としては、「国内のアイドル」「マンガ・アニメそのものやキャラクター」、「スポーツチーム・選手」、「ミュージシャン・バンド」が、人気があることが見えてきました。推し活を始めるきっかけについて聞いたところ、テレビなどのマスメディアや、動画サイト、SNSなどのプラットフォームが多くの票を集めましたが、「友人が恋人に勧められた」という回答も多く、クチコミも有力なきっかけになることもわかりました。推し活の具体的な内容としては、「グッズを購入する」が最多の票数を獲得。また、「推しに会う・応援するために現地へ足を運ぶ」と回答した人も多くいました。「推し活」に使う年間の費用は、約半数が1〜10万円と回答しました。

Q:お答えいただいた「③現在行っている推し活」について、メインで行っている推し活を1つだけお選びください(回答数441)

先の質問で「現在なにかしらの『推し活』をしている」と回答した518人から、「特になし」60人、「答えたくない」17人を除いた441人へ、現在行っている「推し活」のうち、メインで行っているものについて聞いてみました。すると、「国内のアイドル」18.1%、「マンガ・アニメそのものやキャラクター」12.9%、「スポーツチーム・選手」11.8%、「ミュージシャン・バンド」10.2%がトップ4でそれぞれ1割以上が回答しました。

先の「これまでに行ったことがある推し活」という質問では、「国内のアイドル」「ミュージシャン・バンド」「マンガ・アニメそのものやキャラクター」「食べ物」の順でしたが、メインで行っているものでは「ミュージシャン・バンド」が4位にダウンし、「マンガ・アニメそのものやキャラクター」と「スポーツチーム・選手」がそれぞれ2位、3位にアップ。「食べ物」は4.5%で7位となりました。一方で、「国内のアイドル」はこれまで推してきた人が1番多く、メインの活動としても多くの票を獲得しているため、「推し活」の中でも最もメジャーなコンテンツとも言えそうです。

また、「マンガやアニメのキャラクター」「スポーツチーム・選手」は、「ミュージシャン・バンド」よりも活動している人は少ないですが、メインで行っている人は多いことがわりました。

Q:前問でお答えいただいた「メインで行っている推し活」について、始めたキッカケを教えてください(複数回答可、回答数441)

前問と同様の対象者に、メインで行っている推し活を始めたきっかけについて聞いてみましたところ、「テレビで見た」174票、「動画サイトで見た」122票の2つが100票越えました。続いて多いのは、「SNSで見た」74票、「友人や恋人に勧められた」58票、「家族に勧められた」40票の順です。
テレビや動画サイトで映像を見て始めた人が最も多く、次いでSNS、周囲からの勧めで始めた人が多いことがわかりました。一方で、駅や街中の広告、イベント・ライブ、Webサイト、雑誌などは、少数票にとどまりました。

Q:「推し活」の具体的な内容で、実際にご自身が行ったことがあることをすべて教えてください。※現地とは・・・イベント・コンサート・ライブ・試合などで「推しに会える・見ることができる場所」全般を指します(複数回答可、回答数980)

「現在なにかしらの『推し活』をしている」「過去なにかしらの『推し活』をしていたが、現在はしていない」と答えた980人に、さまざまな項目の中から実際に行ったことのあるものを選んでいただきました。

推し活の具体内容として行ったことがあるものは、「グッズを購入」530票、「動画コンテンツを見る」478票、「SNSをチェックする」436票がトップ3。グッズ購入は半数以上の方が経験しています。また、「CDや音楽配信サービスで楽曲を聴く」424票、「推しに会う・応援するために現地へ足を運ぶ」417票、「テレビ番組を見る」410票が続き、ここまでの6項目が400票を超えました。「その他」と「特になし」以外では、「推しに関する聖地巡礼」210票、「投げ銭をする」45票、「自分のSNSで発信する」152票を除いた項目で、3人に1人以上が経験したことがあると回答しました。

グッズを購入することが、「推し活」の中でも大きな位置を占めていることがわかりました。

Q:「推し活」で、ご自身が1年間に使う/使った費用の平均はどれくらいですか(回答数980)

グッズを買ったり、コンサートやイベント、試合に足を運んだり、金銭を使う場面も多そうな「推し活」。では、具体的に年間どれくらいの費用が年間かかっているのでしょうか。前問と同様の980人に聞いてみました。

その結果、推し活に使った年間費用は、「3万円未満」19.7%が最も多く、「1万円未満」18.1%、「10万円未満」14.9%の順となりました。また、1万円以上10万円未満の合計は48.8%、1万円未満の合計は33.5%、10万円以上(30万円未満より多額の人)の合計は16.0%で、約半数が1〜10万円、3人に1人が1万円未満、6人に1人が10万円以上使っていることがわかりました。「0円」は4.9%で48人、「50万円以上」は4.6%で45人が回答しました。

Q:「現在行っている推し活」について、ご自身は1年のうち何回くらい「現地※」に行きますか。※現地とは・・・イベント・コンサート・ライブ・試合などで「推しに会える・見ることができる場所」全般を指します(単一回答マトリクス)

「推し活」をしている人は、ライブやイベント、試合などに1年間でどれくらい足を運んでいるのでしょうか。各項目、「推し活を現在行っている」と回答し、さらに「推しに会う・応援するために現地に足を運ぶ」と答えた人を対象に質問をしてみました。

「行かない」と回答した人が多かった項目は、「マンガ・アニメそのものやキャラクター」31.9%、「ゲームそのものやキャラクター」31.0%、「俳優・タレント・モデル」25.0%、「声優」24.0%がそれぞれ2割を超えました。これらは自宅でコンテンツを楽しめるものであり、足を運ぶことが少ないのではないかと推測されます。「1年に1回未満」は「海外のミュージシャン・俳優・アイドル」が最多で50.0%。海外で活動しているため、頻繁に会いに行けない、または頻繁に来日しないためと考えられます。

年に1回以上足を運ぶと回答した率が高いものを見て見ると、「国内のアイドル」86.1%、「ミュージシャン・バンド」77.25、「KPOPアイドル」76.0%、「スポーツチーム・選手」74.0%が7割を超えた。また、「海外のミュージシャン・俳優・アイドル」「声優」の2つを除くすべてで、5割以上が年に1回以上足を運ぶと回答しました。「10回以上」に注目すると、「俳優・タレント・モデル」18.8%、「国内のアイドル」16.7%、「K-POPアイドル」12.0%、「スポーツチーム・選手」11.1%が1割を超えました。

Q:推し活の内容で「グッズを購入」とお答えいただきましたが、実際に購入したことがある推しのグッズを教えてください(単一回答マトリクス、回答数530)

推し活の具体内容を聞いた問いで「グッズ購入」と答えた530人へ、実際に購入したことのあるグッズについて質問しました。「購入したことがある」が5割を超えたのは、「タオル」60.6%、「Tシャツ・レプリカシャツなどアパレルグッズ」55.3%、「クリアファイル」50.4%、「キーホルダー」50.4%の4つ。「ペンライト」36.8%、「ステッカー」34.5%、「ポスター」34.3%、「缶バッジ」29.8%、「アクリルスタンド」29.4%、「ぬいぐるみ」29.1%が続き、「その他」を除いた最小は「うちわ」の22.6%でしたが、5人に1人以上は購入したことがあると回答しました。

また、各アイテムを購入した人に、その個数も聞きました。結果は以下の通りです。

「トレーディングカード・フォトカード」の購入枚数は、平均88.91枚。最小は1枚、最大は3,000枚で、中央値は10.0枚。
「ポスター」の購入枚数は、平均9.87枚。最小は1枚、最大は310枚、中央値は5.0枚。
「ステッカー」の購入枚数は、平均21.66枚。最小は1枚、最大は1,000枚、中央値は5.5枚。
「缶バッジ」の購入数は、平均19.55個。最小は1個、最大は500個、中央値は10.0個。
「クリアファイル」の購入数は、平均20.45枚。最小は1枚、最大は500枚。中央値は6.0枚。
「キーホルダー」の購入個数は、平均16.24個。最小1個、最大500個、中央値5.0個。
「タオル」の購入枚数は、平均6.60枚。最小1枚、最大100枚、中央値5.0枚。
「Tシャツ・レプリカシャツなどアパレル」の購入枚数は、平均8.35枚。最小1枚、最大209枚、中央値5.0枚。
「うちわ」の購入枚数は、平均8.15枚。最小1枚、最大100枚、中央値4.5枚。
「アクリルスタンド」の購入個数は、平均13.36個。最小1個、最大200個、中央値5.0個。
「ぬいぐるみ」の購入個数は、平均9.06個。最小0個、最大100個、中央値5.0個。
「ペンライト」の購入本数は、平均5.63枚。最小0本、最大50本、中央値3.0本。
「その他(のグッズ)」の購入個数は、平均92.69個。最小1個、最大1,000個、中央値10.0個。

平均購入数が多いのは、「その他」の92.69個、続いて「トレーディングカード」88.91枚、「ステッカー」の21.66枚となりました。

推し活は「流行語」から、「文化」へ?

アンケートの結果から、スポーツも「推し活」ジャンルとして人気があることがわかりました。そこで最後に、2024年7月から8月にかけて開催された、パリ2024オリンピック競技大会に関する意識調査も行いました。

Q:今夏には、パリ2024オリンピック競技大会が開催されます。ご自身が「推す競技ジャンル」を1つだけお選びください(回答数2,398)

推しの競技ジャンルを聞いたところ、「特になし」が29.6%で3割が答えました。具体的な競技の中では、「サッカー」が9.5%でトップ。「陸上競技」4.9%、「バレーボール」4.8%、「卓球」4.5%、「バスケットボール」4.2%、「柔道」4.1%までが、4.0%を超えました。「カヌー/スプリント」のみ0票でしたが、その他の競技は4票以上を獲得しました。

2021年にはユーキャン新語・流行語大賞にもノミネートされた「推し活」。今回のアンケートの結果からは、その認知度の高さと、経験者の意外な多さが明らかとなり、「推し活」が文化として着実に浸透してきている実態が見えてきました。

参考)「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞
https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00038

【アンケート概要】
調査期間:2024年6月27日~29日
対象:「民間医局」会員の医師・初期研修医・医学生
回答者数:2,398人(男性1,614人、女性695人、答えたくない89人)

推し活の認知度は9割越で、4割が推し活経験あり。経験者の5割がグッズを購入〜医師の推し活〜

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