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2024.02.08

医師・初期研修医・医学生の60%超が新NISAを利用予定、現行NISAは65%が利用中 〜新旧NISAアンケート〜

2024年より新NISAがスタート。医師や初期研修医、医学生のNISA利用状況や、新NISAへの関心はどのようなものでしょうか。民間医局コネクトでは、NISA・新NISAについてアンケートを実施。医師・初期研修医・医学生の3,311人から回答を得られました。

今回の結果から、回答者の65%がすでにNISAを利用中であり、新NISAについてもほぼ同率の60%以上の医師が利用予定という意向が明らかになりました。

[ 目次 ]
・医師たちのNISAに対する理解度は一般よりも高い
・NISAの利用率も一般を大幅に上回る65%
・「NISA運用歴3年以上」は全体の70%
・「一般NISA」「つみたてNISA」共に過半数が限度額まで利用
・NISAに感じるメリットは「放っておいてもいいので楽」が最多
・80%以上が新NISAに興味を感じ、60%以上が利用意向
・新NISAに興味を感じない方の理由は、口座開設が面倒で元本保証でない点


 

医師たちのNISAへの理解度は格段に高い

まずは、2014年に制度化されたNISAがどの程度認知されているのかについて聞きました。「NISAの名前も制度も知っている」と答えた医師・初期研修医・医学生は、全体の約70%を占める結果となりました。「名前は知っているが、制度の内容はよく分からない」までを含めると、98%がNISAについて知っていることになります。

2023年2月に一般社団法人投資信託協会が発表した「2022年 NISA、iDeCo等の制度に関する調査」(全国の20歳から79歳の男女2万人を対象に行った、NISA、iDeCo等の税制優遇制度、ETF・Jリートの利用実態・意識等について調査。2022年9月30日〜10月11日に実施)によると、NISAの認知度は81.5%、そのうち「名前も制度の内容も知っている」という回答は全体の32.0%にとどまっています。この結果と比べると、医師・初期研修医・医学生の間でのNISAの認知度および理解度は、一般とくらべて高いことがわかります。

また、「NISAを知っている」と回答した方のうち、およそ65%の方が現在NISAを利用していると回答。先述の「名前も制度の内容も知っている」と回答した方の割合(67.9%)と近い値となりました。利用の内訳としては「一般NISA」が22.3%、「つみたてNISA」が42.3%という結果に。

また、先述の一般社団法人投資信託協会の調査では、一般NISAの利用者は17.1%、つみたてNISAの利用者は13.8%となっており、NISAの利用率においても医師・初期研修医・医学生が一般を上回っていることがわかります。

Q:NISA(少額投資非課税制度)はご存じでしょうか(回答数3,311)

Q:NISA(少額投資非課税制度)について、利用の有無を教えてください(回答数3,242)

一般NISAは、運用歴3年以上が多数派

次に、一般NISAを利用し始めた時期について聞いてみました。医師たちの利用開始時期として最多だったのは2018年ごろで約40%という結果になりました。2020年ごろの開始までを含めると全体の約70%にのぼり、運用歴3年以上が多数派であることがわかります。

続いて年間投資額についても聞いてみたところ、20万円区切りで集計した「100万円未満の投資額」では、いずれの金額帯においても10%以下となり「100万円〜120万円」と回答した方が全体の過半数を占める結果に。一般NISAの非課税枠上限まで利用していることがわかります。

Q:「一般NISA」について、いつごろから利用していますか(回答数719)

Q:「一般NISA」の年間投資額を教えてください(回答数719)

 

80%近くの医師が「つみたてNISA」の上限額まで利用

「つみたてNISAを利用している」と回答した医師・初期研修医・医学生に、その開始時期について聞きました。最も多かったのが「2020年ごろ」と回答した321人。ただし、その前後の時期に始めた方もそれぞれ100人を超えるため、利用開始時期に大きな偏りは見られませんでした。

毎月の積立額については「30,000〜33,333円以下」と回答した方が1,033人。年間上限の40万円を12ヶ月で割ると33,333円/月が限度額のため、全体の75%の方が上限額いっぱいまで利用していることがわかります。

Q:「つみたてNISA」について、いつごろから利用していますか(回答数1,370)

Q:「つみたてNISA」の毎月の積立額を教えてください(回答数1,370)

NISAに感じるメリットは「放っておいてもいいので楽」が最多

「一般NISA」または「つみたてNISA」を利用していると回答した方へNISAの運用で利用している金融機関について聞いたところ、「証券会社」が80%超で最多。続いて「銀行・信託銀行」が約15%という結果となりました。その他の金融機関は0〜1%程度で、あまり利用されていないことがわかりました。

続いて、NISAを始めて良かった点について聞いたところ「放っておいてもよいので運用が楽」が最多に、「税制優遇が受けられる」がそれに続きました。資産運用先として手間がかからない点に魅力を感じている方が多いことがわかります。また、回答者の4人に1人が「資金が増えている実感がある」と答えました。

Q:現在、NISAで最も利用している金融機関を1つだけ教えてください(回答数2,089)

Q:NISAを始めてみて、ご自身にとって良かった事をいくつでも教えてください(複数回答可、回答数2,089)

50%が新NISAの内容を知っている

2024年スタートの「新NISA」の認知度について聞いたところ、「具体的な内容を知っている」と答えた方は全体の50%という結果になりました。また「新NISAは聞いたことがあるが、内容は知らない」と回答した方は35%。旧NISAへの理解度には及びませんが、多くの医師・初期研修医・医学生が新NISAを認知していることがわかります。

また、「新NISA」への関心度について聞いたところ「かなり興味を感じる」が45%超で最多に。「やや感じる」の35%弱を加えると、合計で80%を超える医師・初期研修医・医学生が興味を感じると答えています。

次に、新NISAの特徴を確認してもらった後で改めて興味の度合いを尋ねたところ、特徴の確認前とほぼ変動なしという結果になりました。対して、「あまり興味を感じない」「まったく興味を感じない」を選択した医師は7.3%から5.9%へと微減する結果になりました。

新NISAの特徴について興味を感じる点については「年間の投資上限額が360万円になる」「非課税保有限度額が最大1,800万円で新設された」「非課税保有期間が無制限になる」の3項目に半数以上の方が「興味を感じる」と答えています。新NISAの目玉である非課税保有限度額の引き上げと保有期間制限の撤廃に強い関心が集まっていることが見て取れます。

「新NISAに興味を感じない理由」として最多だったのは「NISA口座の開設が面倒」というもの。前述の問いで魅力を感じないと答えた医師・初期研修医・医学生の3分の1が回答しています。また、その次に挙がったのが「現行NISAと変わらず元本保証ではない」という理由。他にも、自由回答として以下のような意見が挙げられました。

新NISAに興味を感じなかった理由(自由回答)
・NISAそのものを理解しておらず、判断ができない(医学生 30代)
・資産運用に興味がない(整形外科 60代)
・元手になるお金が無い(医学生 20代)
・非課税額が低い(循環器内科 60代)
・なんとなく投資は怖い(健康診断 50代)
・年齢を考えて、長期投資(10年以上)は考えていない(健康診断 70代)
・損益通算ができない(精神科 60代)

Q:2023年に「現行の一般NISA制度」が終了し、2024年から「新NISA」が始まります。「新NISA」についてどの程度ご存じでしょうか(回答数3,311)

Q:「新NISA」について、どの程度興味を感じますか(回答数3,311)

Q:この特徴をご覧になって、あらためて「新NISA」にどの程度興味を感じるか教えてください(回答数3,311)

[新NISAの特徴]

  • 一般NISAとつみたてNISAの併用が可能
  • 年間の投資上限額が360万円
  • 非課税保有限度額が最大1,800万円
  • 非課税保有期間が無期限
  • 売却後は非課税枠が復活
  • 現行NISAの保有商品を別枠で非課税保有可能
  • 現行NISAと変わらず元本保証ではない
  • 現行NISAの保有商品を持ち越しできない

Q:前問で「かなり興味を感じる」「やや感じる」とお答えいただきましたが、新NISAの特徴で興味を感じる点をいくつでもお選びください(複数回答可、回答数2,709)

Q:前問で「まったく興味を感じない」「あまり興味を感じない」とお答えいただきましたが、新NISAに興味を感じなかった理由をいくつでもお選びください(複数回答可、回答数602)

新NISAの利用意向は60%以上

新NISAの利用意向については、60%以上の方が「利用する予定」と回答しています。25%の方が「利用するか悩んでいる」とし、残りの10%強の方が「利用する予定はない」という結果になりました。

また、すでに「一般NISA」または「つみたてNISA」を利用している医師が、新NISAを利用する場合に投資額を変更するかどうかについても聞きました。その結果、約80%の方が「現在から変更する(額を増やす)」と回答。「現在から変更させない」が20%弱で「現在から変更する(額を減らす)」を選択した方は約3%という結果になりました。

最後に、「現行NISA」「新NISA」以外に保有する金融商品について、あてはまるものを複数選択してもらいました。その結果、保有率が高かったのは「株式」「投資信託」「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の順で、いずれも1,000人以上の回答者が保有していることがわかります。また、その一方で「あてはまるものはない」を選択した方も1,000人を超えていました。
「現在保有してないが、興味はある」金融商品は、「株式」「iDeCo(個人型確定拠出年金)」「金・プラチナ」「投資信託」の順となりました。

Q:新NISAの利用について、ご自身に最もあてはまるものをお選びください(回答数3,311)

Q:「新NISA」を利用する場合、「現行NISA」の投資額を変更しますか(回答数1,770)

Q:「現行NISA」「新NISA」以外の金融商品について、ご自身にあてはまるものをお選びください(複数回答マトリクス、回答数3,311)

まとめ:医師たちの新旧NISAへの興味は非常に高い

今回の結果から、医師・初期研修医・医学生の新旧NISAへの興味や理解度は、一般と比べて高いことがわかりました。また、これまでのNISAでは60%以上が利用中で、限度額いっぱいまで利用している方が多数派でした。新NISAでも60%の方が利用する予定と回答し、医師・初期研修医・医学生のNISAへの関心の高さがうかがえる結果となりました。

【アンケート概要】
調査期間:2023年11月1日~8日
対象:「民間医局」会員の医師、研修医、医学生
回答者数:3,311人(男性2,275人、女性883人、答えたくない151人、無回答2人)

医師・初期研修医・医学生の60%超が新NISAを利用予定、現行NISAは65%が利用中 〜新旧NISAアンケート〜

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