記事・インタビュー

2024.07.10

瀬戸内の医療を支えて80年 済生会今治病院の魅力とは

案件番号:23_AU002 医療機関名:済生会今治病院

 

瀬戸内海に面した今治市で、80年以上地域の医療を支えてきた済生会今治病院。地域がん診療連携拠点病院に指定されており、特にがん治療に関しては先進的な機器による治療から緩和ケアまで総合的な医療を提供しています。今回は、済生会今治病院で働く魅力について、院長の松野剛先生にお話を伺いました。

<今回お話を伺った方>

松野 剛

院長 松野 剛先生(まつの・つよし)

1981年岡山大学医学部卒業後、同大学第一外科(現・消化器外科)入局、がんの病理検査・腎臓移植に従事。2000年済生会今治病院外科部長、2009年より現職。

Q:ご経歴を教えてください。

 松野 院長 

大学卒業後、大学院で13年ほど胃がんと腎臓移植を担当し、2000年の10月に今治病院の外科部長へ就任しました。

副院長時代に臨床研修病院へ指定され、2007年には地域がん診療連携拠点病院となりました。2009年に院長となり、放射能治療装置の導入や化学療法のできる体制づくりなどを行い、現在に至ります。

Q:済生会今治病院の特徴を教えてください。

 松野 院長 

まず、愛媛県のがんの拠点病院の7つのうちの1つであることです。サイバーナイフやPET-CTなど、191床の中規模病院としてはハイレベルな医療機器を導入しています。

循環器も充実していて、不整脈に対するカテーテルアブレーション治療などもしています。心臓血管外科の先生の技術力が高く、短い手術時間で、合併症も起きにくいと評判です。

また、脳卒中の急性期の治療も力を入れてやっています。看護師や放射線技師でチームを作り、一刻も早く治療を開始できるよう体制を整えているんです。3時間から4時間半以内に治療を行えるチーム力は病院の魅力のひとつですね。

Q:直近で導入した先進医療機器としてはどういったものがあるでしょうか。

 松野 院長 

2023年12月にクラウドファンディングを利用して手術支援ロボット「hinotori™」を導入しました。2024年の3月には泌尿器科で前立腺がんの手術を実施しています。今は外科や呼吸器外科の手術でも実用しようとしているところです。

Q:その他、病院の魅力としてどんな点があげられるでしょうか。

 松野 院長 

研修医や実習生など、若い先生がコンスタントに来てくれていて、院内に活気があることは魅力的な点ですね。研修医の先生は毎年5人前後、2学年合わせ10人ぐらいが来てくれています。研修医は、地元の大学から来る方も多いですし、レジナビなどを通して東京や大阪といった他エリアから来る方もいます。研修内容の良さが伝わるようになって研修医の先生が増えてきているのだな、と実感しているところです。

Q:働き方改革をうけ、なにか変化はありましたか。

 松野 院長 

元々、長時間労働になっている先生はほとんどいなかったので、その点ではあまり困りませんでしたね。先生方自身の時間を大切にしてもらえるよう、休みはしっかりとってもらっています。

タスクシフトは順調です。うちの病院は、検査技師やレントゲン技師などのメディカルスタッフが十分確保できているので、医師の仕事をタスクシフトし、医師は医師の仕事に集中できる環境になっています。医師だけでなく、臨床工学技士が器具の滅菌や消毒を担当することで、看護師が患者の観察とか記録に集中できる環境も整ってきました。今後はさらにそういった時間管理を進めていきたいですね。

Q:働きやすさへの工夫を教えてください。

 松野 院長 

若いお子さんがいる世代の先生も働きやすい環境が整っていると思います。

病院のそばには地域型の保育所があり、医師や看護師がお子さんを預け、安心して働けるようになっています。また、病院の横に10室以上の宿舎があり、研修医や若手医師が利用しています。

当直の有無や勤務日数など、働き方については話し合いで調整可能です。済生会は全国に82病院ありますが、独立採算性でやっているので、勤務体系に関してはある程度個々の病院で調整できるんです。これは医局に関しても同じで、うちは岡山大学と愛媛大学の医局と繋がりはありますが、入局するかどうかは個々人の希望に沿っています。

また、業務の垣根を越えて職員間の風通しが良い環境が叶っていると思います。60人近くの医師がいますが、伝統的に大部屋制をとっていて、年齢や科目に関わらずコミュニケーションが取りやすくなっているんです。

Q:どんな先生と働きたいと考えていますか。

 松野 院長 

まず、具体的な科目でいうと、麻酔科で常勤の核になる先生は来ていただきたいですね。あとは、整形外科にも来ていただきたいです。手術も多くできるので若い先生にとっても良い経験になるのではないかと思います。また、がん薬物療法専門医がいないので、そういった専門医をお持ちの先生がいたら来ていただきたいですね。とはいえ、基本的にはどの科でも大歓迎です。

うちはチーム医療を大切にしていますので、協調性は重視しています。職種が異なっても相談できる間柄であって欲しい。話し方や聞き方が上手な、コミュニケ―ションをスムーズにとれる先生がいいかな、と思います。

また、研修医が多いので、指導するマインドがある方がいいですね。無理して時間を割く必要はありませんが、患者さんも診れて、指導もできるような中堅の先生に来ていただきたいです。

あとは、サイバーナイフなどの機器についても前述しましたが、今年の5月には新しい放射線治療装置が入りました。そういった最新の機器に興味がある方はぜひ問い合わせてみて欲しいですね。

 

Q:今治の素敵なところについて教えてください。

 松野 院長 

今治は魅力のある土地です。しまなみ街道を自転車で走るイベントなども盛んですし、食べ物も美味しい。宝島社の「住みたい田舎」ベストランキング全4部門で2年連続1位にもなっており、Iターンで移住される方も多いようです。2018年に岡山理科大学で獣医学部ができたことで、学生さんも増え、駅前にはアパートなんかも多くなっているようです。若い人が来てくれる街に変わっていっているのかな、と思っています。

■お問い合わせ先

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済生会今治病院 事務長 二宮俊男
Tel: (0898)47-2500
Fax :(0898)48-5096
Mail:t-ninomiya@imabari.saiseikai.or.jp

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