記事・インタビュー

2026.02.01

未経験歓迎|頼れる存在であるために。在宅医療をともに支える医師募集

案件番号:26-C023 施設・自治体名称:金沢ねいろクリニック

未経験歓迎|頼れる存在であるために。在宅医療をともに支える医師募集

「金沢ねいろクリニック」は、石川県金沢市で2025年4月に開業した、訪問診療を専門とするクリニックです。大切にしているのは、患者さんが在宅や施設で安心して日々を過ごせる環境を整えること。そうした想いのもと、より多くのニーズに応えられる診療体制を整えるべく、在宅医療をともに担う医師を募集しています。
今回は理事長の小川尚彦先生に、在宅医療の道に進んだ背景や金沢ねいろクリニックが目指す医療のあり方、そして、これから共に現場を支えていきたい医師像についてお話を伺いました。

金沢の訪問診療なら|金沢ねいろクリニック

<お話を伺った方>

小川 尚彦 先生

医療法人社団 尚奏会 金沢ねいろクリニック
理事長 小川 尚彦 先生

金沢大学医学部卒業。石川県立中央病院での初期研修を経て、金沢大学附属病院の呼吸器内科に入局。以降、石川県内の急性期病院にて呼吸器内科医として勤務する。在宅医療に関心を持ち、2022年に野々市よこみやクリニックへ入職。2025年4月に金沢ねいろクリニックを開業する。

なぜ在宅医療なのか——理事長の医師としての転機

Q: 呼吸器内科医として大学病院などで勤務していた小川先生が、訪問診療の道に進んだきっかけを教えてください。
小川 先生

 小川 先生 

きっかけはいくつかありますが、特に大きかったのは、七尾市の恵寿総合病院で勤務した経験です。
前職の金沢大学附属病院と比べると、患者さんの平均年齢が10〜15歳ほど高いこともあってか「医療は単に病気を治すことだけではない」と感じるようになりました。
医学的な治療はもちろん大切です。ただ、すべての患者さんが「治すこと」だけを目的としているわけではありません。「病気とどう向き合いながら生きていくのか」「生活の場をどう支えていくのか」という視点の医療が、同じくらい重要な役割を持つのだなと、思いました。
そうした気づきを得たことが、訪問診療という道を意識するようになった理由です。

Q: 実際に訪問診療の道へ進むという決断に至った要因として、何がありましたか。

 小川 先生 

新型コロナウイルス感染症が流行した初期に、私は呼吸器内科医としてコロナ診療に携わっていました。未知の感染症ということで、ご家族と会うことができないまま最期を迎える患者さんを、何人も見送ることになりました。その経験は私にとって、人生の最終段階において「どんな環境で、誰と過ごせるのか」が、どれほど大きな意味を持つのかを痛感する出来事でした。
病院という場所ではなく、住み慣れた環境で、その人らしい時間を支える医療に関わるほうが、自分には合っているのではないか。そう考えるようになり、訪問診療の道へ進む決断をしました。

Q: 呼吸器内科医として培ってきた専門性が、在宅医療の現場で役立っていると感じる場面はございますか。

 小川 先生 

呼吸器内科医の経験が生きる場面は多いですね。
例えば、男性のがんによる死亡原因のトップである肺がんは、在宅医療の現場でも診療する機会が非常に多くあります。肺がんの患者さんを病院で数多く診てきた呼吸器内科医が、在宅医療に関わる意義は大きいと感じています。
また、最期を迎えようとするときに息苦しさを訴えられる患者さんも少なくありません。在宅酸素療法をはじめ、呼吸状態の変化に対する判断や対応は、呼吸器内科医として日常的に行ってきた医療そのものです。そうした経験や判断力が、在宅の現場でもそのまま生きています。呼吸器内科医にとって在宅医療は非常に相性の良い現場だと感じています。

 

認知症からがん終末期まで。幅広い患者さんを支える在宅医療の現場

Q: どのような疾患や状態の患者さんが多いのでしょうか。
小川 先生

 小川 先生 

当クリニックでは特定の疾患に特化せず、幅広い患者さんを対象に訪問診療を行っています。
生活がある程度自立している認知症の方や比較的状態が安定している高齢者施設入居者といった比較的症状の軽い方から、がんなどにより終末期を迎えた患者さんまで、さまざまな症状・医療フェーズに対応しています。

Q: 患者さんは施設と居宅でどちらが多いか、現在の割合を教えてください。

 小川 先生 

現在の患者さんの内訳は、施設入居の方が全体の約6〜7割、居宅の方が約3〜4割です。ただ、この割合を意図的に設定しているわけではありません。地域の医療機関や関係機関から多くのご紹介をいただくなかで、結果として現在の割合に落ち着いています。そのため、状況に応じて変化する可能性もあると考えています。

Q: 今後、クリニックとして、また小川先生ご自身として、特に力を入れていきたい取り組みはありますか。
小川 先生

 小川 先生 

特に力を入れていきたい取り組みのひとつが、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の大切さを、一般の方にも広く伝えていくことです。
「食事が取れなくなったとき、どうしたいか」「延命処置をどう考えるか」などについて、元気なうちから本人とご家族が話し合っておくことが、非常に重要だと感じています。
実際、初診時には必ずACPについてお話しするようにしていますが、すでに意思確認が難しく、ご本人の思いを直接聞けないケースも少なくありません。だからこそ、日常のなかで、家族が集まったタイミングなどに、気負わず話し合える機会を持つことを、社会全体に広げていきたいと考えています。

Q: そうした活動のためにも、小川先生の右腕になる方に来てもらわないといけませんね。 ちなみに、クリニック名に『ねいろ』とありますが、先生は医療だけでなく音楽活動もされていると伺いました。

 小川 先生 

そうなんです。実は学生時代はアカペラグループ「ハモら内科」として、テレビ番組『ハモネプ』にも出演したことがあるんです。当時ボランティアでコンサートを開催し、喜んでもらえた経験が医療と音楽を結びつけるきっかけになっています。
患者さんの生活に少しでも癒しを届けたいという思いもあって、現在は医療関係の仲間とともに、高齢者施設などでボランティアコンサートを行っています。私がピアノを担当し、もう一人がフルートを演奏することが多いですね。
高齢の患者さんにとって、生の音楽を聴く機会はほとんどありません。そのため、演奏を聴いて涙を流して喜んでくださる方もいます。診察の場ではなかなか見られない表情や反応に触れられることは、私自身にとっても良い機会になっています。

 

患者を断らない在宅医療を目指して。次のステージをともに担う医師を募集

Q: 今の診療体制や、医師募集を検討するに至った背景をお聞かせください。
小川 先生

 小川 先生 

現在、医師は私ひとりで、すべての訪問診療を担っています。新規のご依頼もいただいていますが、すでに多くの患者さんを担当していることに加え、時間や移動距離といった物理的な制約もあり、やむを得ずお断りせざるを得ない場面が出てきています。
今後は医師を増員することで、診療の幅や対応力を高め、必要とされる患者さんをできるだけ断らずに受け入れられる体制を整えていきたいと考えています。また、人員に余裕を持たせることで、一人ひとりの患者さんとより丁寧に向き合える診療環境をつくることも、今回の募集の大きな目的です。

Q: 医師を増員することで、どのような在宅クリニックになることを目指していますか?

 小川 先生 

緊急時にも余裕を持って対応できる体制を整え、訪問診療クリニックとしての力を高めていきたいですね。「いつでもここに頼めば何とかなる」と、地域の患者さんやご家族に思ってもらえる存在になることを目指しています。

Q: 現在のクリニックの職員体制や、訪問診療の体制を教えてください。

 小川 先生 

現在の職員体制は、医師である私を含め、看護師1名、事務スタッフ4名の計6名です。日中の訪問診療は、医師と看護師の2名体制で行っており、運転は状況に応じていずれかが担当しています。
一方、オンコール時の出動は医師1名で対応しています。

Q:勤務時間やオンコール体制について、柔軟な働き方の相談は可能ですか。

 小川 先生 

勤務時間や働き方については、個別にご相談いただくことが可能です。私自身も小さな子どもがいるため、子育て中の先生であっても、状況を理解し合いながら働けるのではないかと考えています。
今後、医師を含めた複数名体制を整えていくことで、オンコールの回数を分担したり、どうしても対応できない日はお互いに助け合ったりと、より柔軟な働き方が実現できると見込んでいます。

 

経験を問わず挑戦できる、在宅医療というフィールド

Q:今回の募集にあたって、どんな先生と一緒に働きたいとお考えでしょうか。
小川 先生

 小川 先生 

求める人物像としてまず大切にしているのは、「優しく、感情的にならず、こまめに連絡ができる」ことです。患者さんやご家族に対して穏やかに向き合い、不安を和らげられる姿勢を持った先生と一緒に働きたいと考えています。
また、当クリニックでは患者さん本人だけでなく、ご家族や訪問看護ステーション、ケアマネジャー、ヘルパー、薬局など、関係事業所との連携も重視しています。そのため、こまめな情報共有や連絡の大切さを理解し、丁寧にコミュニケーションを取れる方が望ましいです。
さらに、在宅医療では病院と同じ医療をそのまま提供できるわけではありません。医学的な理想に固執するのではなく、患者さんの生活や状況に合わせて、治療や薬の使い方を柔軟に考えられる姿勢も大切だと感じています。

Q:医師として大切にしてほしい姿勢や考え方はありますか。
小川 先生

 小川 先生 

在宅医療では、がん患者さん、とくに終末期の診療に関わることも少なくありません。ご専門によっては、がん終末期を診る経験があまりない先生もいらっしゃると思います。ただ、「経験がないから不安」という気持ちよりも、学びながら一緒に診ていこうとする意欲を大切にしています。
また、病院と比べると、その場での判断や対応を自分で担う機会が多くなります。専門分野に特化した診療だけでなく、患者さん全体を診る視点が求められるため、スペシャリストとしての経験を土台にしながら、ジェネラリスト的な役割にも関心を広げていきたい先生には、向いている環境だと思います。

Q:訪問診療が未経験でも、応募は可能でしょうか。

 小川 先生 

もちろん可能です。応募や入職にあたって、訪問診療の経験は問いません。誰にとっても最初は未経験ですし、その「最初の一歩」を当クリニックで踏み出していただくことも歓迎しています。
訪問診療の基本的な考え方や進め方については、段階を追ってお伝えしていきますので、未経験の方でも安心してご応募ください。

Q:病院で勤務されている先生の中には、在宅医療にハードルの高さを感じる方も多いと思います。そうした先生方に向けて、メッセージをお願いします。

 小川 先生 

病院勤務の先生が在宅医療に対して感じる「ハードルの高さ」は、きっと難しさというより「未知の世界であること」への不安が大きいのではないでしょうか。私自身も、病院から在宅医療へと転身しているため、その戸惑いや不安はよくわかります。
医療保険や介護保険といった制度なども含め、最初は覚えることがたくさんありますが、案外やっていく中で自然と身についていくものなんですよね。入職後は、私と一緒に診療に回りながら現場の雰囲気をつかんでもらい、段階的に慣れていただく形を想定しています。在宅医療の考え方に興味があり、「挑戦してみたい」という気持ちがある方であれば、ぜひ気軽にご相談ください。

住み慣れた時間を守る医療を、ともに。

金沢ねいろクリニック
〒920-0944
石川県金沢市三口新町3丁目6-27
TEL:076-255-1721 / FAX:076-255-1760
Email:info@misoragroup.com

金沢ねいろクリニック

未経験歓迎|頼れる存在であるために。在宅医療をともに支える医師募集

一覧へ戻る