記事・インタビュー

2025.08.12

先輩に聞いた! ④初期研修を充実させるためのアドバイス

初期研修を充実させるためのアドバイス

民間医局コネクトでは、2025年3月に初期研修を修了した卒後3年目医師会員を対象に、初期研修の満足度に関するアンケートを実施しました。

\先輩に聞いた!/~研修満足度や進路のあれこれ~

今回は、実際に初期研修を終えた先輩たちから後輩の皆様に向けて「初期研修を充実させるためのアドバイス」を寄せていただきました。
総じて、研修に主体的・積極的に取り組むことの重要性を強調される方が多く、また無理をせずに自分のペースも大切にしてほしい、という意見も多く見られました。
いただいたメッセージをすべてを載せることはできませんでしたが、後輩を応援する先輩方の熱い気持ちが伝わるアドバイス集です。

「初期研修の満足度と専門研修の情報収集に関する調査」
実査期間: 2025年5月1日(木)~ 2025年5月31日(土)
調査対象: レジナビ・民間医局会員の卒後3年目医師
回答者数: 212人
調査実施主体: 株式会社メディカル・プリンシプル社
1. 研修先の選び方
研修病院
  • 雰囲気と勉強環境のバランスが自分に合ったものを選ぶと良いと思います。
  • 救急や初期対応が経験できる病院を選ぶと良いです。
  • どこに研修に行けるか、仕事量と給料の兼ね合いは事前に確認すべき。 モチベーションは割と環境から刺激を受けるので、同期は大切だし、院外での研修も知り合いが増えて刺激ももらえて大切。
  • 職場の雰囲気を見るべし、研修をした場所が後期研修の職場の選択に影響を与える可能性は高い。
  • ハイパー病院の方が面白い同期がたくさんいて、熱意ある指導医も揃っていて楽しい。
  • ハイパーが必ずしもいいとは限らないということ。自分に合った研修先を探し、そこでできること、自分が最も輝ける分野を見つけること。
2. 学びの姿勢
主体的に学ぶ研修医

主体的に学ぶ

  • とにかく1つ1つの症例に対して一生懸命になること。
  • 自分から積極的に患者さんの診療に関わり、一つでも多くのことを吸収しようとする姿勢が重要だと思います。常に学ぶ姿勢を忘れず頑張ってください。
  • やってみたい手技、経験したい症例については積極的にアピールすること。チャンスがいつきてもいいように準備しておくこと。
  • 能動的に行動することが1番だと思います。 やってみたいことや学びたいことを積極的に上級医に伝えてみてください。
  • わからないことは当たり前なので積極的に聞く。
  • 恵まれない勉強環境の研修医は、外の勉強会も適宜使って知識を補うべき。
  • 朝早く病院に行き、指導医よりも早く患者さんの診察を終えてカルテを書いておくと良いです。自分が指導医の立場だったらどうするか?を想像しながら過ごすと良いと思います。
  • 手技も大事ですが、考えることはもっと大事です。本を読んで、臨床で使ってみて、インプットアウトプットをたくさんしないと3年目から困ることばかりになってしまいます。
  • 失敗しても挫けるな!チャレンジした自分を褒めよ。

予習・復習

  • 勉強できるところはしておくとタメになると思います。
  • 気になることは調べてすぐに解決すると良いと思います。
  • 自分がどれだけ勉強できるかで得られるものは変わってくると思うので、後悔のない過ごし方をしてください。

多様な経験

  • いろんな先生のやり方を学び、自分に取り入れるかどうか考えることが大切です。
  • 専攻科を意識したローテーションを心がけましょう。
  • 志望科以外の科にも興味をもつこと。意外と後で繋がる瞬間に出会うことがある。
  • 将来進む科以外の科ほど最後の機会になってしまうので、真面目に取り組んで吸収するのがいいです。
  • その診療科のすべてを学ぶ必要は無いけれど、興味のない科でも、どんなことが行われているのか、どんな検査/治療なのか患者さんにイメージを伝えられる位には知っておくと、後々に活きる研修になるかと思います。
3. 生活と仕事のバランス
プライベート

体調管理

  • 体調管理をしっかり行うこと。忙しくても睡眠時間を確保すること。
  • 周りからの刺激を受けて頑張るのはとても良いことだと思いますが、無理をし過ぎないように自分のペースも大事にしてください。
  • 息抜きをうまく見つけること 、周りと比較しないこと(成長スピードは人それぞれ)。

プライベートの充実

  • 時間内や当直はしっかり頑張り、それ以外の時間で遊びましょう。
  • 自由に休みが取れる最後の機会なので思いっきり有給を使いましょう。

メリハリ

  • 全ての診療科を全力でやったら途中でガス欠がきます。メリハリが大事です。自分が進まない診療科に関しては、コンサルする時に何に気をつけたらその科から喜ばれるかだけでも学べば十分です。
  • いまの環境をフルに活用する、しゃぶりつくす気でいると研修が充実します。ローテする診療科ごとに目標を設定するとよいです。とはいえ、毎日アクセル全開にすると途中でバテます。休息を取ること、メンタルの調子が悪いと思ったら周りに助けを求めるのが大事です。 研修とは関係ないかもしれませんが、連続した休みが取りやすいのも研修医ならではだと思います。旅行もおすすめです。
4.人間関係
人間関係
  • 必ず挨拶をする。
  • 人間関係を大切にして、業務以外でも交流できるとより充実するかと思います。
  • 同期やスタッフとの関係を大事にすべきだと思う。
  • 信頼できる上司、上級医の先生に怯むことなく教えを請うこと。
  • 指導医や周りの人に合う合わないはあると思いますが、1ヶ月-3ヶ月ほど科は変わるのでそこで腐らず、自分に合わせたやり方で頑張ってください。
5.将来のキャリア
  • 自分の志望科の勉強を隙間時間にしておくと、レジデントになってからが少し楽になるのでおすすめです!
  • 救急は積極的に取り組むと自分の方向性が見える気がします。
  • 今しか学べないことを学んでください (自分の進路科以外のことなど)。
  • 自分にとって何を優先したいかを短期目標・長期目標に分けてもつことです。
6.自身の反省から
  • 基本は勉強するべきだった。
  • 研修が緩すぎると、生活全体が緩くて勉強できなかったです。
  • 研修医にある程度の裁量権が与えられている病院で、内科・救急を中心に、適度に忙しめの病院で学ぶのがおすすめです。耳学問が中心になりがちな初期研修において、座学の時間も取れてなおかつ裁量権がある病院だと、自分の成長をさまざまな面で実感しやすいです。四角四面にならずに、呼ばれた飲み会に行くのもある種勉強だと思います。全てが学びです。案外忘れがちですが、初期研修が始まると同時に我々は社会人にもなります。社会人としての礼節とマナーを欠かさないようにしてください。その上で多方面に優れた人間味ある医師になってください。自戒も込めて。

\先輩に聞いた!/~研修満足度や進路のあれこれ~

専門研修情報や専門医による対談など「初期研修医の知恵袋」

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