アンケート記事

2023.09.22

コロナ明けの夏休み「3連休以上」が8割 連休の日数も増加傾向に ~「長期休暇」アンケート~


新型コロナの5類引き下げ後、初めての夏休みとなった今年、医師たちは連休を取得できているのでしょうか。民間医局コネクトは会員医師を対象にオンラインでアンケートを実施。1497人から回答が寄せられました。今年の夏休みは3連休以上取得できると回答した医師は8割近くにのぼりました。昨年の夏休みと比較して、取得できる連休の日数も増加傾向にありました。一方で、連休を取得しにくい医師からは「外来担当が変更しづらい」「同僚にしわ寄せがいく」といった理由が挙げられました。また、学会出席について、出張扱いとなるのか有給休暇扱いとなるのかも尋ねました。

過去1年間、3連休以上の休暇を1度も取っていない医師が2割弱

まず、過去1年の間で、3連休以上の休暇を取ったかについて尋ねました。最も多かったのは、「1回取った」で36.3%(544人)でした。以下、「2回取った」が23.7%(355人)、「全く取っていない」が17.8%(266人)、「3回取った」が10.8%(161人)、「5回以上取った」が9.5%(142人)という結果になりました。

Q:過去1年の間で、3連休以上の休暇を取りましたか。(回答数1497)

上記の質問で3連休以上の休暇を「全く取っていない」と回答した266人の診療科目をクロス集計し、連休を取っていない割合が高い診療科目を分析しました。今回のアンケートでは、病理学が突出して高いという結果になりました。

Q:現在の診療科目を教えてください。(回答数1497)
Q:過去1年の間で、3連休以上の休暇を取りましたか。(回答数1497)をクロス集計

さらに、連休を「全く取っていない」と回答した266人の年代をクロス集計しました。20代は9.8%、30代が13.9%、40代が19.4%、50代が25.0%、60代が28.3%と、年代が上がるにつれて連休を取っていない医師が多くなっていることがわかります。

Q:年齢を教えてください。(回答数1497))
Q:過去1年の間で、3連休以上の休暇を取りましたか。(回答数1497)をクロス集計

「夏休みは7連休以上取りたい」人は半数近くも、実際に取得できるのは2割弱

今年・昨年の夏休みについて、「昨年の夏休みで連続取得した実際の日数」、「今年の夏休みで連続取得できる実際の日数」、「今年の夏休みで連続取得したい理想の日数」について当てはまるものを聞きました。

昨年の夏休みで連続取得した実際の日数については、回答が多い順に「3~4連休」(491人)、「5~6連休」(354人)、「7~10連休」(241人)、「連休は取れない/取らない」(211人)という結果になりました。

今年の夏休みで連続取得できる実際の日数については、回答が多い順に「3~4連休」(478人)、「5~6連休」(401人)、「7~10連休」(264人)、「連休は取れない/取らない」(203人)と、昨年の夏休みの取得状況と順位は変わりませんでした。

昨年と今年の夏休みで取得した連休数を比較すると、今年は「2連休」「3~4連休」がやや減少した分、「5~6連休」「7~10連休」が増加しており、長期休暇を取る医師が増えたという傾向が読み取れます。一方で、「連休は取れない/取らない」と回答した医師の数は、昨年も今年もほぼ変わらないという結果でした。

今年の夏休みで連続取得したい理想の日数については、回答が多い順に「7~10連休」(478人)、「5~6連休」(386人)、「3~4連休」(272人)、「11連休以上」(203人)という結果になりました。7日以上の連休を取りたいと考える医師が半数近くいるものの、実際に取得できる医師は2割ほどにとどまっています。また、連休は取らなくてもよいと考える医師も、115人いることがわかりました。

Q:今年・昨年の夏休みについて、ご自身にあてはまるものを教えてください。(回答数1497)

連休が取得できない要因1位は「外来担当が変更しづらい」

「過去1年間」もしくは「今年の夏休み」で3日以上の連休が取れないと答えた413人に対して、3日以上の連休が取れない理由を尋ねました(複数回答可)。

最も多かったのは「外来担当が変更しづらいため」で38.7%(160人)でした。以下、「同僚にしわ寄せがいくため」が32.7%(135人)、「連休を取得しづらい雰囲気があるため」が21.3%(88人)と続きます。

「その他」(自由記述形式)では、

・非常勤で業務委託のため勤務しなければ給与が減るから(産業医・30代)
・フリーランスなので、減収になるため(リハビリテーション科・50代)
・複数の院内の会議、委員会、研修医や学生のレポート確認、レセプト対応等臨床以外の業務が多い(泌尿器科・40代)
・連休を取ると他の日に仕事が積み上がるだけでメリットがないため(内科・50代)

といった回答が寄せられました。

Q:「過去1年間」もしくは「今年の夏休み」で3日以上の連休が取れないと答えた人に聞きます。3日以上の連休が取れない理由を教えてください(回答数413、複数回答可)。

夏休みなどの連休を取得する場合、どんな調整が必要か自由記述形式で聞きました。

寄せられたものから類似の回答をまとめたところ、「同僚と休みが被らないように」と「外来枠の調整/閉鎖」と記述した人がそれぞれ200人ほどいました。また、「代診/バックアップ/バイトの手配」「引き継ぎ」「手術・オペの調整」「職場の人数を考慮/シフトを考慮」という声も目立ちました。

その他には、

・基本的に早い者勝ちなため調整は不要(整形外科・30代)
・問い合わせLINEを必ず見られるようにパソコンをもっていく。飛行機に乗る時間を同僚に共有する(美容外科・40代)

といった回答もありました。

Q:夏休みなどの連休を取得する場合、どんな調整が必要ですか。(記述式)

3連休以上できる1175人に対し、夏休みなどを取る場合に、どんな調整が必要なのかを聞きました。多かったのは「同僚と休みがかぶらないようにする」(20.2%)、「外来患者さんの枠を調整や休診」(16.8%)、代診やバックアップ・バイトの手配(9.1%)となりました。

今年の夏休みは「実家以外の国内旅行」派が半数以上

ここからは、今年の夏休みは2日以上休暇を取得できると回答した1294人に対して、今年の夏休みの予定について聞きました。

最も多かったのは「実家以外の国内旅行」で54.0%(699人)でした。以下、「実家へ帰省する」が23.0%(298人)、「遠出はせず、自宅周辺で遊ぶ」が16.3%(211人)、「海外旅行」が15.4%(199人)、「出かけず、休養に努める」が12.7%(164人)と続きました。

Q:今年の夏休みは、何をする予定ですか。(回答数1294)

続いて、今年の夏休みの予算を尋ねました。

「1~10万円未満」(516人)と「10~50万円未満」(560人)を合わせて、8割以上を占めるという結果になりました。

Q:今年の夏休みの予算はいくらぐらいですか。(回答数1294)

学会出席は出張?有給扱い?勤務先によって対応は二分

ここからは全員に対して、学会出席の取り扱いについて聞きました。まず、学会へ出席するのに、有給休暇を使ったことはあるかどうかを聞きました。

「はい(有給休暇を使ったことがある)」が28.6%(428人)、「いいえ(有給休暇を使ったことはない)」が71.4%(1069人)と、有給休暇を使ったことがない医師が大多数であることがわかりました。

Q:学会へ出席するのに、有給休暇を使ったことはありますか。(回答数1497)

学会への出席に有給休暇を使う理由、また有給休暇を使わない理由について自由記述形式で尋ねました。

学会への出席に有給休暇を使う理由で寄せられた回答で目立ったのは、「病院の決まりだから」という声でした。「出張・業務扱いにならないから」「学会が業務日だから」という回答も多く、勤務先の決まりでやむを得ず有給休暇を使用している人が多くいることがうかがえます。「旅行をしたいから/私用も兼ねてのため」「自己研鑽・研究・資格のため」「前日入りしたいから・ゆっくりしたいから」という回答もありました。

Q:学会へ出席するのに、有給休暇を使ったことはありますか。「はい」の場合、有給休暇を使う理由を教えてください。(記述式)

学会へ出席するために有休を使うと答えた人(428人)に対し、その理由を聞きました。有休を使う理由で最も多かったのが、「病院の決まりだから」(30.6%)、「出張・業務扱いにはらないから」(12.4%)と、勤務先の決まりであったり、学会参加が業務として認められない施設もあることが背景にありました。

 

Q:学会へ出席するのに、有給休暇を使ったことはありますか。「いいえ」の場合、有給休暇を使わない理由を教えてください。(記述式)

一方で、学会への出席に有給休暇を使わない理由で多かったのは、「出張・業務扱いになるから」「学会休暇があるから」という回答でした。こちらも、勤務先の決まりで有給休暇を使用していない医師が多いということがわかります。学会参加が業務として認められるかどうかは、施設によって差があることがうかがえました。

Q:学会出席について、何回までであれば、出張扱いで出席することができますか?(回答数1497)

学会出席について、何回までであれば、出張扱いで出席することができるかを聞きました。最も多かったのは「学会参加は毎回出張扱いになる」で30.7%(459人)でした。続いて「0回(出張扱いにならない)」が22.6%(338人)、「2回まで」が21.1%(316人)、「1回まで」が18.6%(278人)という結果でした。

医師にとって、学会や研修への参加は医学知識・技術向上のための重要な機会となります。医師の学会出席について毎回出張扱いになる病院(勤務先)と出張扱いにならない病院とで、対応が二分されているということがわかりました。

まとめ:連休の取得は同僚との休み調整が必須

今回のアンケートでは、回答した8割近くの医師が今年の夏休みで3連休以上を取得できると回答しました。一方で、連休が取れない人に理由を尋ねると、「外来担当が変更しづらい」「同僚にしわ寄せがいってしまう」「連休を取得しづらい雰囲気がある」といった回答が上位に挙がりました。連休を取得できる人も、同僚と休みが被らないようなスケジューリングや、外来枠の調整などの対応が必要であると回答しています。

また、学会出席は出張扱いとなるか有給休暇扱いとなるかについては、「毎回出張扱いになる」「出張扱いにならない」と、勤務先によって対応が大きく分かれていることもわかりました。

【アンケートの概要】

調査期間:2023年7月28日~8月3日
対象:「民間医局」会員の医師
回答者数:1497人(男性1046人、女性401人、わからない・答えたくない50人)

コロナ明けの夏休み「3連休以上」が8割 連休の日数も増加傾向に ~「長期休暇」アンケート~

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