#レジデントクエッション ≪輸液編vol.1≫

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レジデントクエッション

常陸（茨城県）のひたちなかで総合内科医として勤務している柴﨑先生に、研修医から実際にあった質問にお答えいただくレジデントクエスチョン。初回となる今回は輸液に関する質問に回答いたします。
※なお、発言は所属組織とは関係がなく、あくまで柴﨑先生個人によるものです。
また、柴﨑先生への質問も募集中です。ご質問はこちらから≫　※すべてのご質問へ回答はできかねますので、ご了承ください。

<プロフィール>

柴﨑俊一（しばざき・しゅんいち）
ひたちなか総合病院　総合内科
2010年、筑波大学医学専門学群医学類を卒業。諏訪中央病院にて初期研修を経て、2012年に同病院内科研修医。
その後、名古屋第二赤十字病院腎臓内科にて国内留学、諏訪中央病院にて腎臓・糖尿病内科/総合内科として勤務後に2017年から現職。
個人としては”日本の墨子”を目指し、組織としては、茨城１愛ある診療を目標にかかげる。市中病院改革：特に教育改革、ボトムアップ型組織マネジメントを進めている。

あけましておめでとうございます！新年気持ちを新たに！
今まで好評いただいていました　#実際にあった研修医質問お答えコーナー　は　今年から、　#民間医局コネクト　さんとコラボし「#レジデントクエスチョン」とタイトルを変え、引き続き発信していきます！
1/5からスタート予定です！お楽しみに

— ”勇者を育てる/集める”をビジョンにひたちの田舎で内科救急＆臨床教育！柴﨑俊一 (@sn1shibazaki) January 1, 2022

#レジデントクエスチョン　 #輸液編
Q：維持輸液なので、3号液でいいっすよね？
A：ん～。実はこれ、灯台下暗しの医学界でまだ未解決問題の1つなのよ。維持するための輸液は少なくとも急性期と慢性期で実は対応が分かれるのです！
Q：え、どうゆうこと？？？#民間医局コネクト pic.twitter.com/Ladet8a5Gu

— ”勇者を育てる/集める”をビジョンにひたちの田舎で内科救急＆臨床教育！柴﨑俊一 (@sn1shibazaki) January 5, 2022

#レジデントクエスチョン　 #輸液編
Q：え？点滴の入門本では、詳しく理論が語られて、結局「3号液：3～4本でOK」って書いてありますが？
A：そもそも論、輸液理論って、今も未完成。実際Pubmedで「IV fluids」で検索すると、この5年だけでも2500程度記事があるのよ。そして…#民間医局コネクト pic.twitter.com/l3byZh3Ief

— ”勇者を育てる/集める”をビジョンにひたちの田舎で内科救急＆臨床教育！柴﨑俊一 (@sn1shibazaki) January 6, 2022

#レジデントクエスチョン　 #輸液編
Q：維持輸液で医原性低Na血症？
A：そうなんだ。実は入院患者の15-30％が低Naで、その殆どが医原性らしい(PMID: 16843082など)。
もちろん、その最たるものが維持輸液…
この低Naを作りやすい理由もわかっているんだけど、それはまた今度ね！#民間医局コネクト pic.twitter.com/0xddloqCd1

— ”勇者を育てる/集める”をビジョンにひたちの田舎で内科救急＆臨床教育！柴﨑俊一 (@sn1shibazaki) January 11, 2022

#レジデントクエスチョン　 #輸液編
Q：確かに入院患者に低Na多いっすね？
A：そうなのよ。頻繁に生じる原因は、急性期患者の多くがADH分泌過剰だからとされている（PMID: 26422725）実はこんなことが原因でADHって出るのよ！
Q：え？もう入院患者さん、ほぼどれかに該当しそう？！#民間医局コネクト pic.twitter.com/spxScEX1dZ

— ”勇者を育てる/集める”をビジョンにひたちの田舎で内科救急＆臨床教育！柴﨑俊一 (@sn1shibazaki) January 11, 2022

#レジデントクエスチョン　 #輸液編
Q：そっか、ADHが悪さしてるんですね…って、ADHってなんでしたっけw？
A：あははは…一度復習をしよう。端的に言うと「（自由）水を溜め込むホルモン」なのよ。
水をどんどんためこんで、相対的に水が増えすぎると、低Na血症にってわけ。#民間医局コネクト pic.twitter.com/24gwqBh6rT

— ”勇者を育てる/集める”をビジョンにひたちの田舎で内科救急＆臨床教育！柴﨑俊一 (@sn1shibazaki) January 12, 2022

#レジデントクエスチョン　 #輸液編
Q：急性期患者はADH出ていることが多いから、維持輸液は注意…はわかりましたが、具体的に…？？
A：コンセンサスは得られてないけど、NEJMの総説（PMID: 26422725）では、急性期患者では維持輸液でも細胞外液でスタートを提案しているよ
私案は↓#民間医局コネクト pic.twitter.com/XhbrVDAJOc

— ”勇者を育てる/集める”をビジョンにひたちの田舎で内科救急＆臨床教育！柴﨑俊一 (@sn1shibazaki) January 12, 2022