記事・インタビュー

2018.07.25

[カナダ留学奮闘記 第3話] モントリオールの秋・冬/暖房費での大家との交渉と弁護士

独立行政法人国立病院機構 西埼玉中央病院 呼吸器内科
濵元 陽一郎

みなさま初めまして。独立行政法人国立病院機構 西埼玉中央病院 呼吸器内科の濵元 陽一郎です。2013年9月より2年間カナダ ケベック州モントリールにありますマギール大学Meakisn-Christie Labへ喘息の基礎研究で留学をしました。42歳になってからの家族とともに海外への留学で、多くのトラブルも経験しましたが、多くの人に支えられ・助けられ無事に海外での研究留学を終えることができました。

2016年7月より埼玉県西部医療圏の西埼玉中央病院へ赴任し、新たに呼吸器診療を立ち上げ、研修教育へも力を注いでいます。カナダ留学前から留学生活などについて6回シリーズにてレポートして参ります。今回は第3話です。

モントリオールの秋・冬についてと、私たちが経験した住宅トラブルについてお話します。2年間の留学で引っ越しは1回程度と考えていましたが、2年終了までに4回の引っ越しと弁護士をお願いする事態にまで発展してしまいました。

秋の素晴らしい環境

モントリオールの秋は日本同様、紅葉が大変綺麗です。近くの公園では、子供たちが落ち葉拾いなどをして遊び、大変喜んでいました。また、アパートの内装もリフォームしたばかりで、イミテーションですが暖炉もありました。正統派のjewishの住む街で、宗教的に慣れない日本人には最初は違和感がありましたが、数日で慣れ、子供と過ごす環境としては最高の街でした。

モントリオールの秋

秋のモントリオール

10月の最終には、街全体がHalloween一色になります。子供たちも仮装してのTrick o r Treatです。日本では、絵本や映画の世界で見聞きする程度でしたが、実際に大人も楽める雰囲気満載の夜でした。また、研究所では、Jack-o’- Lanternのコンテストが開催されました。各研究室でより素晴らしいランタンを作成しプロフェッサー達が採点します。残念ながら、優勝は逃しましたが、非常に楽しく有意義なイベントでした。

子供たちの仮装と、家々を回るTrick o r Treatでお菓子集め
たくさんのかぼちゃ画像左:研究所玄関に飾られた各研究室のランタン、画像右:山積みにされるかぼちゃ

冬の厳しい寒さ

モントリオールの冬は寒いと聞いていましたが、2015年2月は過去の最低平均気温の記録を更新した年でもありました。Extreme Cold Warningが出される頻度が多かったようです。それでも、部屋の中は暖かく、心地よく過ごすことができました。

冬の寒さ

寒いと港が凍り、スケート場に!
自宅近くの公園でも、冬場は池がアイススケート場になります。朝早くから、近所の公園にもZamboni(整氷車)が普通の車の間を走り、公園から公園へ移動しています。

Old Port(港)でのスケート場にてOld Port(港)でのスケート場にて

高すぎる暖房費

住居のトラブルは、短い留学期間では極力避けたいことの1つです。しかし、海外生活を楽しみたいこともあり、思い切って地元のアパートへ引っ越すことにしました。妻と物件をみて歩き、古い建物の3階建の1階部分のアパートに決めました。居住空間は縦長で、小さくも前庭があります。カナダの賃貸は、月毎の賃貸もありますが、基本year lease契約です。1年以内に退去した場合、入居していなくても家賃を支払うか、自分で入居者を探す必要があります。日本とは異なり、賃貸契約の契約書も売店で売っており自分で記載して大家との直接交渉となります。

高額なガス(暖房費)請求

高額なガス

初年度の12月の暖房費(ガス代)の請求額が996ドルと高額な請求がきました。いくら、寒いとは言え、入居時に月200ドル前後と言われていたため大家に相談しましたが、取り合ってくれません。そのため、ガス会社の調査員を派遣してもらい調査してもうらうと、地下1階に設置されているボイラーが100年前のボイラーで古く熱効率が悪いためという結果でした。カナダでは古くても使えるものであれば法律違反ではなく、大家も法律違反ではありません。しかし、高額な暖房費を払い続けることは、お金のない留学者にとても致命的な問題です。そこで、住宅局へ出向き、弁護士を紹介してもらい大家と交渉しました。

最終的には、2年契約を1年で退去可能とし、高額な暖房費は平均的な暖房費を基準に、大家と相殺することで決着しました。ケベック州はフランス語圏であり、公文書はフランス語で記載されています。最後は弁護士にフランス語の書類を英語で説明して頂きました。弁護士さんへは焼酎のお礼をして、現在でもメールで時々連絡している仲になりました。

››› 第4話へつづく「出産・帰国とハーグ条約の壁」

濵元 陽一郎

濵元 陽一郎
卒業年度:1998年
留学先:McGill University(Canada)
Meakins-Christie Laboratory(Research fellow)
勤務先:独立行政法人国立病院機構 西埼玉中央病院
呼吸器科 https://www.westsaitamaresp.org
教育研修部 https://www.westsaitama-kenshu.com

濵元 陽一郎

[カナダ留学奮闘記 第3話] モントリオールの秋・冬/暖房費での大家との交渉と弁護士

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