アンケート記事
2024年4月より施行された医師の働き方改革。スタートから3ヶ月が経ち、医師たちの働き方にはどのような変化が生じているのでしょうか。民間医局コネクトでは、2024年7月、医師・初期研修医・医学生を対象にアンケートを実施。その結果、医師1,595名、初期研修医178名、医学生358名の合計2,131名から回答を得ることができました。
制度実施前の2023年11月に実施した働き方改革アンケート結果との比較も交えてお届けします。
※グラフや文章内の「%」表記は、小数点第二位以下の端数処理のため数値がずれることがあります。
[ 目 次 ]
・働き方改革による処遇について、「説明を受けた」との回答は50.2%。制度施行前のアンケート結果より増加した
・説明に対する納得度は、「納得した」が46.7%で、「納得していない」の19.9%を上回った
・勤務内容への影響は、「変化なし」が最多に
・「良い変化があった」と「悪い変化があった」を比較すると、「悪い変化」の方が高い回答率となった
・良い変化のトップは「勤務時間」、悪い変化のトップは「給与」
・実際に起こっていることでは、最多の「特になし」を除くと、「副業を含めた所得の減少」、「常勤先給与の減少」、「全体的な業務負担の増加」、「業務体制の変更」に一定の票が集まった
・今後起こると考えていることでも、最多は「特になし」。それを除くと、「副業を含めた所得の減少」、「常勤先給与の減少」、「外勤の減少」、「労務環境の変化」、「退局者の増加」、「個人的なアルバイトの禁止」、「業務体制の変更」、「全体的な業務負担の増加」などに票が集まった
・働き方改革が進むことは、「どちらともいえない」が42.0%で最多。「良いことだと思う」は33.3%、「良いことだと思わない」は24.7%で、制度施行前の昨年アンケートと同様の傾向がみられた
・制度実施前に行った昨年のアンケート結果と比較すると、「現在アルバイトをしており、今後は回数を減らす」との回答が今回は半減。「現在アルバイトをしていないが、今後はする予定」は2倍弱になった
・6割強が転職の意向を持っており、昨年と今回のアンケート結果を比較すると、転職への意向が高まっている傾向が読み取れる
働き方改革について、説明を受けた人は半数という結果に
2024年4月より施行された、医師の働き方改革の新制度。実際に働く現場では、働き方改革による処遇の説明はどの程度なされているのでしょう。
制度施行前の2023年11月に行ったアンケート結果と比較すると、説明を受けたとの回答は、施行前は38.5%だったのに対し、今回は50.2%と増加しています。ただ、半数近くの人がまだ説明を受けるかわからないという結果になり、丁寧な説明がなかなか進んでいないことが推察されます。
また、説明を受けた人の納得度については、昨年の施行前アンケートよりも納得した人が減り、していない人がやや増加する結果になりました。
Q:現在のご職業を教えてください(回答数2,131)
今回のアンケート調査の回答者は、医師1,595人(74.8%)、初期研修医178人(8.4%)、医学生358人(16.8%)となっています。
Q:2024年4月から施行された「医師の働き方改革」について、現在の勤務先の対応をおうかがいいたします。ご自身の処遇の説明について、あてはまるものをお選びください(回答数1,595)
医師1,595人に働き方改革による処遇について聞いたところ、半数の50.2%がなんらかの説明を受けたと回答しました。ただ、「しっかりした説明を受けた」は8.9%にとどまり、「簡単な説明を受けた」が41.3%と大半を占めました。
一方で、最多の得票率となったのは、47.6%の「まだ説明はなく、今後も受けるか不明」という回答でした。制度施行前に行ったアンケートでの同様の質問では、「まだ説明はなく、今後も受けるか不明」は52.7%であり、施行後に約5%減少したことがわかります。また、「しっかりした説明を受けた」「簡単な説明を受けた」の合計は、同じく施行前のアンケートでは38.5%だったのに対し、今回は50.2%に増加しました。
施行前後で変化はみられるものの、まだ半数弱が説明を受けておらず、今後も受けるか不明であると回答。丁寧な説明へ、道半ばの現状が読み取れます。
では、説明を受けたと回答した人は、具体的に誰から説明を受けたのでしょう。
Q:ご自身の処遇について、どなたから説明を受けましたか(回答数800)
説明を誰から説明を受けたかを聞いたところ、得票率のトップは、「事務部門担当者」の47.4%でした。続いて「上司(医師)」29.1%、「院長」20.0%となり、「理事長」は2.1%にとどまっています。
昨年のアンケート結果とほぼ変わらない傾向でしたが、「事務部門担当者」から説明を受けたと回答した人は、施行前の37.7%から47.4%へ増加しています。
次に、説明内容の納得度について見ていきましょう。
Q:勤務先での処遇の説明内容について、ご自身はどの程度納得しましたか(回答数800)
説明内容の納得度については、「やや納得した」「とても納得した」の合計は46.7%と半数近くにのぼりました。「あまり納得していない」「まったく納得していない」の合計は19.9%。「どちらともいえない」(33.4%)を除くと、納得したと回答した人の方が多い結果でしたが、約2割が納得できていないという現状には課題もありそうです。
昨年の施行前アンケートでは、「(とても・やや)納得した」は49.3%、「(あまり・まったく)納得していない」は15.5%で、施行後には納得した人がやや減り、していない人がやや増加していることがわかりました。
良い変化は「勤務時間」、悪い変化は「給与」と回答
医師の働き方改革は勤務内容にどれくらい影響を与えているのでしょう。今回のアンケート結果では「変化なし」という声がもっとも多くなり、去年の施行前アンケートと比較しても、「施行されたものの何も変わっていない」と感じている医師が多数派だということがわかりました。
良い変化として「勤務時間」「給与」「宿直・日直」が改善されたという声がある一方、悪い変化として「給与」をあげる人も2割にのぼりました。
Q:「医師の働き方改革」による、勤務内容への影響についておうかがいいたします。施行前と施行後の勤務内容で、ご自身にあてはまるものをそれぞれお選びください(単一回答マトリクス、回答数1,773)
医師と初期研修医を対象に、働き方改革施行後の勤務内容への影響について聞いたところ、「勤務時間」「勤務日数」「宿直・日直」「給与」「外勤・アルバイト」「自己研鑽」のすべての項目で、「変化なし」が最多となりました。
「良い変化」への回答率が高かった項目のトップは「勤務時間」で6.5%。続いて、「宿直・日直」が5.7%、「給与」が4.9%となりました。「悪い変化」の項目のトップは、「給与」で20.9%。次に「自己研鑽」17.3%、「宿直・日直」16.1%と続き、「良い変化があった」と「悪い変化があった」を比較すると、すべての項目で、「悪い変化」のほうが高い回答率になっています。
昨年の施行前アンケートでは、「変化なし」の得票率が各項目で40〜50%だったのに対し、今回は60〜70%程度となりました。実際に制度が施行された後に変化を感じていない医師が多数派であることがわかりました。
なお、「良い変化」で回答率が高かった「勤務時間」と、「悪い変化」で回答率の高かった「給与」を年代別で違いがあるか見てみました。
「勤務時間」に「良い変化があった」と答えた割合は20代が最も高く12.1%、年代が上がるにつれて回答率は下がっていき50代で最低の2.3%となりました。60代以降ではまた上がっています。
「給与」に「悪い変化があった」と答えた割合では、20代が最も高く29.3%で、年代が上がるごとにその割合は下がっています。
若い年代ほど、良くも悪くも変化を感じていて、年代が上がるごとに変化なしと捉えている傾向があることがわかりました。
Q:2024年4月から施行した「医師の働き方改革」による、医師の勤務内容への影響についておうかがいいたします。施行前と施行後の勤務内容で、ご自身のお考えにあてはまるものをそれぞれお選びください(単一回答マトリクス、回答数358)
続いて、医学生に対して同様に質問したところ、すべての項目で約5割が「わからない」と回答し最多となりました。
「勤務時間」「勤務日数」「宿直・日直」の3項目では、「良い変化があったと思う」が「悪い変化があったと思う」を上回りましたが、「給与」「外勤・アルバイト」「自己研鑽」の3項目では逆の結果に。医学生においては、長時間勤務や休暇取得は改善されているものの、収入や自己研鑽の面では悪い変化が起きていると考えていることがわかりました。
ただ、医師・初期研修医へのアンケート結果と比較すると、医学生のほうが「良い変化も起きている」ととらえる傾向が読み取れます。
次に、良い変化・悪い変化を一つだけ選んだ場合の結果について見ていきましょう。
Q:次に表示している中で、最も良い変化を1つだけお選びください(回答数261)
良い変化があったと回答した医師・初期研修医に「最も良い変化」を聞いたところ、最多は「勤務時間」で28.0%。続いて「給与」23.8%、「宿直・日直」18.8%という順番となりました。
昨年の施行前アンケートでも、「勤務時間」24.8%、「給与」19.1%、「宿直・日直」18.5%の順で大きな変化は見られませんでしたが、「給与」に回答した割合が約4%上がっています。尚、「自己研鑽」は施行前のアンケートでは14.9%でしたが、今回は8.8%に下がる結果になりました。
Q:次に表示している中で、最も良い変化だと思うものを1つだけお選びください(回答数118)
次に、良い変化があったと答えた医学生に「最も良い変化」を聞くと、医師・初期研修医の回答と同じく「勤務時間」が最多となりました。49.2%と約半数を占めており、「宿直・日直」の19.5%を大きく引き離している点が違いとして表れています。医師・初期研修医の回答で2番手だった「給与」は、5.9%で5番手となりました。
最も良い変化は「勤務時間」が多数派となりました。では、最も悪い変化は何であると考えているのでしょうか。
Q:次に表示している中で、最も悪い変化を1つだけお選びください(回答数638)
悪い変化があったと回答した医師・初期研修医に「悪い変化」を一つ選んでもらったところ、「給与」が32.6%で最多になりました。続いて、10%以上引き離して「自己研鑽」が18.5%、「宿直・日直」が18.2%という結果でした。昨年の施行前のアンケートでも、「給与」が30.3%でトップとなっており、多くの医師が「給与」への悪い変化を感じていることがわかりました。
また、「外勤・アルバイト」は、施行前アンケートでは25.7%で2番手でしたが、今回は17.2%で4番手となっています。
Q:次に表示している中で、最も悪い変化だと思うものを1つだけお選びください(回答数144)
続いて、悪い変化があったと答えた医学生に最も悪い変化を聞いたところ、トップは「自己研鑽」で29.9%に。次いで「給与」25.0%、「外勤・アルバイト」17.4%となりました。日々の学びが欠かせない医学生ならではの回答となり、医師・初期研修医とは少し違う結果になりました。
3割強の医師が、働き方改革が進むことは「良いこと」と回答
働き方改革の施行で、実際にはどんな現象が起こっているのでしょうか。
「特になし」という声が最も多かった一方、「副業を含めた所得の減少」「常勤先給与の減少」「全体的な業務負担の増加」「業務体制の変更」などの声も多く、さまざまな変化が起こっていることがわかりました。
今後起こると考えていることについても、「副業を含めた所得の減少」「常勤先給与の減少」「外勤の減少」「労務環境の変化」「退局者の増加」「個人的なアルバイトの禁止」「業務体制の変更」「全体的な業務負担の増加」などに一定の票が集まっています。
働き方改革が進むことを良いことだと捉えている医師・初期研修医は3割強、医学生は5割超となり、医学生のほうが、働き方改革をより肯定的に捉えていることがわかりました。
Q:現在の勤務先で「①実際に起こっていること」「②ご自身が今後起こると考えていること」について、それぞれあてはまるものをお選びください(複数回答可、回答数1,773)
医師・初期研修医に聞いたところ、実際に起こっていることでは、「特になし」が最多の792票に。それを除くと、「副業を含めた所得の減少」342票、「常勤先給与の減少」335票、「全体的な業務負担の増加」318票、「業務体制の変更」305票となり、この4つが300を超える票を集めました。
そのほかの項目も、「その他」10票、「勤務先経営者の変更」90票を除いたすべての項目で100票以上を集めており、さまざまな事象が起こっていることがわかりました。
今後起こると考えていることを聞くと、こちらも最多は「特になし」で、623票を集めています。半数近くが、現在もこれからも、特に変化はないと考えているということでしょう。
ただ、それを除くと、「副業を含めた所得の減少」479票、「常勤先給与の減少」445票、「外勤の減少」403票、「労務環境の変化」388票、「退局者の増加」385票、「個人的なアルバイトの禁止」372票、「業務体制の変更」361票、「全体的な業務負担の増加」325票が、300票を超える結果に。「その他」13票を除いて、各項目で180票以上となり、今後さらに多様な変化が起こると考えていることがうかがえます。
Q:医師の勤務先で「①実際に起こっていると思われること」「②ご自身が今後起こると考えていること」について、それぞれあてはまるものをお選びください(複回答数可、回答数358)
医学生に同様の質問をしたところ、実際に起こっていると思われることは、「業務体制の変更」が143票でトップになりました。続いて「副業を含めた所得の減少」115票、「常勤先給与の減少」114票、「実質勤務時間の減少」105票がそれぞれ100票を超えています。
今後起こると考えていることについては、トップは「常勤先給与の減少」で120票でした。次いで僅差で「副業を含めた所得の減少」119票、「業務体制の変更」105票という結果になりました。
起こっていると思われること同様に、そのほかのさまざまな項目にも票が分散しており、今後さまざまな変化が起こると考えていることがわかりました。
では、働き方改革が進むことを医師の皆さんはどう捉えているのでしょうか。
Q:「医師の働き方改革」が進むことは、ご自身にとってどの程度良いことだと思いますか(回答数1,773)
医師・初期研修医に聞いたところ、最多は「どちらともいえない」で42.0%でした。「とても良いことだと思う」「まあ良いことだと思う」の合計は33.3%。「あまり良いことだと思わない」「まったく良いことだと思わない」の合計は24.7%で、制度施行前の昨年アンケート(良いことだと思う34.8%、良いことだと思わない26.0%)と同様の傾向が見られました。
「とても良いことだと思う」は制度施行前の7.4%から今回の6.4%に減少し、「まったく良いことだと思わない」も制度施行前の10.3%から今回の7.2%へと、それぞれ占める割合が減っています。「まったく良いことだと思わない」のほうが、「とても良いことだと思う」よりも多いものの、今回のアンケートで、両者の差は縮まっています。
Q:「医師の働き方改革」が進むことは、医師にとってどの程度良いことだと思いますか(回答数358)
医学生は、41.3%が「まあ良いことだと思う」と回答しており、「とても良いことだと思う」と合計すると54.4%が、働き方改革が進むことを良いことだと捉えています。
医師・初期研修医の結果と比べると、医学生のほうが、働き方改革を肯定的に受け止めていることがわかりました。
6割弱が転職意向あり。働き方改革後の変化からキャリアを見直す傾向か
医師の皆さんのアルバイト事情を聞いたアンケートでは、約半数が「現在アルバイトをしており、今後も回数は変えない」と回答しました。ただ、昨年のアンケート結果と比較すると、「現在アルバイトをしていないが、今後はする予定」との回答が今回大幅に増えています。働き方改革の施行による給与の減少への懸念から、アルバイトを増やす・すると回答した人が昨年よりも増加したと考えられます。
また、転職意向についても昨年よりも高まっている傾向が読み取れ、これからの働き方を見直す動きが出始めているといえるでしょう。
Q:現在および今後のアルバイトについて、ご自身にあてはまるものをお選びください(回答数1,595)
医師にアルバイト状況を聞いたところ、約半数の48.5%が「現在アルバイトをしており、今後も回数は変えない」と回答。「現在も今後もアルバイトはしない」は16.4%、「現在アルバイトをしており、今後は回数を増やす」は16.2%となり、現在アルバイトをしている人が多数派になっています。
制度実施前に行った昨年のアンケート結果と比較すると、「現在アルバイトをしており、今後も回数は変えない」が前回の14.0%から16.2%に微増。「現在アルバイトをしており、今後は回数を減らす」は前回の12.2%から6.6%へほぼ半減し、「現在アルバイトをしていないが、今後はする予定」は前回の6.6%から11.2%に増加しています。
今回のアンケートでは「現在アルバイトをしており、今後も回数は変えない」が半数を占め多数派になりましたが、前回アンケートと比べると、アルバイトを増やすと答えた人が増える結果になっています。
前述の質問で、実際に起こっていること・今後起こると考えていることとして、「副業を含めた所得の減少」「常勤先給与の悪化」を挙げた人が多く、実際に収入の減少あるいは減少見込みがあることから、アルバイトを増やす・すると回答した人が増えたと推察されます。
一方で、「アルバイトの回数を減らす」もしくは「アルバイトをしない」と答えた医師にはどのような背景があるのでしょうか。
Q:前問で「今後はアルバイトの回数を減らす」もしくは「今後は(も)アルバイトをしない」とお答えいただいた理由を教えてください(複数回答可、回答数384)
理由として挙げられたのは、「勤務先・医局からの禁止」で、94票を集め最多に。次いで、「特になし」83票、「プライベートな事情で困難なため」61票、「勤務先の業務に集中するため」53票、「プライベートな事情で必要がないため」45票、という結果になりました。最下位は、「勤務先医療機関の給与が増えたため」の11票。医師たちの給与が増えていない現状が読み取れます。
制度実施前に行った昨年のアンケート結果でも、「勤務先・医局からの禁止」「プライベートな事情で困難なため」「勤務先の業務に集中するため」がトップ3となっており、今回調査の「特になし」を除けば、同じ結果になりました。
次に、働き方改革の施行が、今後の勤務や働き方の選択にどのような影響を与えているのかを見ていきましょう。
Q:「医師の働き方改革」が開始され、今後ご自身は現在の勤務先で勤務を続けますか。 また転職についてのお考えや状況について教えてください(回答数1,595)
医師の皆さんに今後の勤務・転職意向について聞いたところ、「今後も現在の勤務先で勤務するが、状況次第で転職を考える」が42.4%でトップになりました。「現在転職を考えているが、まだ動いていない」12.0%、「現在転職活動をしている」5.4%、「既に転職先が決まっている」3.8%を合わせると、6割強が転職の意向を持っていることがわかります。
働き方改革制度施行前の昨年アンケートでは、「来年度も現在の勤務先で勤務し、転職も考えていない」と答えた人が42.1%でトップとなっており、転職意向ありは約5.5割でした。昨年と今回のアンケート結果を比較すると、転職への意向が高まっている傾向が読み取れます。
最後に、現状の忙しさの認識についても聞きました。
Q:現在の勤務先での勤務は、ご自身にとってどの程度忙しいでしょうか(回答数1,773)
医師と初期研修医の皆さんに現状の忙しさを聞いたところ、自身の忙しさは「普通」が47.9%でトップに。続いて「やや忙しい」が24.5%、「あまり忙しくない」が15.2%という結果でした。
「かなり忙しい」9.4%と「やや忙しい」24.5% を加えると33.9%となり、「まったく忙しくない」2.9%と「あまり忙しくない」15.2%の合計18.1%と比べると、忙しいと答えた割合が多くなっています。
Q:次に挙げる①~③とご自身を比較して、どちらのほうが忙しいと思いますか。お気持ちに近いものをそれぞれお選びください(単一回答マトリクス、回答数1,595)
医師の皆さんに周囲と比べた多忙さを聞いたところ、「ご自身と同じ科目の医師(同じ勤務先)」「ご自身と同じ科目の医師(他の勤務先)」「一般的な会社員」すべてで、「どちらも変わらないと思う」が最多となりました。
自分より忙しいか、自分のほうが忙しいかをみると、「ご自身と同じ科目の医師(同じ勤務先)」では、前者が18.1%、後者が15.9%で、自分より忙しいという回答が若干多い結果でした。同様に「ご自身と同じ科目の医師(他の勤務先)」では、自分よりも他の勤務先の同科の医師のほうが忙しいと答えた割合が約2倍に。「一般的な会社員」では、自分のほうが忙しいと考えていることがわかりました。
アンケート結果からは、「同じ勤務先の同科の医師とは忙しさは変わらないものの、自分よりも他の勤務先の同科の医師のほうが忙しく、一般的な会社員よりは自分のほうが忙しい」と考えている傾向が見られました。
給与減少の懸念がどんなアクションにつながるか。変化を引き続き見ていきたい
働き方改革の施行には、ポジティブな反応もネガティブな反応も、さまざまな声が寄せられる結果になりました。昨年の施行前アンケートと比べると、給与減少への懸念が高まっており、アルバイトを増やしたり転職を検討したりする医師が増えていくことも予想されます。
施行からまた1年、2年と時間が経過するとどう変わるのか、医師たちを取り巻く環境変化にこれからも注視していきたいところです。
【アンケート概要】
調査期間:2024年7月11日~13日
対象:「民間医局」会員の医師・初期研修医・医学生
回答者数:2,131人(男性1,491人、女性547人、答えたくない93人)