アンケート記事
各分野の教育へ急速に普及しているEdTech。医療現場ではどう活用され、医師たちはどう利便性を得ているのでしょうか。民間医局コネクトは会員医師・研修医・医学生を対象にオンラインでアンケートを実施。 2,248人から回答が寄せられました。
Q1 「EdTech(エドテック)と医療」について、ご自身はどの程度親和性を感じますか。 (回答数: 2,248)
Q2 EdTech(エドテック)について、医療で活用するとしたら、ご自身はどれをイメージしますか。 最もあてはまるものをお選びください。(回答数: 2,248)
Q3 EdTech(エドテック)について、実際にご自身が医療で活用したものがあれば、いくつでもお選びください。(複数回答可、回答の数を足し上げたものとする: 2,959)
Q4 前問でお答えいただいた内容について、医療で活用したご感想をどのようなことでも結構ですのでお聞かせください。(自由記述:全文・原文のまま記載)
≪ AIを活用した支援教育 ≫
・体験したことがないので実感が湧かない(膠原病科 20代)
・積極的に技術を取り入れた方が良いと思う(脳神経内科 20代)
・AIの方がトラブルがないこともありそう(訪問診療 40代)
・AIを用いた診療の補助に使えれば良いかと思った。(腎臓科 40代)
・教育にAIの導入が現場で必要と感じている。(感染症科 50代)
・看護師さんにも利用したい(消化器内科 30代)
・生成AIを使って書類を作成する技術を学んだ(内科 30代)
・過大化する情報をAIによって整理してもらうことでより的確な医療が可能になると考えています(小児科 30代)
・以前は人を使ってしかできなかったことがバーチャルにできるようになり、より練習の場が増えた(医学生 20代)
・人間の頭脳の限界を超えた先の医療も教えてくれる。(医学生 20代)
≪ 医療従事者向けオンライン学習プラットフォーム ≫
・EdTechを活用することでより高い学習効果が得られるものもあると感じた(総合診療科 40代)
・オンデマンドで学習が可能であり、機会が増す。医療者の知識、スキルの底上げにつながる(泌尿器科 30代)
・エビデンスを拡充するために使ったがなかなかよかったです(緩和ケア科 40代)
・それぞれの関心や能力の合わせて、内容が個別に変更されるため、非常に便利(精神科 30代)
・個別化された学習という点で、上記のような学習プラットフォームを利用しながら、不得意な点を改善できるようになると良いなあと思います。(医学生 50代)
・画像診断学に特化した学習ソフトがあると良い(放射線科 20代)
・webでの症例検討会や手術動画の閲覧、ネットコミュニティでの症例や論文紹介など、時間や場所を問わずに勉強できるので便利だと思う。(産婦人科 60代)
・Web講演会で診た他科疾患を発見し紹介することができた(耳鼻咽喉科 30代)
・わざわざ現地に行かなくても講義を聴けることはよいことだと思う(放射線科 30代)
・オンラインで学習できることは、重たい本を持ち歩いたり指定された時間に合わせないといけない、という煩わしさから解放され、非常に有用であった。(救命救急科 70代)
≪ 拡張現実(AR)・仮想現実(VR)を用いた手術トレーニング ≫
・手術トレーニングなどは現在の体制では術野に入る以外では練習できる機会が限られており、革新的と感じるから。(医学生 20代)
・AR、VRで臨場感ある手術トレーニングが期待できる(整形外科 40代)
・VRゴーグル等使用した自宅でも活用できる手技トレーニングが欲しいと思った(初期研修医・眼科 20代)
・高齢化に向かい手術件数が下がっていくので、技術を補完する意味でも使える技術と感じた。(循環器内科 40代)
・医学生にとって、実際の患者さんでは行えない高度な手技を体験できた。(医学生 20代)
・手術トレーニングなど実際に経験するにはハードルが高いもので利用価値が高いと考えられる。(眼科 30代)
・手術トレーニングが出来れば良いですけど、実現するのでしょうか。(脳神経外科 20代)
・VRでエキスパートが行なっている難しい手術を実際の目線で体験してみたい(整形外科 40代)
≪ 拡張現実(AR)・仮想現実(VR)を用いた診断力を養うトレーニング ≫
・臨床、研究、教育のあらゆる場面での応用を期待。(初期研修医・外科 60代)
・実際の患者さんを相手する前に、リアルな状況を再現したシステムで訓練できたので有益だった(医学生 20代)
・皮膚科なので実物の映像が必要。(皮膚科 30代)
・救急の現場についてVRを用いて学んだことがある。そこで学んでいたことで、実際に自分が経験したときに落ち着いていられた。(初期研修医・救命救急科 20代)
・私が体験したものは災害現場におけるトリアージだが、非常にリアリティのあるシーン設定の中でより実践的な練習を行うことができた。ARVRの活用が今後さらに広がっていくことを期待している。(医学生 20代)
・AR,VRにて現場における診断処置能力などをどこからでも学べるようになるのは非常に頼もしい(精神科 40代)
・IVRを行いました。実際にカテを入れている感覚はありませんが、実際に空間が目の前に広がることで臨場感が得られインプットにつながると思います。(医学生 20代)
・臨床推論の学習の一環でARVRの先駆けのようなもので行い、大変分かり易かったです。(医学生 30代)
≪ 患者向けオンライン学習プラットフォーム ≫
・パンフレットなどがなくても自分で調べてみてもらえる(耳鼻咽喉科 40代)
・隙間時間を有効に活用できるのでとても有用(感染症科 50代)
・毎回口頭で説明するのは面倒だし、患者のニーズを聞き出すのにも役立ちそう。学習の進捗とかも把握しやすい。(その他 40代)
・病気に対する啓蒙(循環器内科 50代)
・患者さんにはわかりやすいと思うから。(健康診断 40代)
・事前に予習をしてもらうと診療がスムーズ(医学生 20代)
・薬剤や症例で簡易検索できる点が良い(内科 30代)
・病状説明の補足、自己研鑽(内科 40代)
・患者への術前説明代行などで使用してみたい(消化器外科 40代)
≪ 専門医試験対策 ≫
・離れた場所の人とでも集まれるので勉強捗りそう(医師 50代)
・使い方さえ分かれば便利だが、敷居は高いと感じた。(初期研修医・循環器内科 20代)
・試験対策を暇な時間に手元にスマホがあるだけで行えるので便利(医学生 20代)
・デジタルコンテンツを使用することでどこでも学びたいものを学ぶことができる分野もできた(総合診療科 40代)
・自分は紙ベースの方がなじみがあってよいと思いました。目が疲れづらいし、書き込めるので。(皮膚科 30代)
・もう少しコンテンツを充実させて頂きたい。(感染症科 30代)
・隙間時間に専門医時間勉強ができて便利である(緩和ケア科 30代)
・専門医対策、特にレポート作成において役に立つのではないか。(精神科 30代)
・臨床上有用な内容であったり,専門医試験対策になるものであれば,有料であったとしても価値があると思います.むしろ,有料でいいからサービスの質をニーズに合ったものにして欲しいと思います.(麻酔科 50代)
・国家試験対策などはプラットフォームがきちんと整備されているものが多く、学習しやすい。また短時間でも勉強しようという気持ちになる。(初期研修医・産婦人科 30代)
≪ 論文検索 ≫
・論文検索に活用できるなら拾い漏れがなくなるので良いと思う.(呼吸器内科 20代)
・自身の専門分野に関するe-learningを受けることが多いが、例えば医療面接の練習などでLLMなどが使えればより現実感のある練習ができると思う(腫瘍内科 30代)
・レビューを読まなくても、重要そうな論文が列挙される。(泌尿器科 30代)
・chatGPTで関連論文を検索したが、あまり有用で無かった。(外科 30代)
・新しいガイドラインなどの詳細を論文検索で学ぶことができた。非常に有用であると思う。(内科 60代)
・論文検索についてはまだまだ精度が低いです。VRの利用による感染対策講習は、実地での訓練が難しい場合に有効な方法と感じました。(総合診療科 40代)
・perplexityやconnected papersなどの論文検索に関するAIシステムはとても便利だと感じています。(産婦人科 40代)
・google検索で、出来るだけ正確に文献を探したいので、keywordを入力してもなかなか目的の文献に行き当たらないし、新しい順とかに並べ替えられない。選んだリストを2次加工できればいいのだが。私が知らないだけであるのかもしれないが。文献検索に特化した物の中に有ればな。(精神科 40代)
・英語論文さえも要約してくれる(整形外科 30代)
【アンケート概要】
調査期間:2024年4月4日 ~ 2024年4月6日
対象:「民間医局」会員の医師・医学生
回答者数:2,248人