記事・インタビュー

2023.05.30

【南砺市民病院/特集】JCI認証取得病院が実践する、人材育成のポイントとは?

案件番号:23-AE004 医療機関名:南砺市民病院

富山県南砺市エリアの医療・ケアを守るため、ドクターカーの運用や自治体病院で初のJCIの認証取得など、日々さまざまな取り組みに挑戦している南砺市民病院。

今回は、院長の清水幸裕先生に、南砺市民病院の特徴や職場環境、若手の医師を指導するうえで心がけていることなどについてお話を伺いました。

<お話を伺った方>

清水 幸裕(しみず・ゆきひろ)

1982年富山医科薬科大学(現・富山大学)医学部卒業。ピッツバーグ癌研究所、スクリプス研究所での留学を経て、2001年に、富山医科薬科大学附属病院講師に就任。その後、京都桂病院消化器センター内科部長を務め、2008年に南砺市民病院に入職。2014年に院長に就任。

【専門・認定】
日本内科学会認定医・指導医、日本プライマリ・ケア連合学会認定医・指導医、日本肝臓学会専門医・指導医、日本消化器学会専門医・指導医、日本内科学会北陸支部評議員、日本消化器病学会北陸支部評議員、日本肝臓学会西部会評議員、日本臨床倫理学会理事
Q:清水院長のご経歴を教えてください。

 清水先生 

医師に憧れ、富山医科薬科大学医学部に入学しました。当初は心臓内科医か心臓外科医になろうと考えていたのですが、5年生のときにある先生から「肝臓をやろう」と誘われ、そのまま肝臓の道に進みました。その後留学し、ピッツバーグ癌研究所とスクリプス研究所で、肝臓関係の免疫を研究しています。

帰国後は、富山医科薬科大学附属病院の講師や京都桂病院の消化器センター内科部長を経て、南砺市民病院に入職し、2014年に院長に就任しました。

せっかく院長をやるなら僕にしかできないことにチャレンジしたいと思い実践したのが、JCIの認証取得や地域密着型のドクターカーです。

Q:南砺市民病院にはどのような特徴がありますか。

 清水先生 

当院は、「医療の質」「医療安全」「臨床倫理」を3本柱としています。この3本柱があってはじめて、患者さんに対して本当に望ましい医療を提供できるのだろうと思っています。

また、総合診療医のマインドを持った医師が多いということも、当院の特徴のひとつです。将来的には、総合診療医と専門医が連携し合い、総合診療医を中心に地域医療を守っていきたいと考えています。

Q:南砺市民病院で働くメリットは、どのようなところでしょうか。

 清水先生 

当院はJCIの認証取得病院ですので、国際的に必要とされている医療の質や医療安全、それらの検証方法といったことを身近に学べます。そうした環境で働くことは、医師のキャリアアップにおいても良いのではないかと思います。

Q:若い先生たちを指導する際に、意識していることはございますか?

 清水先生 

僕自身は、若い先生たちにはある程度スペースをあげて、自由にやってもらうようにしています。もちろん、間違いがあれば伝えますが、それぞれの考え方は否定せず、意思を尊重して指導することを心がけています。教える側の医師やスタッフにも、その点は伝えていますね。

当院は教育熱心なスタッフが多く、人材を育成する姿勢が、病院全体に定着しつつあるように感じています。この小さい病院で人材育成を行なうことには大変さもありますが、それによって人も、病院全体も成長します。病院全体が活気づくという意味でも、育成は非常に重要なことですね。

Q:病院内の雰囲気はいかがでしょうか?

 清水先生 

若いドクターが多く、活気があります。雰囲気は非常に良いと思いますよ。

職種による壁がないということも、当院の良いところです。皆、同等の関係で話しています。なぜかというと、患者さんのためになにかをするという点で、お互いが同じ立場にいるからです。そこに上下関係があってはいけないですよね。僕が入職する前から多職種カンファレンスが当たり前に行なわれていて、そこには一切垣根がありませんでした。そういう土壌があることは、魅力だと思います。

Q:どんな先生に来てほしいですか?

 清水先生 

今回、整形外科と消化器外科を募集していますが、整形外科に関しては、骨折を含めた外傷の処置をカバーしてもらいたいと考えています。

どちらの科にも言えることは、常に患者さんにやさしい先生に来てほしいということ。それが、医師として一番大事なことだと思います。

目の前の患者さんの意向を尊重し、敬意を払いながら、最善を考えられる、そんな先生に来ていただきたいです。

南砺市民病院公式HPはこちら

清水 幸裕

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