記事・インタビュー
東京都江東区のショッピングモール内にある「アリオ北砂皮フ科・アレルギー科」では、患者さんの心に寄り添う医療を提供すべく、DXを導入。予約から会計までシームレスな仕組みを実現しています。
同院では、院長が来夏開設予定の新クリニックへ着任することに伴い、後任院長となる皮膚科医師を募集中です。職場としての魅力や、目指すビジョンなどを院長の八十島緑先生に詳しく伺いました。
※この記事は2024年10月に取材した内容を元に編集しています。
<今回お話を伺った方>
大事にしたのはサービスの視点。患者さんに寄り添う診療の在り方
Q:開業は、医師の道に進むことを決めたときから思い描いていたのでしょうか?
八十島 先生
父も勤務医でしたし、女性が開業するケースが身近になかったため、積極的には考えていませんでした。ただ、大学で勤務するなかで、医療にサービスの観点を加えたいというのは感じていました。
例えば大学病院ですと、ドクターが診察し、会計は事務のスタッフが行ないます。会計に呼ばれるまでの間、患者さんが長い時間待たされることに「なぜこんなに時間がかかるのだろう」と疑問に感じながらも、会計は医師の仕事ではないと深く追求することはありませんでした。
医師である夫との結婚を機に、それぞれ開業を視野に入れ始めたとき、自分が開業するならば、患者さん目線の医療サービスを大事にしたいと思い、今に至ります。
Q:医療サービス全体を作っていくことに興味があったのですね。2020年にアリオ北砂 皮フ科・アレルギー科をオープンされましたが、クリニックの概要を教えてください。
当院は「アリオ北砂」というショッピングモール内にあります。ショッピングモールは近隣の方の暮らしの一部ともいえる場所です。そうした場所柄もあり、地域に根付いたクリニックになっています。
特徴のひとつが営業日です。週末、家族でいらっしゃる患者さんが多いと予想されたことから、開業当初より土日も営業しています。現在は火曜日と金曜日をお休みとしていますが、来年からは無休になります。患者さんの数は、平日で約100人。土日だと約150人になります。
アリオ北砂皮フ科・アレルギー科が掲げる4つのポイント
きめ細やかなサービスと質の高い医療の提供を両立させているアリオ北砂皮フ科・アレルギー科。その柱となるのが、以下の4つのポイントです。
柔軟な働き方で、ご自分らしい医療を実現 | |
ハートのある日本一のDXを目指すクリニック | |
ショッピングモール内の便利な立地で、日々の快適さを | |
最新の治療法の導入 |
Q:職場としての魅力を教えてください。
八十島 先生
アリオ北砂皮フ科・アレルギー科では、女性医師も安心して長期的に働ける柔軟な勤務体制を提供します。子育てや家庭との両立をサポートし、保育園のお迎えやプライベートの予定にも配慮した働き方が可能です。平日週4から5日を基本とし、夕方以降に他の医師に交代するシフトも相談できます。ワークライフバランスを重視し、患者さんに寄り添った診療を提供できる職場環境を目指しています。
Q:医療DXで日本一を目指しているとのことですが、具体的な取り組みを教えていただけますか?
八十島 先生
当院は、最先端のデジタルトランスフォーメーションを駆使したクリニックで、診療から会計までシームレスな仕組みを実現しています。患者さんの負担軽減と満足度向上を目指し、効率的な診療環境を提供しています。
具体的には、まず患者さんに事前に記入いただく問診票と電子カルテのシステムが連携しています。回答内容は自動でカルテに反映されるため、問診内容を転記したり、移し替えたりする必要がありません。医師の立場としては、目の前の患者さんがどんな症状でいらっしゃるかを事前に把握できる良さがあります。
また、当院では後払い制を登録・選択できるようにしているため、後払いを選択している患者さんは、診察室で処方箋を受け取ったら、そのまま薬局に向かえるようにし「会計時間ゼロ」を実現しています。後払いを選択していない方は自動精算機で現金・クレジットカード・交通系ICカード・電子マネーのいずれかで会計をする仕組みですので、いずれにしてもスタッフの手が一切入りません。
患者さんのメリットになるのはもちろん、医師は診療に集中でき、クオリティを担保できる。これは非常に大きなメリットです。DXを活用したクリニック運営に興味のある方にとって、成長できる場となるでしょう。
Q:ハートのあるクリニックというのは、DXとも関連するのですか?
八十島 先生
DXの導入は、「ハートのあるクリニック」にするためにあります。
正直なところ、皮膚科の治療の方向性は、軟膏や飲み薬を処方されるというように、クリニックごとに大きな差はないと思っています。それなのになぜか同じ治療を施しても治る人・治らない人がいる。もちろん医師の能力もありますが、やはり患者さん自身がしっかり軟膏を塗ろう、薬を飲もうと実行することが大事なんです。
「このクリニックで治していこう」というポジティブな気持ちになってもらうには、信頼を得ることが必須です。話している最中にスタッフが電話をとったり、診察前も後も長い時間待たされたりしたら、そのクリニックに対して良い印象を抱かないですよね。
私たちのモットーは「いつも笑顔で慎重に」。機械にできることは機械にしてもらい、私たちは目の前の患者さんへの診療と接遇に力を注ぐ。ネガティブな気持ちを減らし、治療に前向きになってもらうことを重要視しています。
以前患者さんから「ここに来ると治る気がする」と言われたことがあり、それは私にとって最大級の誉め言葉でした。DXについて学びたいと見学にいらっしゃる先生も、雰囲気の良さに好感をもってくれる方が多いです。
Q:職場の周辺環境についてはいかがでしょうか。
八十島 先生
当院はショッピングモール「アリオ北砂」内に位置し、診療後や休憩中にそのままお買い物も可能です。通勤の利便性に加え、ランチタイムのリフレッシュや仕事帰りの買い物も気軽に楽しめます。地域の患者さんとの信頼関係も築きやすいアットホームな環境です。
Q:最先端医療の導入について教えてください。
八十島 先生
当院は生物学的製剤の使用承認施設として、アトピー性皮膚炎、乾癬などの最新治療を積極的に導入し、患者さんに高品質な医療を届ける環境が整っています。
心通う医療を提供。顔の見える関係を大切にする医師を募集しています
Q:今回は院長の募集ということですが、どういった経緯によるものなのでしょうか。
八十島 先生
2025年7月に、東京メトロ北綾瀬駅直結の商業施設「三井ショッピングパーク ららテラス北綾瀬」が開業予定なのですが、そちらに新規で皮膚科クリニックをオープンすることが決まっています。私が新施設の院長を務めるため、当院の後任院長を募集するに至りました。
Q:どんな先生に来ていただきたいですか?
八十島 先生
医療をサービス業として捉え、患者さんに温かく寄り添う医療を提供したい方を歓迎します。運営は透明性を重視しており、医療以外の業務は専門スタッフがサポートするため、診療に専念できる環境です。患者さんとのコミュニケーションを大切にしながら、より良い医療サービスを共に築いていきましょう。
Q:最後に、今後のビジョンを教えてください。
八十島 先生
まずはハートのあるDXを極めることで人手不足に対応し、なおかつ顔が見えるクリニックにしたいと思っています。
というのも、DXを取り入れているクリニックは他にもありますが、医療の提供体制の面では、非常勤の医師が日替わりで対応しているところがほとんどに思われます。私たちがやっていることは、患者さんとの密な関わりを大事にするためのDX。毎日同じ医師がいて、患者さんが「この間診てもらったけど、まだちょっと治らないんだよね」なんていうことを気軽に言い合えるような、未来のクリニックを目指しています。
自分のスキルをあげたい人にとっては、 ものすごくやりがいのあるクリニックだと思いますよ。
募集要項
- 施設名
- アリオ北砂皮フ科・アレルギー科
- 所在地
- 東京都江東区北砂2-17-1 アリオ北砂3F
- アクセス
- 都営新宿線 西大島駅より徒歩9分
- 許可病床数
- 0床
- 募集科目
- 皮膚科(専門医資格をお持ちの方の募集)
- 勤務日数
- 週32時間(週4~5日・平日勤務を想定)
- 勤務時間
- 10:00~19:00 ※時短勤務も検討可能
(診療時間は午前10時から午後6時半。中休みあり)
- 給与
- 1,400万円~2,000万円 ※勤務日数・キャリア・経験等による
- 勤務内容
- 皮膚科外来
- 外来数
- 想定外来数:100~120名程度/日
診療体制:1診体制
※取材時点での条件です。最新の内容はお問い合わせください。
イメージ写真一覧
アリオ北砂皮フ科・アレルギー科
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